ドコモなど大手通信事業者の国際ローミング料金が値下がりし、自分のスマートフォンを海外でも気軽に使える時代がやってきました。その反面、低料金なMVNOのサービスを使っている人は、海外では別途通信回線の確保が必要です。その1つが現地で買えるプリペイドSIM。日本のお隣、韓国でもプリペイドSIMが売っていますが、これまでは3G回線しか使えませんでした。しかし2017年の春先から、ようやくLTEが使える外国人向けのプリペイドSIMが登場しました。
今回購入したのはインチョン国際空港の空港鉄道の駅付近にある、旅行用品やモバイル関連商品を売っている店舗。店の前に「LTE SIM」ののぼりがありますね。店内に入るとカウンターの上に料金表が出ています。SIMの価格は3種類、さらにそれぞれに複数のプランがあります。合計7種類のプランがありますが、SIMのパッケージはそれぞれ別。購入後に自分でプランを選ぶ操作は不要です。
購入したのは1GB/30日で3万1000ウォン(約3100円)のもの。開通作業は店員がやってくれるので、パスポートを渡すだけ。その場でパスポートの写真を撮って登録先に送付して、SIMを自分のスマートフォンに入れれば準備はOK。すぐに電波を拾ってアンテナが立ち、使えるようになります。
なお、SIMを入れた直後は3Gの電波を拾いましたが、しばらくするとLTEに切り替わりました。変わらない場合は何度かフライトモードのON/OFFをするとよいでしょう。このSIMはMVNOのSK Telinkのもので、MNO回線はSKテレコムを利用します。
早速、通信速度をテスト。韓国は日本同様に高速なネットワークが全土を覆っていますが、インチョン国際空港の空港鉄道駅のホームで200Mbpsオーバー。かなり快適です。なおテザリングにも対応するので、他の端末やノートPCを接続することも可能です。
さて、移動しながらiPhoneのWi-FiをONにしてしまったのですが、気が付けばWi-Fiでネットワークに接続されていました。SK TelecomのWi-Fiスポットに自動的につながるようです。なおWi-Fiの設定は特に何もしていません。
韓国は鉄道車両の中にも通信事業者のWi-Fiスポットがあるため、普段はWi-FiをONにしておけば自動的につながり、1GBのデータ容量をセーブして使えます。ただしWi-Fiは実測1MbpsとLTEよりはかなり速度が落ちます。SNSをやる程度なら十分なので、このあたりはうまく使い分けるとよさそうです。
なお、Android端末でも当然ですがLTEにつながります。ですがSK TelecomのWi-Fiスポットへは接続できず。Wi-Fiも併用するならiPhoneの方がいいかもしれませんね。なおAPNは自動設定されたもので使えましたが、手動の場合は付属のマニュアルにある、以下の設定とします。
日本でSIMロックフリー端末を使い、韓国へ行かれる方は、空港で借りられるレンタルルーター以外にも、このLTEプリペイドSIMの購入も検討してみるといいでしょう。
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