NECのNetbook「LaVie Light」を分解し、国内ベンダーのこだわりを感じたむきました

» 2009年02月20日 11時11分 公開
[田中宏昌(撮影:矢野渉),ITmedia]

液晶ディスプレイが大きくなってカラバリ展開を開始

パステルカラーも登場した新型「LaVie Light」

 1月13日にリリースされたNECのNetbook「LaVie Light」。2008年10月に初代が登場し、第2世代目となる新LaVie Lightでは、全4色のカラーバリエーション展開(ソリッドブルー、ソリッドピンク、フラットホワイト、パールブラック)と、液晶ディスプレイの大型化(8.9型ワイドから10.1型ワイド)がトピックだ。画面解像度は1024×600ドットから1024×576ドットに減ったが、アスペクト比は16:10から16:9に変更され、表面処理も非光沢から光沢タイプに一新された。液晶ディスプレイへの映り込みは目につくが、液晶ディスプレイが大型になって視認性は向上している。

 そのほかの基本スペックは、Atom N270(1.6GHz)のCPUにIntel 945GSE Expressチップセット、1Gバイト(PC2-4200対応/メモリスロットは1基で空きなし)のメモリ、容量160Gバイト(5400rpm/Serial ATA対応)の2.5インチHDDは従来機を継承する。OSもWindows XP Home Edition(SP3)で、ボディサイズは250(幅)×176.5(奥行き)×31.3〜36.5(厚さ)ミリのままだ。一方、バッテリー駆動時間は約2.6時間から約3時間に延び、重量も約1.17キロから約1.16キロに若干ではあるが減少した。

 このあたりの仕様は、同クラスのNetbookと比べて大差ないが、内部構造にはどのような違いが見られるのだろうか。


春モデルから全4色のカラーバリエーションが登場した。左からソリッドブルー、ソリッドピンク、パールブラック、フラットホワイト。面加圧150kgfをクリアしたボディは従来機を継承する


内部へのアクセスには多少の手間が必要

 新LaVie Lightは底面からアクセスできるスロットがなく、メモリスロットやHDDには底面のカバーを外す必要がある。一見すると全分解が避けられないように思えるが、底面にある12本のネジを外すだけで底面のカバーは取り除ける。底面のカバーを外すと1基のメモリスロットやHDDが現れ、換装は容易に行える。試しに手持ちの2Gバイトのモジュールと、容量500GバイトのSerial ATA HDD(Western Digital WD5000BEVT)に交換したところ、問題なく認識された。

 全体の分解には数多くのネジを回す必要があるが、故障原因となりやすい電源部分やアナログRGB出力の配置に気を配ったり、冷却ファンやHDDの形状に合わせて基板をくりぬくなど、細かい部分で工夫を施している点に、国産PCベンダーのこだわりを感じた。

液晶ディスプレイは8.9型ワイドから10.1型ワイドに大型化したが、縦方向の解像度は狭くなった
キーピッチが約17ミリ、キーストロークが約2ミリのキーボードを採用する
バッテリー容量は11.1ボルト 2400mAhで、大容量バッテリーはない。ACアダプタはサイズが49(幅)×113(奥行き)×29(高さ)ミリ、重量は約350グラムだ

注意

製品を分解/改造すると、メーカー保証は受けられなくなります。内部で使用されている部品などは編集部が使用した製品のものであり、すべての個体にあてはまるものではありません。



キーボードユニットを取り外したところ。キーボードユニットはネジどめされていないのが分かる
キーボードユニットの全景
底面のカバーを外した様子。メモリスロットやHDDにはすぐアクセスできる

底面のカバー
直系35ミリのブロアーファンが装着されている
評価機の2.5インチHDDには東芝のMK1652GSX4(160Gバイト)が採用されていた

評価機では、PC2-6400対応のDDR2メモリ(容量は1Gバイト)が装着されていた(写真=左)。IEEE802.11g/bのAthelos製(Atheros AR5BXB63)無線LANモジュール(写真=右)

HDDとファンの部分がくりぬかれたマザーボード。サイズは245(横)×135〜146(縦)ミリで、CPUやノースブリッジ、サウスブリッジ、メモリスロットといった主要パーツは裏面にまとまっている(写真=左)。表面には液晶ディスプレイの接続コネクタなどがあるのみで、非常にシンプルだ(写真=右)

LaVie Lightを構成するパーツ

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