現在の筆者がmbook M1を使う主な理由は「動画視聴」だ。電車移動中、長距離バス移動中など、大型のノートPCを利用しにくい状況で使っている。再生ソフトウェアは「GOM Player」利用している。よりメジャーなのは「VNC media player 0.9.9」だが、筆者のmbook M1では全画面表示にすると下にラインが残る現象があるため使っていない(なお、mbook M1のROMとBIOSのアップデートで、画像表示が更新されたとの情報もある。この問題も解決している可能性もあるが、筆者は、mbook M1がないと一時も我慢できないほど日常使いしていることもあって、まだアップデートしていない。そのため、このあたりの状況は確認できていない)。
ストリーミング動画でも、YouTube程度であればイー・モバイルのS11HTをモデムにして視聴可能だ。さすがにHDクラスの動画ではコマ落ちするが、ノーマル画質であれば問題は特にない。Atomを搭載した“非力な”PCを最大限に活用するには、Netbookで培われたTipsがそのまま使える場合も多い。これも、WindowsやLinuxが動くPCのメリットといえるだろう。
mbook M1には“人を驚かせる”喜びがある。ゲーム機と思わせておいて、実は普通のWindows XPが動作する小さなノートPCだと知って驚く人は多い。普通にWindows XPのノートPCとして利用しているわけで、小さいMIDだからといって特に変わった使いかたもしていない。
USBディスプレイアダプタ経由でディスプレイにつないだりしているが、通常使用であれば一般的なノートPCやデスクトップPCとあまり変わりない使い方も可能だ。CPUやグラフィックアクセラレータに無理をさせない用途なら、2台目、3台目としてではなく、1台目としての利用が可能なのもWindows XPが動く普通のノートPCだからだろう。
ただし、通常タイプのノートPCと比べて“非力”であると同時に、この記事でも紹介してきたようにmbook M1の使い勝手と性能には“癖”もある。そういう意味で、mbook M1は多くの人に適したデバイスとは言えないかもしれない。目的が非常に明確になっているか、小さいノートPCに熱烈な好奇心を抱いている人のための製品だろう。
個人的には、サイズと使い勝手、そしてバッテリー駆動時間のバランスがうまく取れている、携帯利用のPCとしては最良の1台だと評価している。
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