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» 2010年02月03日 11時45分 UPDATE

5分で分かった気になる、1月のアキバ事情:GPUの居場所が増えて自作が少し複雑になった1月 (1/2)

2010年のアキバは、GPUを統合した新型CPU「Clarkdale」と、その対応チップセット「Q57/H57/H55」搭載マザーの登場で幕を開けた。

[古田雄介,ITmedia]

「そこそこのマシン作りにぴったりで、予想以上に売れています」――GPU内蔵のCore i3/i5が登場

og_akibam_001.jpg Clarkdaleタイプの新型CPU

 2010年の最初に話題を集めたのは、1月8日から販売されているインテルの新型CPUだ。コードネーム「Clarkdale」で知られるGPU内蔵CPUで、ラインアップは「Core i5-670/661/660/650」、「Core i3-540/530」「Pentium G6950」の7種類。すべてLGA 1156に対応し、CPU部分はデュアルコア構成となるが、Core i5-6xxはハイパースレッディングとTurbo Boost Technologyに対応し、Core i3はハイパースレッディングのみ、Pentium G6950は両技術に非対応、という違いがある。価格はCore i5-6xxが3万円弱から2万円弱、Core i3が1万5000円弱から万円強、Pentium G6950が1万円弱だ。

 これらのCPUに統合されたGPUは、同時に発売された「Intel Q57/H57/H55 Express」チップセットを搭載するマザーボードに乗せることで有効になる。従来からあるグラフィックス機能内蔵チップセットから、グラフィックス機能をCPUに移したタイプと考えると分かりやすい。ただし、対応チップセットを介してアウトプットするため、P55マザーなどの従来からあるLGA 1156対応マザーに乗せてもGPU機能は利用できない。

 ソケット形状とは別に新たな縛りが出るため、多くのPCパーツショップは新製品を大々的に売り出しながら、ユーザーに新しいプラットフォームを理解してもらうべくさまざまな工夫をこらしていた。

 Clarkdaleの仕組みを図解にした特大ポスターを掲げるT-ZONE.PC DIY SHOPは「注目度が高いだけに、今後のトラブルが怖いんですよね。特にCore i5は、700番台が従来どおりのクアッドコアで600番台がGPU内蔵デュアルコアと非常にややこしい分け方をしているので、勘違いする人も出てきそうです。基本的にQ57/H57/H55マザーとセットで使うのが前提となるので、単品でCPUだけ買われる方にはしっかり説明するように心がけています」と話していた。

 各ショップの努力も実り、発売時は様子見が多かったものの、1月後半には「インテル系でそこそこのマシンを組むならオススメ。予想以上に伸びています」(ソフマップ秋葉原本館)といったコメントが多く聞かれるようになった。

 また、Clarkdale以外でも、低消費電力版のLGA 1156対応モデル「Core i7-860S」と「Core i5-750S」も1月8日に登場していた。価格は順に3万5000円前後と2万7000円前後だ。AMD系では、1月末にAthlon IIのコア数別最上位モデルが登場。クアッドコアの「Athlon II X4 635」は1万2000円前後、トリプルコアの「Athlon II X3 440」は9000円弱、デュアルコアの「Athlon II X2 255」は8000円弱で出回っている。

og_akibam_002.jpgog_akibam_003.jpgog_akibam_004.jpg インテル「Core i5 750S」と「Core i7 860S」(写真=左)。T-ZONE.PC DIY SHOPで見かけた、新CPUの特徴を説明する大型ポスター(写真=中央)。AMDの新CPU。「Athlon II X4 635」「Athlon II X3 440」「Athlon II X2 255」(写真=右)

「QとHの57が結構人気なんですよ」――Clarkdale対応マザーもCPUと同時にデビュー

og_akibam_005.jpg 1月8日に一斉発売されたQ57/H57/H55マザー

 1月8日、Clarkdaleタイプの新CPUと同時に、対応チップセット「Intel Q57/H57/H55 Express」を搭載したマザーボードも複数のメーカーから登場している。最も安価なH55マザーのラインアップが多く、複数のメーカーから10モデル以上が出回っており、1万円前後から1万台後半の値がついている。

 RAID 0/1/5/0+1に対応する上位のH57マザーは、初回にASUSTeKから「P7H57D-V EVO」が2万5000円弱で登場したが、その後月後半にはギガバイトの「GA-H57M-USB3」が1万6000円前後で出回るなどして、平均価格を下げている。RAIDに加えてビジネス向け機能も備えたQ57マザーの価格は1万5000円前後。2月初旬時点では、インテルの「DQ57TM」やASUSTeKの「P7Q57-M DO」などが購入できる状況だ。

 Q57/H57/H55マザーは従来からあるP55マザーと同じLGA 1156に対応するが、前述のとおり、GPU内蔵CPUに対応するのが最大の特徴となる。新CPUとの結びつきが強いため、売れ行きも連動しており、CPUと同じように「様子見が済んだのか、登場時はあまり動きがなかったのですが、1月後半から伸び出してきましたね」(クレバリー1号店)とのコメントをよく聞いた。

 また、既存のパーツとの組み合わせが不安視されたのも、CPUと同様だ。ドスパラ秋葉原本店は発売当初から、従来のLGA 1156対応CPUであるCore i7-8xxとi5-7xxを新型マザーに搭載すると異常な発熱が起こる可能性があるという注意を促していた。「場合によってはCPU温度が90度を超える場合もあるようです。規格上はClarkdale以外のCPUを使うこともできるのですが、現状では無理な掛け合わせは避けるにこしたことはないでしょう。基本的に『Q57/H57/H55マザーにはGPU内蔵CPUを乗せる』と覚えていただければと思います」と話していた。

og_akibam_006.jpgog_akibam_007.jpgog_akibam_008.jpg ASUSTeKのH57マザー「P7H57D-V EVO」。ドスパラ秋葉原本店では、発熱に関する注意POPが張られていた(写真=左)。ギガバイトのH57マザー「GA-H57M-USB3」(写真=中央)。ASUSTeKのQ57マザー「P7Q57-M DO」(写真=右)

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