Intelがここ数年、積極的にソフトウェアベンダーの買収に取り組んでいるのは、「ソフトウェアこそが、新しいコンピュータ体験を実現する」(フィッシャー氏)と見ているからだ。なお、Intelがいうところの“ソフトウェア”とは、
の3つを指す。フィッシャー氏が率いるシステムソフトウェア & インテグレーテッドソフトウェア プラットフォームディビジョンは、アプリケーションソフトの開発環境を提供するだけでなく、幅広いOSサポートの実現やソフトウェアエコシステムの構築にも携わる。このうち、OSについては同社が繰り返し主張する「Port of Choice」でいうところの“用途に応じてOSを自由に選択できる”というIntelアーキテクチャ(IA)の強みを生かし、サーバやPCから携帯端末、組み込み機器まで含むあらゆるハードウェア環境に適用できる環境を整える。また、アプリケーションソフト開発支援のためには、開発ツールやサポートプログラムの充実を図っていく姿勢を見せる。
一方、ソフトウェアエコシステムやサービスの強化では、今後重要になるジャンルで成長が期待できる企業に対して、Intelの投資部門であるIntel Capitalが積極的な投資や企業買収を行なう。Intel Capitalでソフトウェアやサービス事業に対する投資を統括するソフトウェア・サービス マネージングディレクター 兼 上級副社長のリサ・ランバート氏は、同部門が「1140社以上に総額100億ドル超の投資を行なっている。その36%は北米以外の50カ国に向けられ、268社の企業買収を実施したほか、投資先のうち191社の株式上場を果たした」と過去の成果を紹介した。また、2011年前半の実績として、「2億7300万ドルの投資を行ない、(7月1日時点までに)McAfeeを含む10社の企業買収を行なってきた」ことを明らかにした。
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