ひろゆきが、「頭は仕事に使うもの」と考える人を残念に思う納得理由ひろゆき流・なまけもの経営術(3/4 ページ)

» 2022年01月30日 05時00分 公開
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

遊びに全振りするくらいで、ちょうどいい

 むしろ、頭を使いすぎないほうが、仕事は成功しやすいという気がします。

 何かに没頭している状態は、脳科学的には、「フロー」とか「ゾーン」とか呼ばれています。時間を忘れるほど集中して頭を使っている、脳的に「超、気持ちいい」瞬間です。じゃあ、仕事でもそれくらい没頭するべきだ、なんて思うかもしれませんね。

 でも、人に何かを売り込むのも、エクセルに数字を入力するのも、比較検討してひとつを選ぶのも、単なる作業であって没頭する必要などありませんから、何もゾーンなんかに入らなくていいわけです。

 僕自身の経験としては、過度な思い入れを持たず淡々と作業をこなすほうが、仕事としての仕上がりのクオリティーはかえって高くなる傾向があるように思います。

 仕事で「ものすごく頭を使ったなぁ」と思ったことがありませんし、それよりはるかに、遊びに頭を使っていると思います。割合で言うと遊びに8割、仕事に2割くらいでしょうか。

 少し前にボードゲームの仕事に関わったときなんか、まさにそうでした。

 どういう感じだったかというと、まず「遊び」としてボードゲームで遊んだ後、今度は「仕事」としてボードゲームの打ち合わせに移ったのです。

 その日に遊んだのは「マーダーミステリー」というジャンルのボードゲームでした。

 6人でプレイしながら犯人やトリックを暴いていくのですが、プレイヤーそれぞれに役割分担があったり、それぞれのキャラクターになりきらなくちゃいけなかったり、時間制限つきのミッションがいっぱいあったりと、かなり集中力を要します。

 しかも、一度犯人が分かったらおしまいなので、プレイできるのは実質1回きり。おまけに5000円くらいするゲームなので、真剣にやらないとかなり後悔します。だから絶対にクリアするという緊張感を持って、脳みそフル回転でプレイするのです

 という感じで、めちゃくちゃ集中して遊んだ後で、仕事に移りました。

 僕らはゲームの作り手として、当然ですが相当にボードゲームで遊び慣れています。だから、それほど遊び慣れていない人たち向けに、軽めのボードゲームを開発するには、多少、頭が疲れている状態のほうがいいのです。

 ゲームへのこだわりがエスカレートしないし、ゲームを「仕事」として客観的に眺めることもできます。その結果、自然とゲームのレベルが初心者にちょうどいいレベルまで下がるので、万人受けしやすい商品が作れるというわけです。

軽めのボードゲームを開発するには、多少、頭が疲れている状態のほうがいい

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.