iPhone 4Sから着実にレベルアップ――「iPhone 5」のカメラをねっとりと試す:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/4 ページ)

» 2012年10月02日 00時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 「iPhone 5」が出たのである。シンプルだけど安定した写りと、カメラ・画像関連アプリの多さでかなりいい線をいってるiPhoneシリーズであるが、高評価だったiPhone 4Sに比べてiPhone 5はどうなったか。

 良くなってます。これは確実に。そのへんをねちねちと。

photophoto 2色のiPhone 5。カラーはブラック&スレートとホワイト&シルバー(写真=左)。2色のiPhone 5のカメラ部分。センサーは800万画素の裏面照射型CMOSセンサー(写真=右)
photo iPhone 4SとiPhone 5の裏面同士

photophoto iPhone 5の方が薄いのが分かる

iPhone 4Sよりここが良くなった

 最初にiPhone 4Sと比べながら見ていくのだ。

 iPhone 5の撮像素子は(おそらくは)ソニー製の裏面照射型CMOSセンサー。ソニーモバイルはXperia GXに1300万画素の、SXに800万画素のセンサーを搭載してるけど、iPhone 5は4Sと同じ800万画素のまま、1300万画素には上げなかった。

 レンズは新しくなった。4SはF2.4で4.3mm、5はF2.4で4.1mmと画角がちょっと広くなってる。一見して大きな違いはそのくらい。でも使ってみるとけっこう差があるのだ。

1.処理速度

 iPhone 5になり、CPUパワーが上がることでサクサク撮れるようになった。分かりやすいところではHDRをオンにしたときの撮影間隔。大雑把に実測したところでは、iPhone 4Sは約3.5秒だったのに対して、iPhone 5は約2秒。この差はけっこうでかい。

2.撮影画面

 液晶モニタが16:9とワイドになりスペースに余裕ができたことで、撮影画面のデザインがちょっと変わり、カメラボタンが円形になった。で、よく見るとさらにちょっとした違いがある。iPhone 5はプレビュー画面の縦横比が4:3じゃないのだ。少し横長なのである。3:2よりちょっと長辺が短い感じ。もし4Sと比べて違和感を覚える人がいるとすれば、そこだ。

photo iPhone 4Sの撮影画面

photophoto iPhone 5の撮影画面(写真=左)。実際に撮れた絵。上下の画角が違うのが分かる(写真=右)

 ただ、撮れる絵は4:3の800万画素である。撮影時は上下が少しカットされてるというのが分かるかと思う。うーむ。あまりよいことではないですな。撮影機能は従来と同じ。タップしたところにAFとAE(自動露出)が合うし、長押しするとAF/AEロックできる。これは便利。オプションでHDRとグリッド表示のオンオフが可能だ。

3.画質

 では画質だ。いつもの滑り台から。HDRはオフのものを。基本的なテイストは同じ。色合いも同じ。ただ、iPhone 5の方が少しだけ広角で、写る範囲が広くなっている。

photophoto 左がiPhone 4S、右がiPhone 5で撮ったもの

 次はあずまや。

photophoto 左がiPhone 4S、右がiPhone 5で撮ったもの

 似てるけど、よく見るとiPhone 5の方がやや色が鮮やかで、緑もはっきりしてる。もう1つ、ディテールの処理もちょっと変わった。上記のようなシーンだと分かりにくいが、人工物を撮るとはっきり違いが出る。分かりやすいよう部分拡大してみた。

photophoto 左がiPhone 4S、右がiPhone 5で撮ったもの
photo 部分拡大して比較。右のiPhone 5で撮った写真の方がディテールがくっきりしていることが分かる

 もう1つ。

photophoto 左がiPhone 4S、右がiPhone 5で撮ったもの

 総じてiPhone 5の方がちょっとくっきりして見栄えがよくなり、画角がちょっと広くなったと思っていい。

4.暗所での撮影性能

 もう1つiPhone 5に切り替えた人がよく言うのが、暗所に強くなったということ。実際どうなのかというと、違ったのは画質より、ホワイトバランスとISO感度のようだ。室内でのオートホワイトバランスの精度が上がったのだ。同じ光源下(白熱灯色のLEDライトと白熱灯色の蛍光灯のミックス)で撮ったが、iPhone 5の方がホワイトバランスがきちんと合っている。

photophoto 左がiPhone 4S、右がiPhone 5で撮ったもの

 もう1つ、iPhone 5の方がISO感度を高く上げるようになった。ものすごく暗い場所では、iPhone 4SはISO800の1/15秒で止まってた。iPhone 5は1/15秒のままどんどんISO感度を上げてくれる。とりあえずISO3200までは確認した。すると夜のかなり暗い場所での写真でこういう差が出る。

photophoto 左がiPhone 4S(ISO800)、右がiPhone 5(ISO3200)で撮ったもの

 iPhone 5の方がノイズが多いのはISO3200まで上げてるから当たり前の話で、その分これだけ明るく写るのである。そういう意味で、iPhone 4Sでは撮れない暗い場所でも撮れるようになったというのは正解だ。ただ1/15秒ともなると手ブレしやすくなる。撮るときは手ブレに注意、というのは従来と変わらない。

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