2G停波でソフトバンクモバイルが純減――2010年3月契約数

» 2010年04月07日 15時38分 公開
[園部修,ITmedia]
グループ名 2010年3月純増数 累計
NTTドコモ 38万9600
 2in1:4800
5608万2100
 2in1:44万2100
KDDI 30万5200 3187万2400
ソフトバンクモバイル −12万1400
 ダブルナンバー:1100
2187万6600
 ダブルナンバー:3万6600
イー・モバイル 9万4300 235万1800
携帯総計 66万7700 1億1218万2900

 電気通信事業者協会(TCA)が4月7日、2010年3月末の携帯・PHS契約数を発表。携帯電話とPHSの計約数合計は1億1629万5400で、前月比で0.5%増加した。携帯電話の契約数は合計1億1218万2900契約、約0.6%の伸びを記録した。

 3月は、4月の進入学シーズン直前ということで、例年学生や新社会人の新規契約が多く、契約数が大きく伸びる最大の商戦期で、各社とも契約数を大きく伸ばした。ただ、ソフトバンクモバイルは3月31日午前2時以降に停波を迎えた、2G(PDC)サービスの契約数が大きかったため、2Gの純減が3Gの純増を上回り、合計契約数が純減となっている。

 NTTドコモは38万9600の純増で、契約数は5608万2100となった。ドコモの純増数が30万件を超えるのは2006年3月以来のことで、全力で顧客満足度向上に取り組んできたここ数年の努力が実ってきたことが伺える。広報部では「特に3月は学生向けの割引施策『タイプシンプル学割』の効果が大きかったことに加え、新生活に合わせたデータ通信端末やお便りフォトパネルの需要も契約数を押し上げた」ことが大きな純増につながったとしている。

 KDDIは、ドコモに次ぐ30万5200件の純増となり、契約数は3187万2400に増えた。こちらもやはり学生を対象にした「ガンガン学割」による契約獲得が多かったほか、新規加入を優遇するキャンペーンも奏功したとのこと。3月4日に子供向けの端末「mamorino」を発売したことや、ハイエンドモデル「AQUOS SHOT SH006」の販売を3月5日に開始したことなども追い風になった。

 ソフトバンクモバイルは、前述のとおり2G(PDC)サービスを3月31日に停波したことで、54万3700件の2G契約が0件になったことから、解約数が3Gの42万2300件の純増を上回り、12万1400の純減となった。ソフトバンクモバイルでは、今回は特殊な要因があったための純減であり、引き続き「iPhone 3GS」やその他端末の販売は好調だとしている。

 イー・モバイルも3月の新規契約増にともなって、純増数が9万4300件に上った。量販店で引き続きノートPCとのセット販売が好調であることと、主力のデータ通信端末「Pocket WiFi」が人気を博していることから、契約数を伸ばした。

Photo 純増数の推移
Photo 純増シェアの推移
MNP利用状況 差し引き
NTTドコモ −3万1800
KDDI 1万0000
ソフトバンク 2万2400
イー・モバイル −500

 番号ポータビリティの利用は、引き続きドコモからソフトバンクへの流れが強い。差し引きの利用状況で見ると、約3分の1がKDDIに、3分の2がソフトバンクモバイルに転出している。

Photo MNP利用状況の推移
2010年3月純増 累計
・システム別
NTTドコモ(W-CDMA) 53万1300 5320万3400
NTTドコモ(PDC) −14万1600 287万8800
au(CDMA2000 1x) 31万5600 3162万5100
au(cdmaOne) −1万0400 24万7300
ソフトバンクモバイル(W-CDMA) 42万2300 2187万6600
ソフトバンクモバイル(PDC) −54万3700 0
イー・モバイル(W-CDMA) 9万4300 235万1800
合計 66万7700 1億1218万2900
・プリペイド契約
NTTドコモ −200 3万6600
au −5500 36万3300
ソフトバンクモバイル −27万5300 63万7500
イー・モバイル 5500 6万1300
合計 −27万5400 109万8700
・通信モジュール
NTTドコモ 3万0200 160万2500
KDDI(auモジュール系サービス用回線数) 2万4300 108万5500
ソフトバンクモバイル 9万4600 53万7500
合計 14万9100 322万5500
・携帯IP接続サービス
iモード(NTTドコモ) 24万0200 4899万1700
EZweb(KDDI) 25万9900 2697万4200
Yahoo!ケータイ(ソフトバンクモバイル) 5万1700 1721万7900
EMnet(イー・モバイル) −1100 5万3700
合計 55万0800 9323万7500

WILLCOM CORE 3Gは堅調ながらもPHSは純減が続く

ウィルコム 2010年3月純増 累計
PHS −5万8700 411万2500
WILLCOM CORE 3G 8900 9万8700
−4万9900 421万1100

 会社更生法の適用を申請して再建手続きを始めたウィルコムは、引き続き厳しい状況が続く。PHSの契約数は5万8700件の純減で、契約数は411万2500となった。法人向けのデータ通信サービスが堅調で、WILLCOM CORE 3Gは8900件の純増となっているが、PHSの純減を補えるほどにはなっていない。


UQ WiMAXは15万契約を突破

 UQコミュニケーションズが展開するモバイルWiMAXサービスの契約数は、2009年度は四半期ごとの発表となっており、3カ月ぶりに契約数が発表された。それによると累計契約数は15万300件で、12月末の6万3600契約から8万6700件上積みした。エリアの拡大は着実に進んでおり、契約数も徐々に伸びつつある。

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