「N-08B」の最大の特徴は、なんといってもPCと同様のQWERTYキーボードを搭載している点だ。しかも、スマートフォンや「SH-04A」のような、持って入力するサイズではなく、むしろ机などに置いてノートPCのように両手でタッチタイプするのに十分なキーピッチなのだ。
試しに入力してみると、さすがに12.7ミリのキーピッチはPCと比べるとかなり狭く、慣れるまでは打ち間違いが多かった。キー配列についても、「−」などの一部記号の配列が特殊なのと、置いて入力するときに若干スペースキーが押しにくいと感じたあたりは、慣れが必要だと思った。
ただし、比較的手の小さい筆者の感触では、慣れれば十分にタッチタイプは可能だ。過去の機種だと、サイズが近く、キーピッチも同じ「シグマリオンIII」あたりの感触に近いと感じた。実際に入力してみた動画も掲載したので、参考にしてほしい。
N-08Bにはキーボード以外に「スティックポインタ」と呼ばれる、NEC製ケータイに搭載されていた「ニューロポインタ」の操作性に近い入力デバイスが搭載されている。スティックポインタはスペースキーの中央付近に配置されており、置いた状態でタッチタイプをしながら、親指で操作しやすい。
タッチタイプしながらスティックポインタを操作するのは、慣れてくるとなかなか快適だ。また、置いた状態ではなく持った状態でも便利に使えた。ただ、スティックポインタを垂直に押しても決定キーとしては動作しないのは残念な点だ。
決定を行うには、手前の側面に搭載されているキーを利用するわけだが、このキーが非常に押しにくい位置に付いている。置いても押しにくいので、持ったら押しやすいのかと思ったらそうでもない。結局、多くのシーンで決定ボタンの代わりにEnterキーを押したほうが使いやすいと感じた。
最近では、スマートフォンだけではなく、ハイエンドモデルを中心に通常のケータイでもタッチパネルに対応した機種が増えてきた。また、近い形状のシグマリオンシリーズや「SL-Zaurus」「IS01」「LYNX SH-10B」もタッチパネルに対応しているだけに、N-08Bもタッチパネルを利用できると思った人もいるかもしれない。しかし、N-08Bはタッチパネルに対応していない。このあたりは、モバイルギアを継承しているといった感じなのだろうか。
操作体系としては、通常のNECケータイを常時横画面で利用するのとほぼ同じ。左下のMENUキーを押せば常にメインメニューが表示され、Fnキー+Menuキーでマルチタスクを切り替えられる。少し気になったのは、サブメニューがF1キーになっていたり、文字編集画面の確定がEnterではなくF2キーだったりといったあたり。確かにPCのように利用するならEnterキーは改行で利用したいのだが、ケータイだと決定キーで確定したい感もあり、悩ましい。
一方で、Fnキーと併用することで、さまざまなショートカットが可能になるのは便利だ。以下に、キーの長押しとFnキーとの併用で利用できるショートカット機能を挙げておく。
←長押し | 受信アドレス一覧 |
---|---|
→長押し | 送信アドレス一覧 |
2長押し | 2in1の設定 |
5長押し | ecoモードの切替 |
7長押し | フォント設定画面の表示 |
0長押し | 「+」の入力 |
↓長押し | アドレス帳登録 |
CLR長押し | デスクトップアイコンの消去 |
Fn+Z | メールメニュー表示 |
Fn+Z長押し | メール/メッセージ問い合わせ |
Fn+X | iMenu画面表示 |
Fn+C | ソフト一覧画面表示 |
Fn+V | iコンシェル画面表示 |
Fn+B | iウィジェット画面表示 |
Fn+N | iチャネル画面表示 |
Fn+M | ワンセグ視聴 |
Fn+ドライブ | 公共(ドライブ)モードのオン/オフ |
Fn+マナー | マナーモードのオン/オフ |
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