新しい贈り物の形を実現したい――バカラケータイ「SH-09C」に込められた想い価格は7万円台

» 2011年02月03日 20時02分 公開
[田中聡,ITmedia]
photo バカラ パシフィックの小川社長(左)とNTTドコモの伊藤氏(右)

バカラケータイがメモリアルケータイになる

photo NTTドコモの伊藤哲哉氏

 「記念にも、贈り物にも歓ばれるケータイを」――NTTドコモがバカラとコラボレートした“バカラケータイ”「SH-09C」は、こうしたコンセプトの元に開発された。

 NTTドコモ プロダクト部 ユーザーインタフェース企画担当部長の伊藤哲哉氏は「ドコモは『ひとりひとりに“Good Designを”』をデザインポリシーに掲げている。お客様が機種を選ぶ基準としてデザインは上位に挙がっているが、デザインの要望は多様で価値観は画一的ではない。皆が何となくいいと思うデザインではなく、1人1人のお気に入り、愛着が持てるデザイン、それぞれのコミュニケーションスタイルにシンクロするデザインを提供したい」と、ドコモのデザインに対する考えを説明した。

photophoto ドコモが掲げるデザインコンセプト

 これまでにもドコモはファッションやアクセサリーなどのブランドと提携したモデルを発売してきたが、その根底には「ライフスタイルのお気に入りを携帯電話にも」という考えがある。今回、フランスのガラスメーカーであるバカラとコラボレートしたのは、「新しい贈り物の形を実現したかった」からだという。昨今は携帯電話が贈り物に選ばれる機会が増えていることから、大切な贈り物の象徴といえるバカラを携帯電話に取り入れた。「バカラ全体に占めるギフトシェアは60%。バカラケータイは記念日に贈るメモリアルケータイになる」と伊藤氏は期待を込める。

photophoto 男性から妻、女性から両親など、ケータイのプレゼント需要が高まっている(写真=左)。バカラ全体に占めるギフトシェアは約60%。バカラは性別や年齢を問わず多くの支持を集めている(写真=右)

バカラ製品はすべて“made in バカラ村”

photo バカラ パシフィックの小川博氏

 バカラ パシフィック 代表取締役社長の小川博氏は「バカラは単なるクリスタルの塊、オブジェではなく、歓びの形。人生のあらゆる大切なひとときに側に置いてもらいたい」とブランドへの想いを話す。

 バカラとはどんなブランドなのか。バカラ発祥の地は、パリから約400キロほど東へ向かったロレーヌ地方に位置する「バカラ村」。ここに1764年にガラス工場が創設され、1816年から本格的なクリスタルガラス作りが始まった。バカラの製品はすべてバカラ村で作られており、人口5000人弱の同村には約650人の職人が製品作りに携わっている。「2度の世界大戦中にも釜の火を絶やさなかったのが誇り。多くの職人が親子3代にわたって働いており、職人の手から技術が継承されている」と小川氏は力強く話す。

photophoto バカラ製品はすべてフランスのバカラ村で作られている

 バカラの職人は、フランスの最優秀職人の称号である「M.O.F.(Mellieurs Ouvriers de France)」の受賞者が多いことでも知られており、累計受賞者56人のうち25人がバカラの職人。「M.O.F.は日本の人間国宝に匹敵する。(25人という受賞者数は)他の分野と比べても類を見ないほど多い。バカラ社の誇りだ」と小川氏は胸を張る。バカラの製品は19世紀から20世紀にかけて、パリの万国博覧会で金賞を多数受賞し、王室からの注文も増えていったという。

photophotophoto バカラの多くの職人にフランス最優秀職人の称号が与えられた(写真=左)。万国博覧会での受賞も多い(写真=中)。王室からの注文も集まった(写真=右)
photophoto バカラの本社はパリに所在し、「メゾン」と呼ばれている。内装はフランスのデザイナー、フィリップ・スタルク氏がデザインし、「美女と野獣」からインスピレーションを得たという仕掛けが施されている

 日本におけるバカラの発祥は1903年にさかのぼり、同年に大阪の茶道具と古美術商の春海藤次郎氏がバカラの製品を輸入したことで普及した。「春海氏はカタログアイテムに留まらず茶道具も作らせ、バカラ製品は春海好みと言われて茶人の間で重宝された」(小川氏)という。バカラの日本法人「バカラ パシフィック」は1984年に設立され、アジア全域をカバーする。日本市場で世界1位のシェア(約30%)を獲得するほどに成長し、アジア全域では約38%を占める。1999年から恵比寿ガーデンプレイスに250灯のバカラのシャンデリアが展示されることも話題を集めた。小川氏は「バカラケータイできらめきの世界を手にして、このシャンデリアの写真を撮ってもらえるのが願い」と想いを込めて話した。

photophotophoto 1903年に春海藤次郎氏が輸入したことで日本にバカラ製品が普及した(写真=左)。アジア全域をカバーするバカラ パシフィック(写真=中)。恵比寿ガーデンプレイスに展示された250灯のシャンデリア(写真=右)

モチーフはバカラカット、キャンドルに炎が灯る演出も

 SH-09Cには、バカラの象徴でもある「バカラレッド」を基調にしたカラーを採用しており、背面パネルのデザインはバカラのカットをイメージした。背面の表側には凹凸はないが、内側に層を1つ加え、ここにカットデザインの凹凸を施した。だからといってSH-01Cから厚くなっているわけではなく、「内部の空洞を圧縮することでSH-01Cと同じサイズを実現できた」(説明員)という。

photophoto シャープ製のバカラケータイ「SH-09C」。背面には「Baccarato」のロゴと燭台のイラストがあしらわれている(写真=左)。キー部分の色も赤が基調になっている(写真=右)
photophoto 左側面(写真=左)と右側面(写真=右)
photophoto 正面からだと目立たないが、角度を変えるとバカラカットの見え方が変わる
photo 左下のBaccaratロゴ周辺にイルミネーションが、キャンドルの炎部分にサブディスプレイが点灯する

 この背面にはバカラの燭台が描かれており、本体を閉じるとキャンドル部分に、炎をイメージした光がサブディスプレイに点灯する。背面の左下には着信時などに点灯するイルミネーションもあり、こちらも赤く灯る。キャンドルとイルミネーションはどちらもさり気なく点灯し、ボディが赤いこともあって一見すると分かりにくい。イルミネーションはきらびやかに光る機種が多いが、SH-09Cではバカラカットや燭台のデザインを引き立たせるため、あえて控えめに点灯するようにしたと思われる。

 裏面には「Baccarat」のロゴがあるほか、カメラ周りにはグラデーションがかけられている。また期間限定のキャンペーンとして、20文字×2行のメッセージを入れられるカバーをプレゼントするサービスも行う。フォントは明朝(全角)かTimes New Roman(半角)を選べ、発売後2カ月以内に申し込める。メッセージは「レーザーで入れる形になる」(説明員)。

photo 本体裏面
photophoto キー面(写真=左)。カメラキーも赤い(写真=右)

 内蔵コンテンツにもバカラの世界観を取り入れ、待受画面やメニュー画面、発着信画面などにバカラのシャンデリアや燭台、グラスなどを用意した。説明員によると、待受画面の燭台には写真、メニュー画面のシャンデリアはイラストを用いているという。

photophotophoto 左から待受画面、メニュー画面、第2階層の画面
photophoto
photophotophoto 電話の発着信、メールの送受信画面にもバカラの製品が登場する
photophoto SH-09Cのグラフィックに使われている燭台とシャンデリア
photo スペックの高さにもこだわった

 「現時点で最高スペックのケータイを選びたかった」(伊藤氏)ことから、ベースモデルにはシャープの2010年冬モデル「SH-01C」を採用した。「PRIMEシリーズを開発したメーカー各社と話をしたところ、シャープさんが賛同してくれた」(説明員)ことで決定した。また、端末のデザインや内蔵コンテンツについてはフランスのバカラ社が監修しているとのこと。1410万画素CCDカメラや防水防塵などスペックはSH-01Cと同じだ。

 SH-09Cの発売は3月を予定しており、ドコモオンラインショップでの限定販売となる(FOMA利用者のみ購入可能)。価格は「SH-01Cよりはやや高い7万円台になる予定」(説明員)。2月4日から2月28日まで、バカラ直営6店舗(丸の内、六本木、名古屋、大阪、梅田、広島※広島店のみ2月5日から)とバカラ直営バーのB bar(丸の内、六本木、梅田)にSH-09Cが参考展示されるので、手にとってバカラケータイの世界観をのぞいてみてはいかがだろうか。

photophoto 会場に展示されていたバカラのグラス

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