NVIDIAは、Mobile World Congress(MWC)で、「Kal-El」というコード名で開発が進められてきたクアッドコアTegraを公開、クアッドコアTegraを搭載したタブレットデバイスの動作デモを行った。NVIDIAが示したTegra“Kal-El”の仕様では、クアッドコアであるほかにも、12コア内蔵のGPUを搭載してステレオ立体視をサポートすることや、性能はTegra 2の5倍になることが紹介されている。
NVIDIAは、このクアッドコアTegraがメーカーに向けてサンプルチップの出荷を始めており、採用するタブレットデバイスが8月、スマートフォンが12月に出荷される予定であることも明らかにしている。
MWCで行われたクアッドコアTegraによる動作デモでは、高速でページが切り替わるウェブブラウジングや快適なゲームの動作が紹介されたほか、ベンチマークテスト「Coremark」の測定結果がデュアルコアの「Tegra 2」の約2倍、そして、インテルのノートPC向けCPU「Core 2 Duo T7200」(2GHz)をわずかに上回る結果であったことが示された。
NVIDIA モバイル事業担当ジェネラルマネージャーのマイケル・レイフィールド氏は、自分のブログでクアッドコアTegraの動画再生能力について、「1440pの動画コンテンツを解像度2560×1600ドットのディスプレイで再生可能」と述べている。
レイフィールド氏は、2014年までに予定されているTegraシリーズのロードマップもMWCで公開した。それによると、2011年にクアッドコアで性能がTegra 2の5倍になる“Kal-El”が登場したのち、2012年にはTegra2の10倍の性能となる「Wayne」、2013年には、同じくTegra 2の約30倍の性能となる「Logan」、そして、2014年にはTegra 2の約75倍の性能となる「Stark」と、毎年新しい製品が登場し、性能が飛躍的に向上することが示された。
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