データはベクター方式 UIもシンプルに――グーグルがiOS版「Google Maps」を披露もう迷わない

» 2012年12月13日 21時08分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 グーグルは12月13日、iOS向けの地図アプリ「Google Maps」の配信を開始した。App Storeから無料でダウンロードできる。対象機種はiPhone 5のほか、iOS 5.1以降を搭載したiPhone 3GS/4/4Sと第3世代以降のiPod touch。iPad向けには最適化されていないが、互換モードで利用できる。

photophoto iOS版「Google Maps」(写真=左)。新機能の「おみせフォト」(写真=右)

 Google MapsはiOS 5までのiOSに標準地図アプリとして搭載されていたが、iOS 6ではApple自社製の地図アプリに変更された。新しいGoogle Mapsは、iPhone向けにゼロから開発したアプリで、地図データはベクター方式を採用。ピンチイン・アウトでの拡大・縮小など基本的な操作方法に変更はなく、2本指のスワイプ操作でメニュー画面を呼び出したり、表示角度を変えてバードビューにできる。またメニュー画面などのユーザーインタフェース(UI)もシンプルになった。

 Googleアカウントの検索履歴を使ったサジェスト機能も備え、地図上で探したい店舗名やランドマーク名、目的地の地名や駅名といった検索キーワードの候補を先回りで表示できる。また自宅や会社といったユーザーがよく訪れる場所も登録でき、外出先から最短2タップで帰宅経路を検索できるという。道路の渋滞情報も参照でき、ナビゲーションで移動手段に自動車を選択した場合は、道路の混み具合に応じた主要時間を表示する。

 検索したスポットが店舗などの場合は、情報シートと呼ばれる領域に住所や電話番号、口コミなどの詳細情報を表示。ここから電話をかけたり現地までの経路を検索したりできるだけでなく、スポットの情報を保存したりSNSなどへ共有したりできる。また「グーグルアース」や「ストリートビュー」も呼び出せ、対応する店舗では店内の様子をパノラマで見渡せる「おみせフォト」も利用できる。

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 同社プロダクトマネージャーの牧田信弘氏は新しいiOS版Google Mapsについて、「プラットフォームを問わずGoogleの地図サービスを体験してもらえるようスクラッチしたアプリ。PCからの情報を同期するなど、ローカル(コンピューター)と同じ使い勝手を目指した」と解説。特にユーザーからのフィードバックも重要視しており、「今回のアプリにはフィードバック機能を新搭載した。サービスについては日々精度品質を向上しているが、これからはユーザーにも積極的に参加していただける」(牧田氏)と補足した。このフィードバック機能は、アプリ利用中に端末を振る(シェイク)ことで表示される。

 iOS版の開発をスタートした時期については、「開発は継続して行ってきた」(牧田氏)と明言を避けた。iPadに最適化したバージョンの開発や、Android版「マップ」の機能やUIをiOS版に近づけることは、今後検討していくという。

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