DLPA技術ワーキンググループ長で、デジオン製品企画部長の三阪英一氏は、DTCP+のリモートアクセス機能に対応したDiXiMリモートアクセスサービスと対応プレイヤーのデモを紹介した。このデモは、福岡、金沢、名古屋に設置したDLPA NASに録画したデータを、東京のスマートフォンとWindows 8導入PCからアクセスして視聴するものだ。
DTCP+のリモートアクセスに対応するソフトウェアは、デジオンが用意しており、現時点では、対応デバイスにプリインストールする形でのみ提供する。ただし、DTCP+はソフトウェアで実現している規格なので、アプリパッケージにすべてのモジュールを統合して、汎用デバイス向けに配布することも“技術的には”可能だと、デジオンのスタッフは答えている。
会場には、DTCP+に対応したNASや富士通のPC、スマートフォンも展示していたほか、デジオンでは、開発中のiOS版、そして、Windows 8のModern UI版のプレイヤーソフトのデモも行っていた。バッファローの「LS410DX」とアイ・オー・データ機器の「HVL-AT」シリーズは、スマートフォン視聴を想定したトランスコード機能を内蔵した リモートアクセス対応NASだ。HVL-ATでは、LTEを想定した1.6Mbps、または、1Mbpsと3Gを想定した0.6Mbpsにリアルタイムでトランスコードする。
しかし、LTEの1Mbpsでも、1時間の録画データは450Mバイトに達し、主な定額プランのデータ容量制限である7Gバイトを15時間分の録画データでほぼ消費してしまう。この状況に対して、細野氏は、料金プランについてはキャリアが考えることと前置きした上で、スマートフォンによる動画視聴は数分、長くても10分程度を想定しており、それ以上は、公衆無線LAN、または、有線LANの利用を想定しているという見解を示している。(記事掲載当初、録画データの容量に誤りがありました。おわびして訂正いたします)
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