「メール」と「メッセージ」はどう違う?――アプリとキャリア別サービスをチェック今日から始めるiPhone(1/2 ページ)

» 2014年01月28日 15時05分 公開
[村上万純,ITmedia]

 iPhoneには「メール」アプリのほかに、SMSやMMS、iMessageを送受信する「メッセージ」という2つのアプリがある。また同じiPhoneでも、キャリアが異なると利用できるメールサービスの内容も異なる。各キャリアが提供しているサービスの内容や、それぞれどんな特徴があるのか、違いを見ていきたい。なお、検証にはドコモ版iPhone 5s、au版iPhone 5s、ソフトバンク版iPhone 5を使用した。いずれもOSはiOS 7だ。

「メール」と「メッセージ」は何が違う?

photo 左上にあるのが「メッセージ」アプリ、一番下の左から2番目にあるのが「メール」アプリ

 簡単に言うと、キャリアが提供するメールサービスのほか、そのほかのPCメールも併せて利用できるのが「メール」アプリだ。フィーチャーフォンと違い、複数のアカウント(メールアドレス)を設定できる。

 一方の「メッセージ」アプリは、電話番号が宛先になるテキストのやり取りである「SMS」、キャリアメールの仕組みの1つである「MMS」、iOS端末同士の独自のメッセージサービス「iMessage」が利用できる。チャットのような会話形式でやり取りしたい場合は、メッセージアプリを利用するといい。ただし、ドコモのiPhoneではMMSは利用できない。またauは同じメールアドレス(@ezweb.ne.jp)をメールアプリとメッセージアプリで使い分けることができる(同時に使用することはできない)。それぞれの特徴を詳しく見ていこう。

大容量ファイルや長文を送るなら「メール」アプリ

 長文メールや大容量の添付ファイルを送る際に最適なのが「メール」アプリだ。メールの保存件数、保存期間などの点が、メッセージアプリに比べて優れている。また、メッセージアプリと異なり、通信は3G/4GとWi-Fiの両方に対応する。絵文字はメールとメッセージどちらも利用できるが、デコメールはメールでしか利用できない。またメールを自動で受け取るプッシュメールには一部のサービスでしか対応していないため、設定した時間(最短で15分)ごとにしか新しいメールを受け取れない。

 利用できるキャリア各社のアカウントは、ソフトバンクは「@i.softbank.jp」、auは「@ezweb.ne.jp」、ドコモは「@docomo.ne.jp」だ。auのアドレスは初期状態でMMS(後述)として設定されているため、メールアプリで使う場合は別途設定が必要になる。

 メールアプリはこのほかにも、インターネットサービスプロバイダー(ISP)やフリーメールサービスのメールアドレス(アカウント)も登録して使うことができる。

photo メールは容量の大きい添付データや長文に適する

SMSとMMSを送受信する「メッセージ」アプリ

 「メッセージ」アプリは、自分と相手のやりとりを吹き出しに表示して、チャット形式でコミュニケーションするアプリだ。利用できるのはSMSとMMS、そしてiMessageの3つだ。

 SMSは宛先が電話番号で、テキストと一部の絵文字のみの短文を送受信できる。auとソフトバンクの場合、プランによって同一キャリア内であれば無料で送受信できるが、他キャリア宛の送信は1通3.15円がかかる。ただし、ドコモの場合は同一キャリア間でも1通3.15円がかかる。受信は無料だ。電話番号宛てに送受信するため、3G/4G通信がオンの状態でないと利用できない。

photophoto 電話番号宛に送る「SMS」(写真=左)と、メールアドレス宛に送り、画像が添付できる「MMS」(写真=右)

 MMSはキャリアのメールアドレスを用いるもので、テキストに加えて画像やファイルなどを送ることができる。なお、MMSが利用できるのはauとソフトバンクのみで、ドコモでは利用できない。メールアドレスはauが「@ezweb.ne.jp」、ソフトバンクが「@softbank.ne.jp」だ。auはメールアプリとメッセージアプリで同じアドレスを利用できるが、ソフトバンクはアプリごとに異なるアドレスを利用する。MMSの送受信はWi-Fi通信を使っても可能だが、3G/4G通信がオンになっている必要がある。

iOS端末同士で送受信できる無料の「iMessage」も「メッセージ」で利用可能

 「メッセージ」アプリではiMessageというサービスも利用できる。、iMessage はiPhone、iPad、iPod touchなどiOS端末同士のやり取りに特化したAppleの無料メッセージサービスだ。Wi-Fi通信のみでも利用でき、3G/4G通信はパケット通信料がかかる(パケット定額サービスの対象)。電話番号かメールアドレスを指定して送信するが、受信側がiMessageの利用登録をしていない場合は、代わりに自動でSMSかMMSとしてメッセージが送信される。

photo 「iMessage」の吹き出しの色は青。iOS端末同士のやり取りに便利なサービスだ

 吹き出しは青色で表示され、テキストだけでなく、写真データも送れる。また、送り先の相手がメッセージを開封したかどうかや、相手がメッセージを入力中であることなどが確認できる機能がある。iOS端末間でメッセージの履歴を同期できるので、複数の端末を持っている人には便利だ。ただし、iMessageを利用するには事前に設定が必要となる。詳しい設定方法については次回説明する。対応機種はiOS 5以降搭載の端末とMac OS X 10.8以降を搭載したMacだ。


 メール、SMS、MMS、iMessageの違いは以下の通りだ。

メール・メッセージアプリまとめ
  Eメール SMS MMS iMessage
設定 必要 不要 ソフトバンク、KDDIとも必要。ドコモは使用不可 必要
ファイル添付 ○(Excel、Word、PDFなどのファイル形式のものは閲覧のみ可) × ○(ファイル形式のものは非対応)
宛先 メールアドレス 電話番号 メールアドレス 電話番号もしくはメールアドレス(メールアドレスを使う場合は、Apple ID経由での登録が必要)
通信方法 3G/4G/Wi-Fi 3G 3G/4G 3G/4G/Wi-Fi
使用アプリ メール メッセージ メッセージ メッセージ

 各アプリについて、基本的な使い方は全キャリア共通だが、それぞれ送受信可能ファイルの容量上限や、メール保存ボックスの容量など、細かな点が異なる。次に、キャリア別の違いを見ていこう。

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