大きな地震が起きてしばらくしても、スマートフォンのワイヤレスWANを介した情報収集と連絡手段は遅いながらも利用できていました。鉄道が止まって移動できなくなり、都内の学校にとどまっていた家族と合流するまでの間、お互いの場所の確認や到達した場所を知らせるメールは滞りなくやり取りできましたし、都内の道路を移動するときにみた、あふれんばかりの人が流れていく道路の光景を撮影してツイートすることもできました。
そんなわけで、ネットワークが滞って困った記憶がありません。
ただ、当時は3.5インチディスプレイを搭載したコンパクトなスマートフォンを使っていたので、都内を徒歩で移動しているうちにバッテリーの残りが乏しくなったのには困りました。歩き出してからまだ3時間もたっていません。ああ、それで思い出しました。バッテリーの消費が激しかったのは、移動中にGoogle Mapsを使い続けていたためでしたが、オンラインマップの表示も問題なくできていました。
なんとかバッテリーが枯渇する前に家族と合流できましたが、身を寄せていた場所は学生会館らしき場所で、備え付けのPC以外は電源が取れないようになっていました。これは困った。ただ幸いなことに、そのとき、Let'snote B10を所持していたおかげで、その後も長時間にわたってインターネットに接続し、鉄道の運行情報をチェックして、日付が変わった直後に運行再開の情報をタイミングよく入手できたおかげで横浜の自宅に帰宅できました。
そういえば、このときも、Let'snote B10に接続したスマートフォンをモデムにしてネットワークに接続していましたが、アクセスできなくて困った記憶がありません。
このときの思い出で一番強く残っているのは、こういうネットワークやスマートフォン、PCを使って無事に帰宅できた安堵感、ということではなく、避難していた学校で支給されていた乾パン(3枚入り)が“ずしっ”と重く、その日昼から何も食べていなかった大食漢(当時)の私が2枚食べただけでもう満腹という、「乾パン!すげえぇぇぇ!」の“たしかな満足”でした。
とりあえず、そんな感じで。
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