ドコモ、12月から「MVNO専用SIM」提供で何が変わる?SIM通

» 2015年11月19日 06時00分 公開
[SIM通]
SIM通

 10月26日に行われた「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」第2回の場で、ドコモは12月から「MVNO専用SIM」を用意すると発表し、もしやMVNO向けにいろいろな制限が生まれてしまうのでは?と話題になっています。この専用SIMとはどういうものなのでしょうか。

イメージ

 NTTコミュニケーションズもIIJも日本通信もパッケージこそ各社専用のもので展開していますが、開封すると、一律上の写真のようにドコモのロゴや水玉のプリントがなされたカードにSIMがおさめられています。

 発表資料とその他インタビューなどの情報のみですが、「MVNOブランドをSIMカード表面にプリントするもの」といえそうです。これは従来のプリントMVNO向けのドコモSIMと同じながら、表面のプリントをMVNOごとにカスタマイズするサービス、と考えればよいかと思います。

ドコモより、「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」第2回で開示された資料 ドコモより、「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」第2回で開示された資料

 こういったものと考えたとき、ドコモ、MVNO、利用者にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

ドコモのメリット、デメリット

 これまでMVNO向けに卸したSIMカードながら、SIMカードの表面にドコモロゴがプリントされているがために、ドコモではMVNOユーザからの問い合わせなどが頻発していたと言います。ドコモの最大のメリットは、そうしたサポート手間を省けるということになるかと思います。

 また、「ブランド価値を守る」という観点でも重要です。たとえドコモネットワークであっても、サービスの主体はMVNOで、サポートやネットワークサービスの質もMVNOに依ります。必ずしもそれがドコモより低質だというわけではなくとも、利用者に対してそれがドコモ品質だという誤ったメッセージを発してしまうことになるわけです。ドコモはMVNOにはMVNOのロゴをつけてもらうことで逆説的に自分のブランドを守ろうとしているのではないかと考えられます。

 本来、MVNOはネットワーク機能を切り出して貸し出すもので、ユーザの目にはどこのネットワークであるかを知らせるも知らせないもMVNOの自由であるべきです。そういった意味で本来の「純粋なネットワーク貸出」というMVNOの姿に近づく一歩であると評価できます。

 一方、当然ながらMVNOごとに券面のプリントを変えるわけですから、ドコモにとっては余計な費用が掛かります。もしかすると特別プリントサービスとして別料金をMVNOから取るのかもしれませんが、従来はいらなかった別プリント工程を持たなければならなくなるのは負担になるでしょう。

MVNOのメリット、デメリット

 ドコモと同じく、自社のブランド価値を高めるという意味でMVNOのメリットは非常に大きいと思います。MVNOの中にはあえてドコモの名前を大きく出したいと思わないところもあるでしょうから、MVNOのブランド戦略に幅が出てくることになるでしょう。

 MVNOにとってのデメリットはさほどないように思われます。もしかすると特別プリントは別料金となるのかもしれません。ただ、従来通りドコモロゴカードを使うこともできるだろうと思われます。

ユーザのメリット、デメリット

 ユーザにとっては大きなメリットもデメリットもなさそうです。ただカードのプリント柄が変わるだけですので、サービスの質には影響はありません。もしかすると、「そういえば自分はどこの会社のSIM使ってるんだっけ?」と度忘れしてしまう人にとっては、SIMに印刷されたロゴを見るだけで思い出せるのはちょっとだけ便利になるのかもしれません。

 以上、おおざっぱにメリットとデメリットを並べてみましたが、MVNOそれぞれが独自のブランドロゴをプリントしたSIMカードを持てるというのは、MVNO市場本来の姿に向けた小さくとも大切な一歩と言えそうです。みなさんも、今後、MVNOを使う時にはSIMの柄をちょっとだけ気にしてみてください。

(文:記者M)

基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO

格安SIM、SIMロックフリースマホのすべてが分かる

Copyright:(C) NTT Resonant Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年04月18日 更新
  1. YouTube、ショート動画の「視聴上限0分」設定を一般開放 ダラダラ視聴抑止へ (2026年04月16日)
  2. ラグジュアリーカード最上位「Black Diamond」会員イベントに潜入 年会費66万円の価値はどこにある? (2026年04月17日)
  3. 単一100W出力が可能な充電器「UGREEN 100W PD 充電器」が33%オフの5980円に (2026年04月16日)
  4. ソフトバンク「Natural AI Phone」5つの疑問 なぜスマホを開発? 誰にどうやって売るのか (2026年04月17日)
  5. なぜ店員によって勧めるルーターが変わる? 自宅回線から逆算する、新生活に役立つWi-Fiルーター選びの超基本 (2026年04月16日)
  6. ソフトバンクがAIスマホ「Natural AI Phone」発表 個人に最適な提案、面倒な操作を代行 (2026年04月17日)
  7. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  8. 3COINSの4180円「デバイスバンドPlusAL」を試す スマートウォッチの“最初の一歩”に最適な理由 (2026年04月16日)
  9. 「好きな決済音」はありますか? SuicaやWAONを抑え、1位に「あの音」がランクイン――バイドゥ調査 (2026年04月16日)
  10. ソフトバンクが「実績ゼロ」のAIスマホを独占販売する理由 AppleやGoogleにはない強みとは (2026年04月18日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年