MVNOと本家auの差が大きく開く――「格安SIM」2サービスの実効速度を比較(au回線11月編)通信速度定点観測(2/2 ページ)

» 2015年12月11日 11時00分 公開
[小林誠ITmedia]
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昼のアイティメディア社内でもLTE NETが速い

 最後に東京都内のアイティメディア社内(会議室)で午後(12時20分〜)に測定した。

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 下りは圧倒的な強さでau(LTE NET)が4連勝。今回は下り平均41Mbps台だが、実用上は十分だ。10月も下り平均40Mbpsなので、通信速度も毎月安定している。

 10月に下り平均42MbpsだったUQ mobileは、11月は下り平均0.92Mbpsと急下降。MVNOならではの不安定さともいえるが、再び本家を上回る通信速度を見せてくれるのだろうか……。

 そしてmineoは下り平均0.55Mbps。本企画の当初は計測を13時前後に行っており、その時は好調だった。それを考えればランチタイムは我慢の時間。少し耐えればスムーズに使えるはずだ。

アイティメディア社内での計測結果
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
UQ mobile 12:30 0.92 10.49
mineo 12:24 0.55 11.55
au(LTE NET) 12:20 41.76 5.74

11月のau系MVNOはLTE NETが無双する展開

 10月のUQ mobileの強さが発揮されなくなった一方で、本家au(LTE NET)の強さがひたすら際立つ展開となった。混雑時間帯は本家にかなわないのがよく分かる。

 ただしUQ mobileは横浜駅の夕方では頑張っており、今後の通信速度次第では、ランチタイムさえ気を付ければよいのかもしれない。

 mineoは10月の測定時間帯の変更以来、混雑時間帯の影響をもろに受けているが、料金の安いMVNOは本来、こういったことは覚悟のうえで使うもの。また、上りの通信速度は影響していないし、混雑時間帯を避ければ、ドコモ系MVNOのいずれのサービスをも上回る速度。メリットはまだ十分ある。

 11月の測定結果から、各サービスの傾向を述べると以下のようになる。

  • UQ mobile……ランチタイムは×
  • mineo……混雑時間帯は×
  • au(LTE NET)……常に最強!

 今回の結果を見ると、今後の3サービスは、本家が強いまま、MVNOがひたすら負け続けるのでは……と予想している。ただ順位は変わらずとも、個々の通信速度が速まることはあり得るので期待したい。

 またユーザー数や、新サービスの導入、新しいMVNOの追加は大きな変化を起こす要素。このへんも年末年始、来春に向けて何か起きないか、期待したいところだ。

 今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、ほかのさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。

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