最初に要請書を手渡されたのはソフトバンク・宮内謙社長――「(値下げしても)ワイモバイルとソフトバンクは棲み分けできる」:石川温のスマホ業界新聞

» 2015年12月25日 10時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 12月18日13時30分から始まった高市総務相からの要請。トップバッターはソフトバンク・宮内謙社長だった。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2015年12月19日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円)の申し込みはこちらから。


―― 大臣からの要請について受け止めを教えて欲しい。

宮内社長 「みなさんもいろいろなところで記事に書かれている通り、1GBプランみたいなもの、低利用者向けをきちんと出して欲しいということ。新規に買う人やMNPだけでなく、長期ユーザーも安く使えるようにという、そういった要請でした」

(★ 読書感想文で感想を書かずにあらすじを書いちゃうようなコメントね)

―― 端末価格に関してはどうか。

宮内社長 「それに関しても、あのなかに記載されておりました。そのことについても僕らとしては、できるだけユーザーにとって不利にならないように前向きに対応していきたいと思っています」

(★ ユーザーが不利になっているとは思えないんだけど)

―― 今後、キャッシュバックについてはどういったお考えか。

宮内社長 「もともと私もそう思っているんですけど、非常に激しい競争の中でこういうことが生まれてきたわけですけど、できるだけ私どもとしても、そういった意味でキャッシュバック戦争をしないような方向に努力していきたい。ただ、これは競争環境の中で、非常に難しいところなんですが、私はやっていけると思っている」

(★ まぁ、いまの経営状態だと、ソフトバンクとしてはキャッシュバックを早く辞めたいんだろうな)

―― 一部報道では、1GB5000円以下のプランを作る方針を固めたとあるが。

ソフトバンク・徳永順二渉外本部長 「いろいろなユーザーニーズに対応できるようにと思っています」

宮内社長 「大臣にも申し上げましたが、ワイモバイルでは1GB2980円、3GB3980円をずっと前からやっていて、2つのブランド戦略を手掛けている。ただ、ソフトバンクのブランドでも、それほどたくさん使わないという人向けに1GBのプランを作っていくということ。やっぱりユーザー、カスタマーファーストですから、カスタマーがそういった、あまり使わなくて、iPhoneを使いたいという人にはそういったプランがあるといいのかもしれないと私は思っている」

(★ 宮内さん、報道を認めちゃった感があるが。まぁ、iPhoneで1GBをつくったところで、月間で1GB以内に収めるというのは難しいような気もするが)

―― ソフトバンクが1GBプランを作った場合、ワイモバイルブランドとの差別化はできるのか。

宮内社長 「いや、それは十分できると思っています。ワイモバイルは十分、安いプライシングで提供しています。その代わり、お店などはたくさんありませんし、ソフトバンクショップのような手厚いサポートという意味では少し、1000店ぐらいしかないですからサポートは少し落ちますから、そういう意味で2つのブランド戦略です。価格は安いけどインターネット、スマホを使いたい、安くて使いたい人はワイモバイルブランド、それからきちんとしたサービスを受けたい、スマホはコンピューターと電話の融合体ですが、ある意味難しい。そういうものをきちんとアドバイスできる体制を作っているソフトバンク。そういう2つのブランドですから、ちゃんと棲み分けはできていけると思っている」

(★ これ自分の質問。MNOが値下げすることでMVNOが影響を受けそうだけど、その前にワイモバイルが大打撃を受けそうな気もするが)

―― (1GB)5000円以下のプランはいつから始めるつもりか。

宮内社長 「これはね、どうしようか、今、思案中です」

(★ 早ければ春商戦前だろうな。ま、他キャリア次第だろうが)

―― 国から行政指導を伴う要請を受けたことについてはどう思うか。

宮内社長 「そういえばそうだけど、ちょっとちがうよね」

徳永氏 「これだけ世の中にスマートフォンが普及して、生活に浸透しており、政府として関心があるのは当然ですので、真摯に受け止めて、是非対応できるようにしていきたい」

(★ 実際、行政指導が出る前に対処するだろうけど)

―― 端末価格は5〜10万円に落ち着いてしまうのか。

宮内社長 「そんなことはないと思う。要するに高い端末、いまでも10万円近い端末もあれば、1万円ぐらいの端末もある。そういったバラエティに富んで、お客さんの好みにあった製品を提供するのがぼくらのサービスですから、それは全部が高くなるわけではない」

(★ 端末価格はいくらでも細工することはできるよね)

―― 実質でもそうか。いままでなら10万円の端末でも実質0円というのもあったと思うが。

宮内社長 「いまは10万円の端末が0円で提供されることがあるが、2年契約をきちんとして、月月割を提供するというパターンでできているわけですよね。アメリカなんかは最初に200ドルをとって、あとは割賦で売っているパターンもある。完全分離型でやりだしたベライゾンもある。いろんな販売競争のなかで、どういう世界に行くか。ベライゾン、T-Mobileとスプリント、AT&Tがやってきたように、多様なパターンになってくる可能性はあると思う」

(★ 日本で最初に2万円を取るのは難しいと思うけど、アップルのアップグレードプログラムみたいな残価設定ローンみたいな買い方にはシフトしそうな予感)

■取材を終えて

 やはり、ソフトバンクにとってみれば、1GBプランを作ることで、ワイモバイルとどのように差別化するのかが難しくなってきそう。いまでもネットワーク品質が同じで、端末ラインナップが似通っているなかで、料金も近づくと「ワイモバイルってブランド必要なの?」という議論にもなってきそうだ。

© DWANGO Co., Ltd.

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