今回、諸事情により別日に実施した夕方の計測。ランチタイムほどではないが、仕事・学校帰りの人が順次通信をし始めることから速度が落ちやすい時間帯でもある。結果はどうなっただろうか。見てみよう。
au系サービスの平均速度は、午前中、ランチタイムに続いてUQ mobileが1位となった。特に下り平均速度は31.4Mbpsと単に午前中より速いだけではなく、2位のLTE NET for DATA(21.37Mbps)と約10Mbpsの差を付けての余裕の1位だ。上りについてはUQ mobileが9.79Mbps、LTE NET for DATAが9.24Mbpsと僅差だったが、これらの傾向は前月と同様だ。
mineoについては、下り平均速度が0.32Mbpsとランチタイムよりも悪化してしまっている。一方、上り平均速度は7.31Mbpsとランチタイム同様に改善を示している。繰り返しだが、下り方向を何とか改善してもらいたい。
Y!mobileの平均速度は下り16.84Mbps/下り15.4Mbpsとなった。前月も指摘したが、Y!mobileは時間帯を問わず速度が安定している。使う時間によって速度が乱高下するよりは、飛び抜けた速度でなくても安定して通信できた方が総合的なストレスは減る。「速度はそこそこで安定」したMVNOサービスが出てくるといいのかな、と筆者はY!mobileの計測結果を通して思う次第だ。
計測開始時刻 | 下り平均(Mbps) | 上り平均(Mbps) | |
---|---|---|---|
mineo | 18:00 | 0.32 | 7.31 |
UQ mobile | 18:09 | 31.4 | 9.79 |
au(LTE NET) | 18:16 | 21.37 | 9.24 |
Y!mobile | 18:21 | 16.84 | 15.4 |
今回の計測では、UQ mobileが純正のLTE NET for DATAに完勝を果たしたことが大きなトピックだ。大手キャリアとMVNOとの相互接続点(POI)以降のネットワーク構成は、MVNOによって異なる。そのため、「MVNOサービスの方が純正回線よりも高速」ということは理論上は不思議ではない。しかし、全時間帯において純正キャリアよりも高速、ということは今まであまりなかった。KDDIや沖縄セルラー電話から帯域(相互接続点での通信速度)をより多く購入しているということなのだろうが、今後想定されるユーザーの増加によって速度を維持できるかどうかが、注目ポイントだろう。
一方、mineo(Aプラン)については上りの通信速度には改善の兆しが見えたが、下りは相変わらず遅いままだ。Dプランでは下り速度に改善が見られたので、それをAプランでも……と、期待したい。
9月のau系MVNOとY!mobileの傾向を簡単にまとめると以下のようになる。
今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良い通信サービスを選んでほしい。
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