UQ mobileが夕方に1勝返すも本家が強い――「格安SIM」2サービスの実効速度を比較(au回線5月編)通信速度定点観測(1/2 ページ)

» 2016年06月03日 11時30分 公開
[小林誠ITmedia]

 MVNOが提供している「格安SIM」を選ぶうえで、料金はもちろんだが、「通信速度」も重要な決め手になる。料金は各社のWebサイトやカタログに表示されていて比較しやすいが、通信速度は各社一律「下り最大150Mbps」「下り最大225Mbps」などと表記されており、実際のところどれだけの速度が出るのかが分からない。

 そこで、本企画では各社が提供している格安SIMの“実効速度”を毎月調査し、その結果を横並びで紹介している。前回は2016年5月編のドコモ系MVNOの通信速度をレポートしたが、今回はau系MVNOだ。本企画がMVNOサービスを選択する際の一助になると幸いだ。

「通信速度定点観測」バックナンバー

通信速度の調査方法

 今回、テストを行ったのは以下のau回線を使った3サービス。

  • UQ mobile
  • mineo
  • au(LTE NET)

 いずれも下り最大150MbpsのLTEサービスに対応したものを使っている。このうちauのLTE NETはMVNOではなく、auのスマホに通常提供されているインターネット接続サービス。いわば“本家”の通信速度となる。LTE NETは、一部のau端末では下り最大225Mbpsの通信が可能だが、今回使用しているURBANO L03は下り最大150Mbpsまでの対応となる。また、mineoとUQ mobileはau VoLTE非対応のSIMを使っている。

 調査条件は以下の通り。

  • 計測端末:URBANO L03
  • 計測アプリ:RBB TODAY SPEEDTEST
  • 計測時間帯:平日午前(8時50分〜)、午後(12時20分〜)、夕方(18時〜)の3時間帯。
  • 計測場所:JR横浜駅西口(午前、午後、夕方)、東京都港区のアイティメディア社内(午後のみ)
  • 計測回数:各時間帯・場所で1サービス、上下3回ずつ(平均値を掲載)

 通信測定のエラー、明らかにありえない速度(理論値超え)が表示された場合は再測定とした。本企画で紹介する通信速度は、時間帯や場所によって大きく変化するので、記事で紹介されている数値を100%うのみにせず、あくまで参考値としてご覧いただきたい。

 au回線の測定は1台のURBANO L03を使って順番に行ったため、測定時間は分単位では異なる。測定時はドコモのMVNOを含めた3台同時になり、やや各SIMの測定間隔は広がっている。というわけで、全てのサービスを同時に測定したわけではないことをご理解いただきたい。

午前は本家「LTE NET」「UQ mobile」が順当な結果 「mineo」はイマイチ?

 今回の測定は5月25日(水)と31日(火)にJR横浜駅西口前、5月26日(木)に東京都港区のアイティメディア社内で行った。まずは横浜駅での午前中の測定結果をお伝えする。

横浜駅西口前の計測結果(午前)

 これまでの午前中の測定では、ネットワークが他の時間帯より空いているようで、ドコモ、auともに通信速度は高速になりやすい。さらにauの場合、ドコモ回線のMVNOよりユーザーが少なく、その数も少ないためか、大変良い結果が出やすい。

 5月の測定でも、au本家のLTE NETが下り平均で62Mbpsを超えた。MVNOでは、UQ mobileが57.92Mbpsと上々だ。しかし、4月の午前中に65Mbpsで1位を獲得したmineoは下り平均19.15Mbpsと大幅に速度が低下した。とはいえ、ドコモ回線のMVNOと比べれば、トップクラスの測定値ではある。もちろん、実用上は何ら問題はないだろう。

 上りの測定値では、平均6.53MbpsのUQ mobileの勝ち。一方、mineoは3.4Mbpsでワーストとなった。au本家は4.53Mbpsだったが、4月が5.11Mbpsだったことを考えると大して変わらないが、わずかに遅くなっている。

JR横浜駅西口での測定結果(午前)
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
UQ mobile 9:07 57.92 6.53
mineo 9:01 19.15 3.4
au(LTE NET) 8:57 62.86 4.53

au系もランチタイムは本家が強い! 「UQ mobile」は4月と同じ数値だが……?

 ドコモ編でもお伝えしたが、横浜駅前の12時20分からの測定は31日に行っている。ランチタイムということもあり、ドコモ系MVNOはかなり速度低下が見られた。au系MVNOも、何らかの影響を受けるのは避けがたいはず……。

横浜駅西口前の計測結果(午後)

 まず下りの通信速度は、本家のau(LTE NET)が平均46Mbps台でトップ。4月は51Mbpsなので速度は落ちているものの、実用上は特に問題はないだろう。

 しかし、UQ mobileは平均1.82Mbps。結果そのものは4月と同じではあるが、午前中と比べると相当な速度低下だ。mineoはさらにつらく平均0.41Mbpsで、ドコモ系MVNOと同じようにランチタイムに苦しんでいる。

 なお、上りの平均通信速度は3サービスとも5Mbps弱でほとんど変わらない。

JR横浜駅西口での測定結果(午後)
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
UQ mobile 12:26 1.82 4.75
mineo 12:32 0.41 4.95
au(LTE NET) 12:21 46.64 4.79

夕方は「UQ mobile」が下りでトップ 「mineo」はやや悪化

 ランチタイムと同様に、夕方も通信速度は遅くなりやすい。

横浜駅西口前の計測結果(夕方)

 5月の結果は、トップが下り平均37.17MbpsのUQ mobile。本家のLTE NETも25Mbps台と、実用上は十分な測定値となった。UQ mobileとLTE NETの速度は、ドコモ本家やドコモ系MVNOよりも良好だ。

 しかし、mineoは平均1.88Mbpsと伸び悩んだ。いや、4月は2.67Mbpsだったのでむしろ悪化している。もっとも、ドコモ系MVNOでは1Mbps未満が続出しているので、まだマシともいえるだろう。

 上りの通信速度は4月と似た傾向が続き、どのサービスも平均3Mbps前後となった。

JR横浜駅西口での測定結果(夕方)
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
UQ mobile 18:12 37.17 3.29
mineo 18:06 1.88 2.91
au(LTE NET) 18:02 25.61 3.77

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