なぜAndroid? 約2万5000円という安さの秘密は? 「VAIO Phone A」インタビューSIMロックフリースマホメーカーに聞く(2/3 ページ)

» 2017年04月25日 20時07分 公開
[石野純也ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Android 7.0ではなく6.0を採用した理由

VAIO Phone A VAIOの林氏

―― 企画の検討は、いつ頃からスタートしたのでしょうか。

林氏 検討自体は、去年(2016年)の夏ごろからですね。

岩井氏 あとは、ビジネス的な判断で、いつ出せるかを模索していました。

―― VoLTEやDSDSは、OSがAndroidだからサポートできたということでしょうか。

岩井氏 OSというより、ミドルウェアの方ですね。その機能をサポートする、しないのポリシーによって決まっています。VoLTEやDSDS、キャリアアグリゲーションなどは、今年(2017年)のSIMフリースマートフォンでトレンドになる機能です。この価格で、いち早く搭載できたのは大きいのではないでしょうか。

―― 対応バンドも増えています。

岩井氏 当初は国内バンドを中心に開発してきましたが、やはり海外仕様への対応を求める声が強く、その中で3GのBand 5を使えるようにしました。これは、主に国内ユーザーが海外渡航することを想定しています。

―― 海外での販売も検討されているのでしょうか。

岩井氏 海外での販売ではなく、法人で海外赴任者が出る場合の問い合わせが多いですね。

―― 一方で、このタイミングでAndroidが6.0なのが、少々不思議に思いました。アップデートの予定も含め、なぜこのバージョンなのかを教えてください。

岩井氏 今のところ、具体的に、いつ、どういう形でアップデートするのか、そもそもしないのかも含めて、申し上げることができません。OSのバージョンについては、6.0である程度まとまったと思っています。

 7.0に上げるメリットは細かいところではありますが、大きいのはマルチウィンドウぐらいで、5.5型、フルHDの端末で恩恵を受けられるかどうかは、正直微妙なラインです。ターゲットがビジネスパーソンということもあって、ある程度仕事で信頼して使えることに主眼を置きました。今まで使っていたアプリが使えなくなるより、慣れた環境で安心して使えることを重視しています。

林氏 重視したのは安定性です。6.0で出しましたが、ご存じのように、Android OSは毎月のようにセキュリティパッチが配信されています。その辺をしっかりサポートした方がいいというのが、内部で検討した際の結論です。今急いで7.0にアップデートするよりも、バグ出しがされている6.0を継続的に提供した方が、安定した環境で使えていいと判断しました。

VAIO Phone BizのCreators Updateも準備中

―― ユーザーインタフェースですが、Androidそのもので、VAIOの手が入っていません。もう少し、VAIOらしさのようなものがあるといいなと思ったのですが、いかがでしょうか。

VAIO Phone A UIは素のAndroidから手を加えていない

岩井氏 PCで長年培ってきたVAIOのイメージがあるとは思いますが、今のVAIO株式会社として発売しているVAIOは、ほとんど素に近いOSが搭載されています。昔はプリインアプリがてんこ盛りで、まずアンインストールから始めるというのはありましたが(苦笑)。デフォルト環境の軽さに価値を感じていただけるお客さまも、多くなっています。

―― PCとの連携についてはいかがですか。

岩井氏 その辺に新しいものを入れているわけでもありません。ただ、AndroidにはGoogleのソリューションがあり、Microsoftのクラウドサービスも一通り出ています。そのどちらかを使えば、連携も快適にできます。もちろん、スマホを操作しなくてもテザリングができるようなことはAndroidでもあるといいですが、やはりそういうものはWindowsならではです。

―― そのWindowsを搭載したVAIO Phone Bizについてですが、PCではCreators Updateの提供が開始されました。これについては、どうされていくのでしょうか。

岩井氏 Creators Updateも、今、準備しているところです。

林氏 事前にインサイダープログラムは配布済みで、弊社の中で問題がないか、検証をしています。Windowsは、Creators Updateで、さらにパワーアップします。想定よりちょっとペースが遅いのは事実ですが、スマホはやはり売った後が大事です。どうすればお客さまが安心して使えるのか。売り切りのスタイルになってはいけません。

―― Android版を開発する際に、何か苦労はありましたか。

林氏 特にこれというハードルはありませんでした。OSの大部分が安定していたので、あとは弊社のプラットフォームとファームウェアのマッチングだけでした。

岩井氏 Windowsを作ったときの苦労に比べれば(笑)。

―― そこまでスムーズだと、Androidを自分で入れたいという人も出てきそうですが。

林氏 いったん出荷して購入されたものは、お客さまの資産になります。それを100%保証しなければいけないのは、やはり難しい。そういうことを考えると、OSは分けて販売した方がいいかなと思っています。

―― ちなみに、auのネットワークへの対応はいかがでしょうか。

岩井氏 弊社から言えるのは、auのSIMカードはサポートできないということです。仮にSIMを認識しても、LTEの対応バンドが1だけなので、実用的に難があります。ですから、そこは保証対象外にしています。

林氏 「使えた」という声も聞こえてきますが、そこはあくまで自己責任でお願いしています。

基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO

格安SIM、SIMロックフリースマホのすべてが分かる

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月13日 更新
  1. スタバ長時間滞在、なぜ「一律ルール」設けない? “スマホでゲーム、PCで仕事も…広報見解は (2026年06月12日)
  2. シャープが「AQUOS」を中高価格帯へシフトする理由 メモリ高騰が直撃するエントリースマホの限界 (2026年06月13日)
  3. 新エントリースマホ「arrows We3」発表 コンパクトな高耐久ボディーに5000mAhバッテリーや新カメラを搭載 (2026年06月11日)
  4. 「JALモバイル powered by ahamo」のお得度を検証 本家ahamoやIIJmio版とは何が違う? (2026年06月12日)
  5. DAZNのW杯「月額980円」表示に落とし穴 ユーザーを困惑させた2つの“ダークパターン”とは (2026年06月12日)
  6. スマホの“ミニ”外付けディスプレイが流行の兆し? 若者がインカメラではなく「アウトカメラ」で自撮りする理由 (2026年06月10日)
  7. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  8. 「日本通信アプリ」の新バージョン提供開始 FPoS対応で本人確認のセキュリティを強化 (2026年06月11日)
  9. ゲオの“今だけ”スマホ買い取り額UP、実はうそ? 消費者庁が厳しい目 (2026年06月12日)
  10. 20万円超も珍しくない高額スマホ時代、「スマホ保険」の選び方と料金の目安は? (2026年06月12日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー