最後に、大手携帯電話会社が注力している「20GBプラン」と、容量的に近い設定となっているMVNOの料金プランの中でオススメを紹介する。
NTTドコモの「ahamo(アハモ)」、KDDIと沖縄セルラー電話の「povo(ポヴォ)」、ソフトバンクの「LINEMO(ラインモ)」は、いずれもオンライン(Web)専用プランとして2021年3月から提供を開始した新料金プラン。20GBのデータ容量で3000円を切る、従来プランと比較すると大幅に値下げされたことで注目を集めたことは記憶に新しいだろう。
まずこの3社だけで比較をすると、ahamoだけ「5分以内の国内通話定額」が標準で付帯する(※1)。povoとLINEMOもオプションで5分以内の国内通話定額を付帯できるが、そうすると基本的にahamoより割高になってしまう。ahamoがいいか、povoやLINEMOがいいかは、“音声通話の利用頻度”で選ぶといいだろう。
話題性も含めると、楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI」も魅力的だ。月間の通信量を「3GB超20GB以下」に抑えれば、3キャリアのオンライン専用20GBプランよりも手頃な月額2178円で利用できる。
楽天モバイルのエリアはサービス開始当初と比較するとだいぶ広がってきている。加えて、4月にはiPhoneへの正式対応も果たしているため、料金の見直しとして乗りかえる先に選ぶ際の現実味もかなり高くなっているといえるだろう。
オンライン専用プランやRakuten UN-LIMIT VIに対抗するため、一部のMVNOではより魅力的な大容量プランが登場している。
オプテージの「mineo」の新プラン「マイピタ」はその例だ。マイピタの20GBプランは月額2178円とRakuten UN-LIMIT VIと同価格となっている。mineoはドコモ、au、ソフトバンクの3社から回線を選べるため、楽天モバイルが圏外になってしまう場所が生活圏にあるなら、それに代わる選択肢として検討する価値は高い。
「更に安く20GBプランを!」というなら、IIJmioのギガプランの20GBは月額2068円とさらに100円ほど安い。
今回紹介した料金プラン群は、いずれも従来よりも手頃であるという点が大きなメリットだ。一部、利用条件面で気を付けなければいけないケースもあるが、基本的には携帯電話会社を乗り換えずともプランを変えるだけで「より大容量」かつ「より安価」になる可能性が高い。
今回紹介したのは、多数登場し新プランのごく一部だ。「大容量だけど安い」だけではなく、低価格のプランにおいて「現実的に使えるデータ容量で安い」が充実したことは一番注目すべきポイントである。
目安としては、3GB以下は1000円以下、5GB〜10GBなら2000円以下、そして20GBなら3000円以下となる。繰り返しだが、プランを変えるだけで従来よりも有利な条件で安く使える可能性は高いので、古いプランを契約している人は、今すぐに携帯電話料金を見直すべきだ。
このご時世、まだまだ気軽に外出とは行かないが、大型家電量販店のように複数の事業者を扱う店舗なら、新料金プランへの相談が行えるカウンターを設置していることも多い。本記事を参考にしつつそうした窓口で最終的に決めてもいいだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.