富士通から登場したHIGH-SPEED対応PCは、ソニーと同じく2機種だ。10.6インチワイド液晶を搭載した「FMV-BIBLO LOOX T」のカスタムメイドモデル「FMV-BIBLO LOOX T70XNX」と、5.6インチワイド液晶を備えた「FMV-BIBLO LOOX U」のカスタムメイドモデル「FMV-BIBLO LOOX U50XNX」が用意されている。こちらも外観や基本スペックは既存のモデルと同様なので、下記の関連記事も併せてチェックしてほしい。
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LOOX T70XNXとLOOX U50XNXは、同社直販サイトのWEBMARTで購入できる。こちらはHSDPA対応通信モジュールを標準搭載したモデルという扱いで、通信モジュールの搭載による価格増は3万5000円と少々割高だ。どちらもアンテナは内蔵されており、外観は既存モデルと変わらない。ちなみに2007年12月14日現在、T70XNXは完売、U50XNXはCPUが入荷未定で購入できない状態となっている。
選択できるBTOメニューは、T70XNXがメモリ容量、HDD容量、大容量バッテリー、増設バッテリーなど、U50XNXが光学ドライブ、無線LAN、大容量バッテリーなどとなっており、VAIOと比較してメニューが少ない。こちらもワンセグチューナーと同時に搭載することはできないので注意が必要だ。また、ボディのカラーはT70XNXが6色(通常モデルは9色展開)、U50XNXがダイアモンドブラック(通常モデルは4色展開)に制限される。

HSDPA対応通信モジュールを備えた「FMV-BIBLO LOOX T70XNX」(写真=左)と「FMV-BIBLO LOOX U50XNX」(写真=右)。T70XNXのボディカラーは光沢なしのベルベットブラウン、U50XNXはダイアモンドブラックだ今回入手したのは、LOOX T70XNXだ。2スピンドル構成の小型モバイルノートPCとして定評あるFMV-BIBLO LOOX Tシリーズの上位機種にHSDPA対応通信モジュールを内蔵したモデルとなる。
評価機の仕様は、CPUがCore 2 Duo U7600(1.2GHz)、チップセットがグラフィックスコア統合型のIntel 945GMS Express、メインメモリが1Gバイト、HDDが60GバイトSerial ATA、光学ドライブが2層対応DVDスーパーマルチ、プリインストールOSがWindows Vista Home Premiumと先に紹介したVAIO type Tに近い。ボディカラーは標準のベルベットブラウンだ。


VAIO type Tと同様、HSDPA通信用のアンテナなどは用意されず、外観は既存モデルと見分けがつかない(写真=左)。1280×768ドット表示の10.6インチワイド液晶ディスプレイは、光沢仕様のスーパーファイン液晶だ(写真=中央)。キーボードは無理のない配列で比較的扱いやすい(写真=右)LOOX T70XNXに搭載されていたHSDPA対応通信モジュールは、カナダに本拠を置くSierra WirelessのMC8780で、QUALCOMMの通信チップを採用している。SIMカードスロットは、背面のバッテリーパックを取り外すと現れる。デバイスマネージャを見ると、内部的にはUSB 1.1での接続になっているようだ。
こちらもVAIO type T内蔵の通信モジュールと同様、スペック的には受信最大7.2Mbps、送信最大2.0Mbpsに対応し、HSUPAもサポートできるが、本機においてはFOMAによる受信最大3.6Mbps、送信最大384kbpsでの利用に制限される。
LOOX T70XNXのHSDPA通信用ユーティリティソフトには「3G Watcher」がプリインストールされている。電波状態をデジベル(dB)で表示したり、利用キャリア名やデータ送受信量の確認が可能だ。通信中でもデータ送受信量を確認できるのは便利に感じた。通信モジュールの電源オン/オフや、SMSの送受信もこなす(SMSは定額外)。


3G Watcherはタスクバーで常時電波状態を確認できるほか、電波強度をデジベルで表示したり、電源のオン/オフが可能だ(写真=左)。通信中にデータ送受信量の確認が行える(写真=中)。ユーティリティソフトの終了時に内蔵モジュールの電源をオフにする設定も備えている(写真=右)定額利用でのインターネット接続には、NTTドコモの「DoCoMo 定額データプラン接続ソフト」を利用する仕組みだ。こちらの内容はソニーの対応機種と変わらない。
以上、前編となる今回はNTTドコモのデータ定額プランや製品概要の説明に終始したが、後編ではインターネット接続時の通信速度や利用時の制限事項について、実機での検証を交えながら解説する。
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