「壊れたら買う、じゃなくて、直す!」な中国の“デジモノ修理屋”稼業山谷剛史の「アジアン・アイティー」(1/2 ページ)

» 2009年03月24日 11時00分 公開
[山谷剛史,ITmedia]

 中国で購入したいろんなデジタルガジェットを使い続けているが、数年使えばガタがくる。日本ならガタがくる前に最新モデルを購入するが、ガタが来たら直すのが中国だ。そういうときに頼りになるのが、電脳街に数多く存在する「修理屋」だ。中国デジモノユーザーに欠かせないが、その素性が日本で紹介されることが少ない、デジモノ修理屋の活用術を紹介しよう。

そこまでチェックしなくてもいい、PCの修理屋さん

 筆者が購入したレノボのデスクトップPCの中身を最新パーツにアップデートした時に利用した中国電脳街のPCパーツショップの利用術はこちらでも紹介しているが、このときに余ったPCパーツを使ってもう1台PCを組んでみた……が、どうにもこうにも起動してくれない。そこで電脳ビルの中にある修理屋さんを訪れた。

 店内には、受付兼技術者の担当者と相談するためのカウンターがあり、店の大きなショーケースには、液晶“パネル”(ディスプレイでないことに注意)や、ノートPCのシステムボード、ノートPCのキーボードなど補修部品や、セキュリティソフトのパッケージが並べられている。壁には「当店は明朗会計!心配ない!」といわんばかりに修理費用の価格一覧が掲げてある。このように、修理屋の基本店内レイアウトは「補修部品を並べたショーケース」「修理価格表」「カウンター」(もしくは円卓)となる。

店内に並んだノートPCのシステムボード(写真=左)。対応できる修理内容とその価格のリストが掲示されている(写真=右)

 そんな修理屋さんに入ると、「ウェイ!」という言葉とともに奥から作業着を着た担当者が出迎えてくれる。彼にトラブルの状況を説明すると「じゃあ、ちょっと見るよ」と店員はいい、持参したデスクトップPCを奥に持っていった。このとき、客も一緒に作業場についていけるので、「仕事の現場」をじっくりと観察できる。担当者はしばらくデクストップPCの動作を調べると、「この状況なら2時間後にまた来てよ。たぶん直るから」と言って作業を続けた。店の壁は全面ガラス張りで作業場の状況がよく分かる。この店に限ったことではなく、電脳ビルにある多くの修理屋さんが、日本のショッピングセンターにある料理教室や“手打ちうどん”のように作業の状況が外から見えるようになっている。

 担当者の説明では、「搭載しているPCパーツを正しく組み直すだけ」という単純な作業……のはずだったが、担当者はWindowsを起動させると、筆者のプライベートなファイルをチェックし始めた。おいおいおい、勝手に人のファイルを見てもいいのかね。実をいうと、過去にも香港の有名な俳優がPCの修理を依頼したら、その修理屋さんが依頼主と香港の女優数人との“不適切な関係”を暴露するというスキャンダルがあったくらいで、どうも中国の修理屋業界における“倫理基準”では、作業中に人のプライバシーデータをチェックするのがデフォルトらしい。筆者も、これを見て「ありがとう、もういいよ」と作業をストップさせた。ここまでの修理代は50元(約700円。下手すればその都市に住む労働者の平均日給に相当する)。

意外と整然とした修理作業の現場。ガラス張りでカウンターからよく見えるし、依頼者がそこまで入室することもできる

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年01月07日 更新
  1. デルのノートPCブランド「XPS」が復活 市場の声を受け1年で異例の方針撤回、新モデルは“タッチセンサー”も廃止 (2026年01月06日)
  2. PLAUDやNottaのライバルとなるか? 画面付きでUSB Type-C直挿しできるAIボイスレコーダー「TALIX & DingTalk A1」の完成度と“アプリの壁”を検証 (2026年01月05日)
  3. Intelがモバイル向け「Core Ultraプロセッサ(シリーズ3)」を正式発表 搭載製品は1月27日(米国太平洋時間)から順次出荷 (2026年01月06日)
  4. AMDが最大60TOPSのNPUを備える「Ryzen AI 400シリーズ」を発表 動作クロックを引き上げた「Ryzen 7 9850X3D」も追加 (2026年01月06日)
  5. 2026年のPC市場は「茨の道」か メモリ枯渇と価格高騰が招く“二極化”のシナリオ (2026年01月05日)
  6. ワイヤレスでもハイレゾ級の高音質を実現する「Edifier M60」がセールで21%オフの1万8980円に (2026年01月05日)
  7. 140W給電、Thunderbolt 5対応など14-in-1の「Anker Prime ドッキングステーション」がセールで1万円引き (2026年01月05日)
  8. 10Gbps回線の性能をフルに発揮させるWi-Fi 7対応ルーター「NEC Aterm AM-7200D8BE」がセールで2万6590円に (2026年01月06日)
  9. ASUSがバーチャルイベント「Dare To Innovate」で最新ゲーミングPCを一挙発表 “コジマプロダクション”コラボ仕様のPCや周辺デバイスも (2026年01月06日)
  10. 注目は「キーボードPC」!? HPのコンシューマー/ビジネス向けPCに新製品 (2026年01月06日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年