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» 2009年08月06日 10時30分 公開

AtomでもフルHDがOKよ──“ION”搭載超小型ベアボーン「Valore ION 330」で遊ぶ(3/3 ページ)

[長畑利博(撮影:矢野渉),ITmedia]
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動作音がやや高いのが気になるValoer ION 330

Valore ION 330の動作音測定結果
室温 35度
暗騒音 34.2デシベル
測定距離 本体背面から7センチ
測定器 サウンドレベルメーターSL-1370

 コンパクトでフルHD動画の再生も可能なので、Valore ION 330をリビングで利用したいと考えるユーザーも多いだろう。そこで、Valore ION 330で動作音と消費電力を測定してみた。騒音レベルと消費電力は、起動してから15分経過した状態で、アイドル時のノイズレベルと消費電力を、また、PCMark Vantage動作時に最大消費電力を測定したほか、MediaCoderのCPUエンコード時のノイズレベルを高負荷環境として測定した。なお、BIOS設定でファンの回転速度を変更できるが、このテストでは標準の「Auto」に設定している。測定機はリア側ファンから約7センチ離れた場所に設置している。

 アイドル時の騒音レベルは46.2デシベル、消費電力24ワットに対し、高負荷環境では48.5デシベル、消費電力35ワットとなった。Valore ION 330が動作していない状態の室内暗騒音が34.2デシベルであることを考えると、ファンノイズはやや高い。なお、ファン回転速度を「Full Speed Mode」にすると、ファンノイズは52.5デシベルまで上がった。

 ただ、ケース内部のレイアウトを考えると、ファンノイズは背面側に集中することになる。前面では極端にうるさいというわけではない。映画の鑑賞などに使う場合は、ラックに入れるなどの工夫を施せばファンノイズは目立たなくなるので、耳障りに感じる場合は試してみるといいだろう。

ファンの回転速度はBIOSで設定可能。標準では、PWM対応の「Auto」に設定されている(写真=左)。ASRockのマザーボードらしく、Atomのシステムでは珍しくオーバークロックに対応する。ただ、ケース内部の冷却効果を考えるとあまりお勧めはできない(写真=右)

組み立てやすくてコンパクト。性能もパワフル

 コンパクトでシンプルなデザインの「Valore ION 330」は、設置に必要なスペースが少なくてすむので、生活用品であふれているリビングでも置く場所は用意に確保できるだろう。組み立て作業も非常に簡単なので、ベアボーンでネックになる「導入時のハードル」も低い。

 ただ、AV観賞用として利用するには、高負荷時のファンノイズが目立つ。Atomのシステムでは珍しくギガビットLANに対応しているので、NASにも使いたいところだが、内蔵できるデータストレージが2.5インチデバイス1台だけでインタフェースにeSATAを備えていないなど、やや厳しい。

 CUDAを利用できる動画処理性能は十分高速であるものの、ソフトウェアが十分そろっていないことと長時間の処理で本体内部が熱くなることなどが気になった。現時点では動画の再生支援に期待するのが無難かもしれない。

 NettopやNetbookで、課題となっていた3Dゲームへの対応とHD動画の再生環境を低価格なAtomマシンで可能にするIONプラットフォームを採用し、超小型のベアボーンなのに組み込みも簡単なValore ION 330は、ほかにはない性格を持った製品だ。ファンノイズをうまく隠せる工夫を施しながら活用したい。

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