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» 2009年09月10日 14時51分 公開

Appleイベント現地リポート:「iTunes 9」はコレクター魂をどこまで刺激できるか (2/2)

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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コレクション欲を満たすiTunes 9の新機能

iTunes LPは楽曲向けの機能だが、iTunes Storeのほかのコンテンツも充実が図られている。例えば映画「Wall-E」では、登場キャラクターのクリップ集ほか、これまでになかったビジュアルでのチャプター選択画面などが増えている。DVDやBDでしか楽しめなかったコレクション要素がオンライン販売でも加わったといえるだろう

 事前リポートでも書いたように、今回のスペシャルイベントではAppleが複数の大手レコード会社と共同でアルバムをコレクションする楽しみを増やす新サービス「Cocktail」を提供することが予想されていた。ジョブズ氏によれば、これは「iTunes LP」の名称でサービスメニューの1つとして実装されることになったようだ。

 iTunes LPに対応したアルバムでは、画面右上に「LP」のマークが表示されている。これらアルバムでは単純に楽曲が複数聴けるだけではなく、フォトギャラリーやビデオクリップ、ライナーノーツなど、アルバムを購入するとついてくる“オマケ”のようなコレクションアイテムが多数用意されている。オンライン販売ではアルバム全体よりも特定の楽曲1つのみをつまみ食いして購入する傾向が強いと言われるが、アルバムをコレクションする楽しみを改めて提案するのがLPの狙いだ。ネーミングの由来は不明だが、かつてのLPレコード時代を懐かしむところから着想を得たのかもしれない。

今回目玉となる新機能が「iTunes LP」だ。「Cocktail」の開発コード名でも知られていたこの機能、iTunesを使って対応するコンテンツをのぞいてみると、右上に「LP」のマークが出ていることが分かる

Grateful Deadのアルバム「American Beauty」を開いてみると、フォトギャラリー、ビデオクリップ、ライナーノーツなどのメニュー項目が出現する。アルバム年代記などのコンテンツも用意されており、純粋に楽曲を聴く以外の楽しみが用意されている

 iTunes Storeの登場で一躍メジャーな存在となったオンライン販売だが、利用者は個々の作品を単純に1つのアイテムと見なすようになり、その関連性や背景まで気を配ることが少なくなったのかもしれない。またダウンロード販売でコレクション意欲は満たされないという意見も散見される。今回のiTunes LPは、ダウンロード販売で世界一の事業者となったアップルの反省と、原点回帰という意味が込められている可能性がある。

 デモストレーションでは楽曲アルバム以外に、映画コンテンツでオマケのキャラクタークリップ集やオリジナルのチャプター選択画面などが追加されている様子が紹介されており、「ダウンロード販売でもコレクション意欲を満たす」という目標がiTunes 9からはかいま見られた。

デモで登場したGrateful Dead以外にも、さまざまなアーティストのアルバムがLPに対応している。中にはアニメーション付きの凝ったイラストワークが楽しめるものも

リニューアルされたiTunes Storeでは、最新アルバムリストやヒットチャートの画面から直接視聴や購入が行えるボタンが用意されている。またiTunes 9ではSNS機能が用意されており、FacebookやTwitterに楽曲の詳細情報を貼り付けて友人と共有することができる

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