キーボードは、AS3810Tと同様の「Acer FineTip」と呼ぶ独自のフローティング構造を採用した正方形のキーを搭載する。縦横約19ミリピッチを実現する主要キーはキートップの面積も約17.5(横)×17.5(縦)ミリと広く、窮屈感なく“普通のキーボード”として操作できるのが好印象だ。キーストロークはやや浅めの約2ミリで、打鍵感は軽め。パシパシパシ……といった感触で入力できる。スペースキーは約62(横)×17.5(縦)ミリで、中央からやや左寄りに配置する。
一方、右側にある「へ」、「¥」、「む」、「[ 」、「 ]」(かぎカッコ)キーは約12(横)×17.5(縦)ミリ、カーソルキーはもっと小さな約11(横)×8.5(縦)ミリとやや縮小される。このボディサイズで主要キー19ミリピッチを実現するため──と考えれば右端の縮小キーはまだ許せるが、カーソルキーは、同じ場所に同じく窮屈そうに配置するPage Up/Page Downキーと誤操作してしまいやすい。Page UpやPage Downキーを誤って操作したとしても実質的な被害はたいしたことないと思うが、カーソルキーのみ1段、あるいは若干でも配置を下げてくれると操作性はグッと上がると思われる。ここは残念だ。
最後に、キーボード面の“剛性のなさ”は正直、多少感じてしまう。ゆったりとしたキーピッチにより、“ほぼ気にせず”入力できる仕様は大変喜ばしいが、AS3810Tほどの剛性感は残念ながらない。AS3810Tのキーボードとはまったく別モノで、特に中央のホームポジションキー近辺に“たわみ”が生じる。こちらは、軽めに打鍵する人にとっては「言われなければ気にならない」という意見がある半面、「ガシガシ打ててなんぼ」と考えるユーザーは、これに慣れるのは少々時間がかかりそうだ。
2ボタン仕様のマルチタッチ対応タッチパッドは、ヘアライン風の加工が施されたパームレストの間にほぼ段差なく配置する。センサー部のサイズは67(横)×36(縦)ミリだ。シナプティクス製ドライバ(v7.2)が導入され、右端/下端をなぞってスクロールする機能に加え、2本指でスクロール(上下移動)やブラウザの戻る/進む(左右移動)、ピンチ(つまむ)操作(拡大/縮小)、回転操作などが行える。操作感は可もなく不可もなく、いわゆる普通だ。
このように、タッチパッドの基本操作性そのものに不満はない。ただ、クリックボタンをボディ前面ギリギリに配置するため、ホームポジションに手を置くと、右手親指の付け根で右クリックボタンを誤操作しやすいのが気になった。もちろんキー入力中は自動でタッチパッドを無効にする機能は備えるが、キー入力を止めたとたんに右クリックメニューが表示され、絶妙にいらだたせてくれる。また、センサー面はパームレストと同じ素材(微妙に表面の加工が異なるのみ)であるためか、指に汗をかくと滑りがやや悪くなる傾向も少し気になった。
もっとも、モバイルマウスとともに使うならば、Fn+F7のショートカットキーでタッチパッドを無効してもよい。Bluetooth 2.1+EDRを標準で備えるので、何かを差す必要がないBluetoothマウスとの相性もよいだろう。
次回は、ベンチマークテストやバッテリー駆動時間チェックを中心に、「では、実際にどうか」のテストを行っていく。
いろいろホントに大丈夫?──5万円台の“Light Note”「Aspire Timeline AS1410」を速攻検証(後編)
「日本のPC、高すぎます」──これでどうだ、エイサーの5万円台「Aspire Timeline」新シリーズ
写真と動画で見る、5万円台「Aspire Timeline」
Netbookを完全に超えた? 「Aspire Timeline」を徹底チェック
価格破壊の第2波になる? 新世代モバイルPC「Timeline」を速攻で試す
VAIO史上、最薄最軽量モバイルノート「VAIO X」を徹底検証する
Core 2 Duo×15.6型ワイド液晶×GeForce×Office 2007で10万円切り――「K50IN」を試す
薄型アルミボディが魅力の“ちょい上”CULVノート――「UX30」を攻略する
「LaVie M」でデュアルコアな“CULV”Celeronの実力をチェックする
ポストNetbookの野望を果たせるか!?──富士通「FMV-BIBLO LOOX C」の仕上がりをチェックする
これがNetbookの進化形――写真で見る「dynabook MX」
1366×768ドット液晶+1.39キロの薄型軽量ボディ──デル「Inspiron 11z」を写真で眺める
大画面×スリムボディが新鮮なCULVノート――「UX50V」に迫る
デザインとバランス重視のASUS初“CULV”ノート――「U20A」を駆る
薄くてカッコイイのに低価格──X340 Superの“美しいバランス”を知る
特集:Windows 7のすべて
特集:2009年PC秋冬モデル ついに解禁!! Windows 7モデル、どれを買う!?
次世代PCデータ通信特集Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.