GPUを内蔵した新型CPUとあわせて、対応するチップセットを搭載したマザーボードも各社から一斉発売された。1月8日に入荷を確認できたのは、インテルとASUSTeK、ギガバイト、ASRock、BIOSTAR製品。このうち、ほとんどが下位チップセット「Intel H55 Express」搭載モデルで、価格は1万円前後から1万6000円強だった。
一方、RAID機能を搭載する上位の「Intel H57 Express」搭載モデルはASUSTeKの「P7H57D-V EVO」のみで、価格は2万5000円弱。在庫は少数だ。また、ビジネス向け機能を備えた「Intel Q57 Express」搭載モデルはインテルから「DQ57TM」が1万4000円弱で出回っている。こちらも在庫は少数。
H57/H55/Q57マザーは、前述のGPU内蔵CPUと組み合わせて使うことで、オンボードのDVI出力などを利用できる。ソフマップ秋葉原本館は「新チップセットは、Flexible Display Interface(FDI)という、CPU搭載GPUが使える“通り道”みたいなものを備えています。これがないと新型CPUを搭載しても、グラフィックス機能が有効にならないわけです。チップセット側にGPU機能があるわけではないのがややこしいですよね」と解説してくれた。
やや複雑な構成ながら、今後のヒットを予想するショップも多かった。クレバリー1号店は「Core i5 6xxとH55マザーを組み合わせばおよそ3万円です。グラフィックスカードが必要ないので、あとはメモリやHDDなどを買って、6〜7万円でそこそこのマシンが組めるのが魅力でしょう。BD動画も快適に鑑賞できる動画再生支援機能を備えるなど、インテル系ではグラフィックス機能が優秀なので、エントリー層を中心に今後の売れ筋になる可能性は秘めていますね」と期待を込めて話していた。
ただし、マザーボード売り場でも、ユーザーへの説明に腐心する店員さんの姿があった。ドスパラ秋葉原本店は「新チップセット搭載マザーもP55マザーと同じソケットのLGA 1156を採用しています。しかし、従来からあるCore i7 8xxやi5 7xxを搭載すると、異常にCPU温度が上がることがあるようです。今のところは、同じソケット形状でもP55系とH5x/Q5x系は別のプラットフォームとしてパーツ選びするのが得策だと思います。マザーだけ購入して手持ちのCPUを試してみよう……というのはかなり要注意です」と語る。
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