先週、最大6Gbps転送のSATA 3.0に対応した初のSSD「RealSSD C300」シリーズ2モデルが複数のショップに入荷した。256Gバイトモデルは7万円弱から8万円弱、128Gバイトモデルは4万円強から5万円弱となる。入荷数は少なく、取材時の金曜日は特に256Gバイトモデルの在庫を見つけるのが難しい状況だった。
RealSSD C300シリーズはSATA 3.0接続時に公称値でリード最大355Mバイト/秒に達する。これまでもSATA 3.0対応ドライブは、2009年12月にシーゲイトから2TバイトHDD「Barracuda XT ST32000641AS」が、2010年2月にウェスタンデジタルから1TバイトHDD「WD Caviar Black WD1002FAEX」が登場しているが、従来のSATA IIの限界である300Mバイト/秒を超えたのはこれが初めて。なお、ライト最大速度は256Gバイトモデルが215Mバイト/秒、128Gバイトモデルが140Mバイト/秒となる。コントローラはMarvell製で、Trimにも対応する。
入荷したパソコンショップ・アークは「初のSATA 3.0対応SSDということで、注目度はまずまず高いです。価格もそれなりにしますが、ライト速度も速いということもあって、より高価な256Gバイトモデルを狙っている人も多いようです。SATA IIの限界値は現状のHDDでは超えられないので、SATA 3.0対応マザーが登場したころからSSDを待っていた人は少なくないでしょう」と話していた。
実際、Barracuda XT ST32000641ASが登場する直前も「本気で速度を求める人はSATA IIでもSSDを選びますよ。SATA 3.0が普及するのは対応SSDが出てからでしょう」(某ショップ)といった声を聞いている。
このタイミングでの入荷は、ショップとしても予想以上に早かったようだ。フェイス秋葉原本店は「年末頃は夏ぐらいに出ればいいなくらいの感覚でしたからね。USB 3.0関連もそうですけど、SATA 3.0の環境がこんなに早く整いだすとはと驚いています。今すぐにはRealSSD C300シリーズを買わないという人でも、マザーを買う際はSATA 3.0対応を気にするようになっていますから、業界全体に与えたインパクトは大きいでしょう。今後が楽しみですね」とうれしそうに語った。
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