では、実際に買ってみよう。台湾桃園国際空港には計3社の販売カウンターがある。このうち「Taiwan Mobile」と「Chunghwa Telecom」の2社がパケット定額で利用可能なプリペイドSIMカードを販売するが、今回はプリペイドSIMカードの販売やデータ定額サービスを長年提供するTaiwan Mobileを選んだ。なお「Far EasTone」はUSB接続タイプの3Gデータ通信端末のレンタルも行っているので、ノートPCだけで利用するならこちらを選ぶのもよいだろう。
Taiwan MobileのプリペイドSIMカードは、利用可能な金額別にいくつかラインアップがある。今回はCOMPUTEX TAIPEIの取材で5日ほどデータ通信を利用することを想定し、3Gタイプで600台湾ドルぶん(購入時の日本円換算で約1700円、以下同)利用できるSIMカードを購入したが、データ定額料金の1日100台湾ドル(約280円)を基本に、何日滞在するかを計算して適宜決めればいいだろう。ちなみに、3日分なら250台湾ドル、5日分ならば350台湾ドルと割安になるのもポイントで、5日分を申し込めば、なんと「1日あたり200円弱」だ(同じTaiwan Mobileなどを提携先とし、PCなどに接続してモデムとして利用するモバイルデータ通信は定額の対象外となる「海外パケットし放題」の価格や仕様と比べてみてほしい)。
ところで、現地のプリペイドSIMカードを利用するには、SIMロックのかかっていない(SIMロックフリーの)携帯電話やデータ通信端末が別途必要になる。
最近まで、日本ではこの手の端末を入手するのはやや難しかった(海外通販などを利用する──など)が、日本通信「b-mobile WiFi」やインターコミュニケーションズ「MiFi」など、海外でも使えて、日本で単体購入もできるモバイル無線LANルータの選択肢が増えてきた。なお、イー・モバイル「Pocket WiFi(D25HW)」も海外キャリアのSIMカードに対してはロックされていないので、同様に海外で使用できる。
購入したプリペイドSIMカードをデータ定額で利用するには、別途「データ定額の申し込み」も必要だ。そのSIMカードを音声サービス対応の携帯電話に差し、この音声端末のダイヤル操作でデータ定額の申し込み作業を行うわけだが、b-mobile WiFiなどのデータ通信専用端末では実施できない。このため、SIMカードの購入と一緒に「データ定額5日間をこの場で登録してください」と伝え、カウンターのスタッフにその場でやってもらおう。スタッフは英語はもちろん、日本語も通じる場合がある。プリペイドSIMカード購入時に「データ定額申し込み方法の説明書」がもらえるので、それを指差して伝えてもいいだろう。データ定額の申し込みが終わると、プリペイドSIMカードの残高からデータ定額分の料金が自動的に引かれる仕組みになっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.