Core i7×高速SSDを積んだモバイルゲーミングPC――新型「Alienware M11x」を駆る進化する“宇宙最強”(4/4 ページ)

» 2010年08月02日 17時45分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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長時間のバッテリー駆動時間を実証、騒音と発熱はそれなり

 バッテリー、騒音、発熱のテストは、グラフィックス設定をデフォルトのまま行っている。つまり、PCMark05/3DMark06の実行時にGeForce GT 335Mが使われる以外は、Intel HD Graphicsが使われる。

 BBench 1.01(海人氏・作)によるバッテリー駆動時間のテストは、無線LANで常時接続し、デフォルトの「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」「10秒間隔でのキーストローク」とする設定を利用した。Windows 7の電源プランはデフォルトの「バランス」(バッテリー駆動時のディスプレイ輝度40%)に設定してテストしたところ、結果は6時間44分と十分な駆動時間を示した。

 騒音に関しては、静かな部屋ではアイドル時でもファンの回転がはっきり認識できるレベルの音はするが、通常の環境ではほとんど気にならない程度で、PCMark05程度のベンチマークテストでは負荷をかけてもほとんど変わらなかった。

 一方、3D系のベンチマークテスト実行時はファンの回転数が上がるのがはっきり分かり、後半ではさらにもう一段階上昇し、かなり大きな音がした。暗騒音32デシベルの環境で本体正面から5センチと近い距離で測定した騒音は、ベンチマークテストの前半で41デシベル、後半は45デシベルだった。もっとも、騒音測定時は空調を止めるため、室温が高くなることも影響しているので、冷房がしっかり効いた部屋ならば、後半の騒音レベルまで上がることはまれだろう。

 発熱はボディの左側が中心で、やはり3D系のベンチマークテストを実行すると、左パームレストを中心に発熱を感じたが、不快というほどではない。ただ、底面はかなり熱くなるので、ヒザの上に置いての利用は避けたほうがいいだろう。

騒音テストの結果
発熱テストの結果

ゲームユーザー以外でも“使える”個性派モバイルノートPC

 直販サイトでオーダーできるプラチナパッケージの標準価格は9万9790円だ。評価機と違い、CPUはCore i5-520UM、データストレージが500GバイトHDDとなっているが、NVIDIA Optimusによる高い3D描画性能を持つことを考えるとかなり買い得ではないだろうか。ここからCPUをCore i7-640UMに、HDDを256GバイトSSDに交換した評価機の構成は18万1354円で、これも性能を考えるとリーズナブルといえる。

 コンパクトなボディに、ゲームプレイも楽しめる3D描画性能と長時間のバッテリー駆動時間を備えている点が本製品の大きな魅力だが、それに加えてボディのデザインだけでなく、アバターや壁紙、付属ユーティリティ、外箱を含め、パッケージング全体で徹底して表現された世界観の演出も大きな付加価値だろう。

 この演出にはゲーマーでなくとも、引かれるものがある。モバイルでゲームを楽しみたいというユーザーはもちろん、人とは違う上質なモバイルノートPCが欲しいというユーザーにもおすすめできる製品だ。

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