標準仕様モデルは、動作時における騒音レベルとボディの表面温度も調べてみた。室温は18度と低めで、暗騒音は32デシベルと、図書館くらいの静かな環境だ。騒音レベルは本体手前から5センチの距離で計測し、ボディの表面温度は放射温度計で計測した。
まずは騒音レベルだが、アイドル時や低負荷時はファンが回っていることが認識できる程度で、高負荷でもCPUのみの負荷であればそう大きくはならない。ただし、3DMark06の実行など、GPUに高い負荷がかかるような状況ではかなり大きな音がすることがあった。
一方、発熱の処理は優秀だ。18度とかなり室温が低い環境ではあったが、PCMark05と3DMark06を連続して実行した直後の表面温度を計測したところ、ボディのどの部分も27度を超えることはなかった。キーボードやパームレストなど、操作時に手が触れる部分はどこも25.5度以下に収まっている。
新型VAIO C最大のウリは、ほかのPCと決定的に違う“電気なしで光る”個性的なボディデザインだ。とはいえ、それだけの製品ではなく、Sandy Bridgeと外部GPUによる高性能、そしてUSB 3.0ポートを装備するなど、最新システムならではの機能も備えており、液晶ディスプレイ、キーボード、騒音や熱処理も含めて使い勝手にも大きなマイナス点はない。純粋に据え置き型ノートPCとしての完成度も十分高いといえる。
実売価格は標準仕様モデルで16万円前後だ。昨今はPCの低価格化が激しいため、あまり気軽に買える価格帯とはいいがたいが、デザインとスペックの高水準な仕上がりに加えて、Microsoft Office Home and Business 2010もプリインストールしていることまで考えると、納得できる範囲ではある。
なお、VAIOオーナーメードモデルであれば、15.5型ワイド液晶選択時で8万9800円から、14型ワイド液晶選択時で6万9800円から購入できる。ソニーストアのサイトではリアルタイムに見積もりができるので、購入前にいろいろと試してみるとよいだろう。
例えば、14型モデルで光学ドライブをDVDスーパーマルチにして、オフィススイートをなしにすれば、ほかは標準仕様モデルと同じ構成(Core i5-2410M、4Gバイトメモリ、500GバイトHDD)でも10万円以下に収まるため、低予算でも手が届きやすい。ボディデザインの見栄えがよく、高性能な大画面ノートPCを探しているなら、ぜひ検討したい製品だ。
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