IT関連の雑誌やWebページで長年に渡って執筆されてきた元麻布春男氏が、6月21日の午後、虚血性心不全で急逝された。故人の遺志もあり、ご親族により密葬に付されたが、別途「お別れ会」の開催に向けて準備が進められている。
元麻布氏は、日本で個人向けPCが立ち上がる時期から今に至るまで、常に最前線で取材を行い、レビューや最新の技術解説、そして業界の企業動向など、現場主義でPCを筆頭にさまざまな製品やテクノロジーを追い続けたテクニカルライターだった。
PC USERでの執筆は、当時月2回刊の雑誌「PC USER」の前身である「Hello!PC」1998年6月24日号からで、アスキー(当時)の月刊「SUPER ASCII」が休刊になってからだ。独特の切り口と鋭い分析力を持つ氏の記事は、常に人気上位の一角を占めていた。
PC USERが2006年にWebへ移行してからも主要な執筆者の1人として、主に半導体の技術解説やPC本体、Macintoshなどのレビューを紹介する連載「元麻布春男のWatchTower」を中心に執筆されていた。5月17日に掲載した、「“X1”が導く『ThinkPadの先にあるもの』」が、PC USERにおける最後の記事となった。
長年による氏の精力的な取り組みに影響を受けた関係者は数多く、“パイロット”のあまりに突然の旅立ちに驚きを禁じ得ず、いまだに実感できません。これまでの長きにわたる取材/執筆活動に感謝の意を表し、心からご冥福をお祈りいたします。
本当に、本当にありがとうございました。そして、おつかれさまでした。
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