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» 2011年09月16日 19時00分 公開

IDF 2011:“Ivy Bridge”でUltrabookは美しくなる (3/4)

[本間文,ITmedia]

省電力が向上したIvy BridgeがUltrabookの薄さを実現する

 Ivy Bridgeには、薄いボディデザインを重視するUltrabookでも快適なパフォーマンスを実現する機能も導入する。“超低電圧版”のIvy Bridgeでは、通常の動作クロックを低く抑えているが、高負荷時には、Turbo Boost Technologyを利用して“通常電圧版”と同等の最大クロックまで上げる「Ultrabook Turbo」をサポートする。エデン氏は、通常電圧版のCore2 Duoを搭載した普及価格帯(ただし、発売当時における実売価格)のノートPCと、Ivy Bridge世代のサンプルCPUを搭載したノートPCでパフォーマンスを比較しても、薄型ノートPCで生じやすい、アプリケーション動作のもたつきなどを感じることはないはずだと訴えた。

Ivy Bridgeで、Ultrabookのパフォーマンスは通常電圧版Core2 Duoを採用する普及価格帯製品よりも優れたパフォーマンスを実現する(写真=左)。“Ultrabook Turbo”と呼ばれるモードでは、通常動作時の動作クロックを低く抑える一方で、Ultrabook Turbo有効時の最大クロックは通常電圧版に相当するレベルに設定している。常に高負荷がかかる状態でなければ、体感的処理速度は高いとエデン氏は説明する(写真=中央)。Ultrabook用Ivy Bridgeも、Turbo Boost時の最大クロックは通常電圧版と変わらないとエデン氏は手振り身振りで訴える

使うコアを絞って、そこに電力を集中する

 Ivy Bridgeでは、さらなる省電力化のために、多彩なパワーマネジメント機能を搭載する。その1つの機能では、システムの負荷に応じて最小限のコア数で動作するようにし、スレッドをこれらアクティブなコアに優先的に割り当てることで、平均消費電力を大幅に低減することを可能にする。エデン氏は「コアのオンとオフを繰り返すと、ムダな電力消費を生じることがある。最小限のコアを有効にすることは、バッテリー駆動時間を延長することにも大きな役割を果たす」と期待を寄せる。

Ivy Bridgeで拡張されたパワーマネジメント機能(写真=左)。Ivy Bridgeのパワーセーブモードでは、負荷が低い状態ではアクティブなコアのみに処理を行なわせることで、CPUコアをオンとオフに切り替えるときの無駄な消費電力も省き、平均の消費電力も大幅に下げる(写真=右)

 Intelは、Ultrabookのシステム全体でさらなる省電力化を果たすため、パートナー企業にも協力を求めている。その1つのアプローチとして、エデン氏はLG Displayが開発した液晶パネルのセルフリフレッシュ技術を紹介した。同技術は液晶パネルにメモリを搭載することで、PCから送る画面が書き換わらない限り、ディスプレイ側は画像を表示し続けるというものだ。この技術で、PCと液晶パネルの両方で省電力化を図れる。

LG Displayが開発した「パネルセルフリフレッシュ技術」も、Ultrabookの省電力化を後押しする(写真=左)。LG Displayが開発したセルフリフレッシュ技術を採用する“eDP”液晶ディスプレイ(写真=右)

 Intelは、台湾や中国の企業に対し、革新的な省電力技術やバッテリー技術、薄型ストレージの開発などを促すために、有望な技術に対して総額3億ドルを投資する「Ultrabookファンド」をスタートさせている。これらの施策で開発パートナー企業の後押しすることで「Ultrabookを1000ドル以下、さらにできるだけ安い価格で供給できるようにしたい」とエデン氏は語る。

Ultrabookでは、高速な起動を実現する「Intel Rapid Start Technology」や、SSDを組み合わせることで高速なシステムの復帰やHDDのパフォーマンス向上を可能にする「Intel Smart Response Technology」など、現在投入しているノートPC向けの技術もサポートする(写真=左)「Intel Smart Connect Technology」では、スリープ状態のPCでもSNSやメールを定期的にアップデートし、復帰時には最新の状態を反映している。そのデモとして、基調講演の前にスタンバイにしたUltrabookに、エデン氏の写真を送り、復帰直後にその写真をPCで表示させた(写真=右)

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