大画面ノートだってスマートに持ち歩きたい――「VAIO S(SE)」2012年春モデル検証IPS方式のフルHD液晶をモバイルへ(3/5 ページ)

» 2012年02月20日 17時45分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

データストレージの選択肢は豊富かつ強力

 メインメモリは、DDR3-1333 SDRAM(PC3-10600)に対応する。基板に直付けされるオンボードメモリのほか、底面カバー内に1基のメモリスロット(SO-DIMM)を搭載しており、CTOメニューではスロットに装着するメモリモジュールの容量を、なし、2Gバイト、4Gバイトと3種類から選べる。

 オンボードメモリの容量はCPUの選択で自動的に決まり、CPUにCore i3を選んだ場合のみ2Gバイト、ほかのCPUでは4Gバイトとなる。つまり、Core i3を選んだ場合のみメモリの最大容量は6Gバイト、ほかのCPUの場合は8Gバイトだ。また、チップセットについても、CPUでCore i3を選んだ場合のみIntel HM65 Expressに、そのほかのCPUの場合はIntel HM67 Expressになる。

 データストレージは、2.5インチHDD(5400rpm)とSSDの両方が選べる。どちらも最大容量は1Tバイトで、SSDは256Gバイト以上がクアッド構成(RAID 0)となる。ただ、ここでもCPUでCore i3を選んだ場合は、(チップセットがIntel HM65 Expressのため)クアッド構成のSSDは選べず、SSDの選択肢は128Gバイトのシングル構成のみに制限される。なお、メモリ、2.5インチHDDベイには、底部のカバーを外すだけで簡単にアクセスできる。

 左側面の奥に内蔵する光学ドライブは、1層/2層BD-R/BD-REの2倍速書き込みに対応したBlu-ray Discドライブと、DVDスーパーマルチドライブのどちらかを選択可能だ。

ネジ止めされた底面のカバーを取り外すと、メモリスロットとHDD/SSDにアクセスできる(写真=左)。今回入手したのはHDD搭載の構成だったが、SSDも選択可能だ。SSDはVAIO S(SA/SB)と同じクアッドSSDモジュールを採用、独自形状の端子を備える(写真=右)

充実の通信機能、WebカメラはExmor CMOSセンサーを採用

 通信機能は1000BASE-T準拠の有線LAN、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN(最大受信300Mbps/最大送信150Mbps)、IEEE802.16e-2005準拠のWiMAX(最大受信28Mbps/最大送信8Mbps)、Bluetooth 2.1+EDRを標準で装備。無線LANとWiMAXは排他利用となる。

 オプションとして、NTTドコモの「FOMA HIGH-SPEED」に対応した無線WAN(最大受信14Mbps/最大送信5.7Mbps)モジュールを内蔵でき、3G/b-mobileパック(最大6カ月/360分無料利用権付き)の追加も可能だ。モバイル用途を重視した製品だけあって、大画面ノートPCとしては通信環境が非常に充実している。

 液晶フレーム上部のWebカメラは、従来の31万画素から131万画素へと高画質化した。裏面照射型のExmor CMOSセンサーを搭載しているため、暗い場所でもノイズの少ない撮影が行える。

無線WANモジュールを内蔵した場合、SIMスロットが底面に用意される(写真=左)。WebカメラはExmor CMOSセンサーを採用した(写真=右)

 本体装備の端子類は従来から引き継いでおり、1基のUSB 3.0、2基のUSB 2.0のほか、SDメモリーカードスロット(SDXC対応)、PRO-HG対応メモリースティック デュオスロット、HDMI出力などを右側面にまとめている。

 また、タッチパッドの2つのボタンの間には指紋センサーを装備している。対応ソフトとしてAuthenTec TrueSuitesが標準で導入されており、WindowsへのログオンやWebサイトのパスワード入力を指紋で代行することが可能だ。

 キーボードの上部にはステレオスピーカーを内蔵。スピーカーはサラウンド技術のDolby Home Theater v4も利用できる。

前面の左にワイヤレス通信のスイッチを配置(写真=左)。背面は液晶ディスプレイヒンジ部の奥に、排気口を備えている(写真=右)

左側面には光学ドライブとヘッドフォン出力を内蔵(写真=左)。ヘッドフォン出力の配置はボディの奥なので、ケーブル接続時は光学ドライブのトレイと少し干渉しやすい。主要な端子類は右側面に集まっており、手前からメモリースティック デュオスロット、SDメモリーカードスロット、有線LAN、アナログRGB出力、HDMI出力、USB 3.0、2基のUSB 2.0、盗難防止ロック用コネクタ、ACアダプタ接続用のDC入力を内蔵する(写真=右)

ソフトウェアはシンプルな構成からAdobe CS 5.5まで選択可能

「PlayMemories Home for VAIO」は写真や動画の管理、編集、ディスク作成までをカバーする。これまで付属していた「PMB VAIO Edition」の後継ソフトだ

 プリインストールOSは、64ビット版Windows 7(SP1)を採用しており、Home Premium、Professional、Ultimateと3種類のエディションが選択可能だ。

 写真や動画の管理、それらを利用した作品作りが手軽に行える「PlayMemories Home for VAIO」や、前述したリコメンド機能付きコンテンツ再生ソフト「Media Gallery」など、ソニー独自のアプリケーションやユーティリティも付属する。

 同時購入できるソフトウェアとして、「Microsoft Office 2010」はPersonal、Home and Business、Professionalと3種類のエディションから選択できる。また、PDF作成の「Adobe Acrobat X Standard」、セキュリティ対策の「ウイルスバスター2012クラウド」、フォトレタッチの「Adobe Photoshop Elements 10」、ビデオ編集の「Adobe Premiere Elements 10」、日本語入力の「ATOK 2011 for Windows」など、各ジャンルの定番タイトルが用意されている。

 そのほか、プロ向けのビデオ制作スイート「Adobe Creative Suite 5.5 Production Premium」の追加にも対応する。

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