大画面ノートだってスマートに持ち歩きたい――「VAIO S(SE)」2012年春モデル検証:IPS方式のフルHD液晶をモバイルへ(1/5 ページ)

» 2012年02月20日 17時45分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

15.5型フルHD液晶を搭載、しかも薄く軽いフルフラットボディ

ソニーの15.5型フルHD液晶搭載ノートPC「VAIO S(SE)」

 ソニーの「VAIO S(SE)」シリーズは、2011年秋冬モデルからVAIOノートのラインアップに加わった15.5型フルHD液晶を搭載した薄型軽量ノートPCだ。

 先行して製品化された13.3型モバイルノートPC「VAIO S(SA)」と「VAIO S(SB)」の技術を大画面ノートPCへと転用し、大画面ながら薄型軽量、かつ堅牢なボディを備えた製品となっている。

 2012年春モデルでは新色であるシルバーの追加やスペックの強化とともに、店頭販売向け標準仕様モデルのラインアップ拡充といった変更があった。

 今回は直販サイトのソニーストアなどで購入できるVAIOオーナーメードモデル「VPCSE2AJ」のハイスペックな構成を入手したので、使い勝手や性能を検証していこう。

高い質感、堅牢性を備えたスリムボディ

 VAIO S(SE)の大きな特徴は、13.3型モバイルノートPCのVAIO S(SA/SB)をそのまま大きくしたようなイメージの“フルフラット”なボディだ。

 本体サイズは380(幅)×255.9(奥行き)×24.5(高さ)ミリ、重量は最小で約1.87キロ。15.5型ワイド液晶を採用したノートPCとしては画期的な薄さと軽さだ。店頭モデルは上位機(VPCSE29FJ/B)が約2.04キロ、下位機(VPCSE28FJ/S)が約1.99キロとなっている。今回入手したVAIO S(SE)の重量を実測したところ、2.05キロだった。詳しくは後述するが、店頭モデルの上位機に近いスペックなので妥当なところだろう。

 VAIO S(SA/SB)から採用した断面が六角形となる「ヘキサシェルデザイン」も健在だ。マグネシウム合金を天面と底面から包むように組み合わせており、デザイン面だけでなく、軽量化と高剛性化も追求している。アルミニウムの1枚板から成形した美しいパームレスト/キーボード一体型ベゼルも魅力だ。

13.3型モバイルノートPC「VAIO S(SA)」「VAIO S(SB)」をそのまま大型化したようなフルフラットボディ(写真=左)。背面の液晶ディスプレイヒンジ部にはめ込んだ細長いパーツがデザインのアクセントになっている(写真=中央)。マグネシウム合金のシャシーを上下から包むように組み合わせ、断面を六角形にして剛性を確保した「ヘキサシェル」構造を採用する(写真=右)

内蔵バッテリーを着脱するには、底面のネジ止めされたカバーを外す必要がある。ACアダプタは大画面ノートの割に大きくない

 内蔵リチウムイオンバッテリーの容量は49ワットアワー(11.1ボルト 4400mAh)で、公称のバッテリー駆動時間は約6〜7.5時間となっている(構成によって変化)。

 バッテリーはパームレストの下に配置されており、底面にあるネジ止めされたカバーを外して着脱する仕組みだ。つまり、モバイルシーンで予備バッテリーを持ち歩いて、手軽に交換するようなことは難しい。その代わり、大画面ノートPCにしては長時間のバッテリー駆動が行える設計としている。

 また、本体の底部に装着して利用するシート状の拡張バッテリーもオプションで用意しており、装着時の駆動時間は公称で約12.5〜15時間まで延びる。装着時の本体厚は33.3ミリ、重量は約615グラム増となるが、いざとなれば、ここまでバッテリー駆動時間を延ばせるというのは心強い。

 付属のACアダプタはモバイルノートPCとしては少し大きめだが、ボディサイズを考えるとコンパクトといえる。十分持ち運べる大きさだろう。実測でのサイズは42(幅)×122(奥行き)×30(高さ)ミリ、重量は約362グラムだった。

 さらに直販のVAIOオーナーメードモデルでは、細長いスティック型のACアダプタ(公称サイズは幅36.5×奥行204×高さ30.5×ミリ、重量は約350グラム)も選択できる。薄いブリーフケースタイプのバッグなどに入れるならば、こちらのほうが便利だろう。充電専用のUSBポート2基を内蔵し、キャリングポーチが付属するなど、利便性も高い。

底面に装着するオプションの拡張バッテリーは、付属のアダプタとPC本体のACアダプタを使ってバッテリー単体での充電が可能だ(写真=右)。拡張バッテリー装着時でもフルフラットなフォルムは維持される(写真=中央)。細長いスティック型のACアダプタもオプションで用意している(写真=右)

フルHD+IPS+低反射とゴージャスな15.5型ワイド液晶

15.5型ワイド液晶ディスプレイは、1920×1080ドットの高解像度がうれしい

 スリムなボディとともにVAIO S(SE)の大きな特徴が、15.5型ワイドの大画面、高解像度、かつ高品質な表示の液晶ディスプレイだ。

 1920×1080ドットのフルHD解像度に対応していることに加えて、ノートPCとしては珍しく広視野角なIPS方式の液晶パネルを採用している点がさらに魅力を押し上げている。バックライトは白色LEDを採用し、表面は光沢仕上げに低反射コートを施したハーフグレアのような表面処理で、映り込みをかなり抑えた。液晶ディスプレイのヒンジの角度は約135度まで開く。

 液晶ディスプレイの優位は歴然としている。通常のTNパネルを使った大画面ノートでは、上下の視野角が広くないため、液晶のチルト角度をしっかり調整しなければ、画面の上と下で色味やコントラストが変わって見えることも少なくない。

 しかし、VAIO S(SE)は視野角が広いぶん、見る角度を変えても色味の変化がほどんどないことから、表示がより鮮明に引き締まって見える。低反射コートによって、照明やユーザーの姿が画面にくっきり映り込むような問題もない。Adobe RGBクラスの広色域には対応していないが、メリハリのある発色、階調の滑らかさなども一般的なノートPCに比べて優秀で、輝度も十分高い。

 フルHDの高解像度と合わせて、映像コンテンツの視聴、写真や動画編集との相性がよく、複数ページを開いてのWebブラウズや表計算ソフトの利用も快適だ。

IPS方式の液晶パネルは視野角が広く、画面を少し横や上から見たくらいでは、正面と見え方がほとんど変わらない(写真=左/中央)。表面の低反射コートにより、画面への映り込みも抑えられている。液晶ディスプレイの角度は約135度まで開く(写真=右)

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