大画面ノートだってスマートに持ち歩きたい――「VAIO S(SE)」2012年春モデル検証:IPS方式のフルHD液晶をモバイルへ(2/5 ページ)

» 2012年02月20日 17時45分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

アイソレーションキーボードにはテンキーとバックライトを装備

大型ボディを生かし、フルピッチのテンキーが付いたアイソレーションキーボードを採用する

 キーボードについては、VAIOおなじみのアイソレーションキーボードを採用。キーボードベゼル/パームレストはアルミの1枚板から成形されており、キーボードベゼル部は中央部に向かって緩やかに直線的な傾斜を付けた独特のフォルムが印象的だ。広くフラットなパームレストにとけ込むシンプルなデザインのタッチパッド、シャープなフォルムのボタン類など、デザインには細部までこだわりがうかがえる。

 6段配列のキーボードに加えて、ボディのフットプリントの大きさを生かし、テンキーを搭載しているのもポイントだ。キーピッチはほとんどのキーで縦横ともに19ミリのフルピッチを確保している。キーストロークは約1.7ミリと浅めだが、クリック感がしっかりあり、反発も強すぎることがない。タッチ感は良好だ。

 キー配列は特にクセがなく、打ちやすいようにカーソルキーを一段下げる配慮も見られる。通常キーとテンキーとの間は約5.5ミリとあまり開いていないが、Enterキーも大きめに確保されているので、ミスタイプしやすいというほどではない。通常キー部分は意識して強めに押すとキーボードベゼルごと少し沈むが、通常の力加減では気にならないだろう。奥行きが約99ミリと広くて質感の高いパームレスト(カーソルキーの下からボディの端まで約114ミリ)は安定感があり、入力環境は快適といえる。

 キーボードバックライトも内蔵しており、標準では暗い場所で起動すると自動的に点灯し、一定時間キーボード操作をしないと自動的に消灯する設定だ。この設定は「VAIOの設定」からカスタマイズが可能で、例えば、バッテリー駆動時には暗い場所でも点灯させないようにすることもできる。

暗所でも各キーの配置をしっかり確認できるキーボードバックライトを装備(写真=左)。キーボードのバックライトを点灯させるかどうかの設定は、タスクバーなどからアクセスできる「VAIOの設定」で行なえる(画面=右)

大型のタッチパッドと3つのワンタッチボタンも搭載

 キーボードの手前には2ボタン式タッチパッドを搭載する。フラットなイメージを強調したデザインとなっているためか、左右ボタンのストロークは浅く、スイッチの感触もあまりよいとはいい難い。ただし、パッドのサイズは96(横)×55(縦)ミリと広く、ゆったりと使える。

 タッチパッドにはシナプティクスのドライバを導入しており、パッドの右辺/下辺を使った上下/左右スクロールのほか、回転、つまみズーム、2本指で弾く(ブラウザの戻る/進むなどに対応)などのマルチタッチジェスチャー機能に対応している。

大きめでシンプルなデザインのタッチパッドは、ボディデザインによくなじんでいる(写真=左)。タッチパッドにはシナプティクスのドライバを導入している(画面=中央/右)。パッドの右辺/下辺を利用した上下/左右スクロールのほか、つまみズーム、回転、2本指で弾く(ブラウザの戻る/進むなどに対応)などのマルチタッチジェスチャー機能にも対応している

 キーボード奥には3つのワンタッチボタン(ASSIST/WEB/VAIO)があり、それぞれ「VAIO Care」(システム診断)、Webブラウザ、「Media Gallery」(マルチメディアコンテンツの再生ソフト)の起動に割り当てられている。ワンタッチボタンに割り当てる機能は、「VAIOの設定」からカスタマイズすることも可能だ。

 電源オフ時にWEBボタンを押すと、Windows 7を起動せず、Webブラウザをすばやく立ち上げるインスタント機能「Quick Web Access」も引き続き搭載している。

キーボード右奥には3つのワンタッチボタンを備えている(写真=左)。VAIOの設定では「VAIO」ボタンに割り当てる機能をカスタマイズ可能だ(画面=右)

高性能と省電力を両立できる「パフォーマンス・スイッチ」

 基本システムには、CPUに通常電圧版の第2世代Core iシリーズ(開発コード名:Sandy Bridge)を搭載し、CPU内蔵グラフィックスとAMD製の外部GPUを切り替えて使えるハイブリッドグラフィックスシステムを採用している。

 CPUの種類、メモリ容量、データストレージなど細かい仕様はCTOメニューでカスタマイズが可能だ。CPUの選択肢は、Core i7-2640M(2.8GHz/最大3.5GHz)を筆頭に、Core i5-2520M(2.5GHz/最大3.2GHz)、Core i5-2450M(2.5GHz/最大3.1GHz)、Core i3-2350M(2.3GHz)と4種類が用意されている。

 外部GPUはCPUの選択で自動的に決まり、CPUにCore i3を選んだ場合のみ、店頭モデルと同じAMD Radeon HD 6470M(グラフィックスメモリ512Mバイト)となり、それ以外のCPUを選んだ場合は、より高性能なAMD Radeon HD6630M(同1Gバイト)になる。なお、CPUにCore i3を選んだ場合には、これ以外にも最大メモリ容量やSSDの選択肢など、さまざまな制限があるので注意したい。

CPU-Zの情報表示画面(画面=左/中央)。今回入手した機材は、最上位のCore i7-2640M(2.8GHz/最大3.5GHz)を搭載している。アイドル時から低負荷時はEIST(Enhanced Intel Speedstep Technology)により最低800MHzで、高負荷時はIntel Turbo Boost Technology 2.0により、最大3.5GHzで動作する。GPU-Zの情報表示画面(画面=右)。CPUにCore i3を選んだ場合以外は、外部GPUはRadeon HD 6630M(1Gバイト)となる。店頭モデルやCore i3モデルが搭載するRadeon HD 6470M(512Mバイト)よりもツーランク高い3D描画性能を持つ。DirectX 11に対応し、160のユニファイドシェーダを装備するミドルレンジクラスのGPUだ。HD動画再生支援機能のUVD3を搭載する

キーボード奥のスライドスイッチを操作すると、GPUと電源プランが一緒に切り替わる

 キーボード左奥にあるスライドスイッチ「パフォーマンス・スイッチ」には「SPEED」と「STAMINA」の2種類のモードが用意されており、操作すると利用するGPUと電源プランが同時に切り替わる。

 これにより、省電力とバッテリー駆動時間を優先したい場合はSTAMINAモード、消費電力は高くでも3Dグラフィックス性能を優先したい場合はSPEEDモードと、状況に応じた使い分けが可能だ。

 具体的には、SPEEDモードにすると利用するGPUがRadeon HDになり、電源プランが「ハイパフォーマンス」に切り替わる。また、STAMINAモードではCPU内蔵のIntel HD Graphics 3000が使われ、電源プランは「バランス」に切り替わる。SPEED/STAMINAモードの電源プランは変更可能で、一度変更すればそのまま各モードの設定として記録され、次回の切り替え時に反映される。

GPU切り替え前にこのようなダイアログが表示され、OKボタンを押すと一瞬画面がブラックアウトした後に切り替わる(画面=左)。GPU切り替え直後には、このような通知が表示される(画面=中央)。この通知はタスクバーに常駐している矢印(2本の矢印が左上/右下に向いているデザイン)のアイコンをポイントすれば、いつでも確認できる。一部のアプリケーションが起動している間はGPUの切り替えができない。その場合はこのような表示で、スイッチを元に戻すよう指示される(画面=右)

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