AMDもプロセッサーの話題作を連発している。まずは月初旬、4コア構成のLlanoでは初となるTDP 65ワットモデル「A8-3820」を投入。4コアCPU搭載のA6/A8シリーズは、これまで「A8-3870K」や「A8-3850」「A6-3670K」と、TDP100ワットのモデルしかなく、低消費電力タイプを求める声は多かった。価格は1万3000円弱で、初回からヒットを飛ばしている。
ツートップ秋葉原本店は「mini-ITXなどの小型ケースは熱処理や搭載できる電源の関係から、TDP100ワットでは選択肢がすごく狭くなります。それがA8-3820ならグワッと可能性を広げられるので、ゲームもできるような小型マシンを求める人に人気が出ると思います。昨年末から登場のウワサが流れていただけに、待望のプロセッサーといえるんじゃないでしょうか」と高く評価する。
3月も後半にさしかかると、定格4.2GHz/ターボコア最大4.3GHzで動作する4コアCPU「FX-4170」がデビューした。Socket AM3+対応のCPUで、TDPは125ワット。価格は1万3000円前後。こちらはクロック数の高さが話題を呼んだ。
クレバリー秋葉原店は「コンシューマー向けで定格4GHzを超えたCPUは初めてだと思います。ターボコアの最大値はあまり上がっていないので、オーバークロック耐性がどれだけあるのかはまだ不明ですが、このクロックで1万3000円弱は割安だと思いますよ」と語る。
続いて月末には、6コアFXの上位モデルとなる「FX-6200」も出回るようになった。定格3.8GHz/ターボコア最大4.1GHzで、価格は1万6000円前後だ。これまでの2モデルに比べるとインパクトは薄めながら、TSUKUMO eX.が「FX-4170とともに、Socket AM3+系のユーザーによく買われていきます。マザーボードの動きはそれほど変わっていないので、石(CPU/APU)だけ載せ替えるという人が多いようですね」と語るように、AMD系プラットフォームを活気づけるきっかけにはなっているようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.