Windows 8に最適化したタブレット/ノートのハイブリッドPC――「VAIO Duo 11」2012年PC秋冬モデル(1/2 ページ)

» 2012年10月01日 14時00分 公開
[ITmedia]

ついに日本でも登場、Windows 8のリリースと同時発売

2つのスタイルを切り替えて利用できる11.6型モバイルノートPC「VAIO Duo 11」

 ソニーは10月1日、タブレットスタイルとノートPCスタイルに切り替えて利用できるハイブリッド型のモバイルノートPC「VAIO Duo 11」を発表した。海外ではIFA 2012にて2012年8月29日(現地時間)に発表済みで、今回は国内向けモデルの正式発表となる。

 ラインアップは店頭モデル「SVD11219CJB」と、ソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデル「SVD1121AJ」を用意。長野県安曇野市の同社工場にて製造される。発売日は2012年10月26日の予定だ。価格はオープン、SVD11219CJBの実売予想価格は15万円前後の見込み。

・→「VAIO Duo 11」徹底検証(前編)――“スライダーハイブリッドPC”は新時代を告げる

・→「VAIO Duo 11」徹底検証(中編)――11.6型フルHDのIPS液晶と筆圧検知ペンを味わう

・→「VAIO Duo 11」徹底検証(後編)――変形ボディに秘められた真の実力とは?

 VAIO Duo 11は、同社が「スライダーハイブリッドPC」と呼ぶ新しいスタイルの11.6型モバイルノートPC。Ultrabookの要件を満たしつつ、独自の「Surf Slider」デザインを採用し、キーボード収納時はタブレットデバイスのようなスタイルでマルチタッチ操作が可能な「タブレットモード」として扱える。液晶ディスプレイをスライドさせて立ち上げることでキーボードが現れ、通常のクラムシェル型ノートPCのように操作できる「キーボードモード」に変形可能だ。液晶ディスプレイ部は、上端に指を引っかけて軽い力で立ち上げられる。

 液晶ディスプレイには静電容量式のタッチパネルを内蔵し、256段階の筆圧検知に対応した付属のデジタイザスタイラスによるペン入力も可能だ。ペン先を近づけると、自動的に手のひら検出機能がオンになり、画面に置いた手のひらに反応することなく、ペン入力が行える。デジタイザペンは硬さの違う2種類のペン先(ソフト/ハード)を用意し、用途や好みに応じて書き味を選択できる。

液晶ディスプレイ部がスライドしながら立ち上がり、下からキーボードが現れる独自の「Surf Slider」デザインを採用する。立ち上げた液晶ディスプレイは角度が固定され、そのまま画面に触れてタッチ操作も行える

付属のデジタイザスタイラスによるペン入力も可能。ペン入力は液晶ディスプレイを開いた状態(写真=左)でも閉じた状態(写真=中央)でも行える。ペン先は硬さの違う2種類が用意されている(写真=右)。デジタイザペンはデジタル無線方式でPC本体と通信し、電源は単6形乾電池を用いる。1日4時間使用した場合、電池寿命は約18カ月とされている(アルカリ乾電池使用時)

 11.6型ワイド液晶ディスプレイは、解像度1920×1080ドットのフルHDに対応。IPS方式の液晶パネルで広視野角を実現しつつ、表面のガラスと液晶パネルの間を樹脂で埋め、外光反射や黒浮きを抑えた高輝度・高コントラストの「オプティコントラストパネル」を採用している。

 アイソレーションデザインのキーボードは、バックライトを内蔵。キーピッチは約18ミリ、キーストロークは約1.2ミリだ。光学式の小型ポインティングデバイス「Optical TrackPad」も装備する。

 音声面ではステレオスピーカーを内蔵し、高音質化技術のCLEAR PHASE、xLOUD、Dolby Home Theater v4をサポート。デジタルノイズキャンセリングヘッドフォンも付属し、ヘッドフォン使用時は高音質化技術のS-Masterを利用することも可能だ。

 店頭モデルのSVD11219CJBは、CPUにCore i5-3317U(1.7GHz/最大2.6GHz)、チップセットにIntel HM76 Express、メモリに4GバイトのDDR3L-1600 SDRAM(2Gバイトオンボード+2Gバイト×1、専用スロット)、ストレージに128GバイトのSSD(Serial ATA 6Gbps、mSATA)、グラフィックス機能にCPUに統合されたIntel HD Graphics 4000を用いる。

 通信機能はIEEE802.11b/g/nの無線LAN、1000BASE-Tの有線LAN、IEEE802.16e-2005のWiMAX、Bluetooth 4.0のほか、NFC(Near Field Communication)を標準搭載。インタフェース類は、USB 3.0×2(1基は電源オフ時の給電対応)、HDMI 1.4a出力、アナログRGB出力、メモリースティックデュオ/SDメモリーカード共用スロット、"Exmor for PC" CMOSセンサー採用の有効207万画素フルHD Webカメラ×2(フロント/リア)、ヘッドフォン出力を備える。GPS、加速度、照度、地磁気、ジャイロといったセンサー類も内蔵する。

左側面にメモリカードスロット、アナログRGB出力、ヘッドフォン出力を装備(写真=左)。右側面にはUSB 3.0×2(1基は電源オフ時の給電対応)、HDMI 1.4a出力、電源ボタンが並ぶ(写真=右)。有線LANポートは背面に搭載する

 本体サイズは319.9(幅)×199(奥行き)×17.85(高さ)ミリ、重量は約1.305キロだ。バッテリー駆動時間は約7時間とされている。VAIOの2012年夏モデルで投入された独自の高速起動/低消費電力ソリューション「Rapid Wake + Eco」にも対応する。

 OSは64ビット版Windows 8をプリインストール。オフィススイートのMicrosoft Office Home and Business 2010、フォトレタッチソフトのAdobe Photoshop Elements 10、映像コンテンツ管理・編集ソフトのPlayMemories Home for VAIOなどが付属する。

 ペン入力に対応したソフトとしては、ペン操作で画像を囲むだけで輪郭を自動で検出して切り抜ける画像編集ソフトのActive Clipや、手書き文字入力システムのmazec-T for Windows、OneNote 2010、PowerPointを用意。発売後に手書きノートを作成・管理するNote Anytime for VAIOや、プレゼン中のスライドに手書きでメモを加えられるSlide Show add-inも提供する予定だ。

ペン操作で画像を囲むだけで輪郭を自動で検出して切り抜ける画像編集ソフトのActive Clip(写真=左)。Outlookで手書き文字入力を行っているイメージ(写真=中央)。PowerPointのスライドに手書きで丸を書き込んでいるイメージ(写真=右)

独特な機構を採用した液晶ディスプレイ部の開閉試験(写真=左)、液晶ディスプレイ部に鉄球を落下させる耐衝撃試験(写真=中央)、本体を高い位置から落とす落下試験(写真=右)など、開発時には新デザインのボディに対応したさまざまな品質試験を実施したという

ノイズキャンセリングヘッドフォンも付属する(写真=左)。ACアダプタは小型軽量にまとまっている(写真=右)

VAIO Duo 11店頭モデルの概要(その1)
シリーズ名 モデル名 タイプ 従来比較 CPU メモリ HDD OS 実売
VAIO Duo 11 SVD11219CJB (ブラック) ゼロスピンドル (スライダーハイブリッドPC、Ultrabook) 新シリーズ Core i5-3317U (1.7GHz/最大2.6GHz) 4GB (DDR3L) 128GB SSD 64ビット版 Windows 8 15万円前後
VAIO Duo 11店頭モデルの概要(その2)
シリーズ名 モデル名 液晶 解像度 チップセット 光学ドライブ GPU TV/オフィス 重量
VAIO Duo 11 SVD11219CJB (ブラック) 11.6型ワイド 1920×1080 (タッチパネル、デジタイザペン対応) Intel HM76 CPU統合 (HD 4000) Office Home and Business 2010 約1.305キロ

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年03月19日 更新
最新トピックスPR

過去記事カレンダー