付属のACアダプタにも工夫が見られる。出力10.5ボルト/4.3アンペアのACアダプタは、実測値でのサイズが39(幅)×94(奥行き)×27.3(高さ)ミリ、総重量が225グラム(本体のみ180グラム、電源ケーブル45グラム)と、小型軽量で持ち運びしやすい。
単にコンパクトサイズなだけでなく、1時間で標準バッテリーを約80%まで充電でき、10分の充電でも約1時間駆動できる急速充電に対応しているのが特徴だ(急速充電はシャットダウン、スリープ、休止状態で利用可能)。
ちなみにACアダプタは当初、CPUにAtom Zを搭載した「VAIO X」や、Tegra 2を用いたAndroidタブレット「Sony Tablet」と同じサイズを予定していたという。これらに付属するACアダプタは、出力が10.5ボルト/2.9アンペア、サイズが37(幅)×92(奥行き)×26.5(高さ)ミリ、実測での重量が電源ケーブル込みで約190グラムだ。
VAIO Duo 11のACアダプタは、電流が大きいうえ、急速充電に対応し、タッチパネルのノイズ対策も施したが、VAIO XやSony TabletのACアダプタに比べてわずかに大きい程度で済んでいる点に注目したい。こうした細部にまで配慮が行き届いているのだ。
薄型軽量を追求したモバイルノートPCやタブレットでは音響設計が軽視されがちだが、VAIO Duo 11はここにも注力した。バッテリー左右のスペースには、11.6型モバイルノートPCとしては大きめのステレオスピーカーを内蔵している。
さらに、音量増強技術により内蔵スピーカーの音圧を強める「xLOUD」、音響特性の補正で自然な音声を再現する「Clear Phase」、手軽にサラウンドサウンドが楽しめる「Dolby Home Theater v4」といった音響効果もサポートすることで、大きめとはいえノートPCでは限界がある音圧や音質をフォローした。
浅見氏は「モバイルPCではスピーカーの優先順位が低く、最後の余ったところに押し込むといったイメージもあるが、VAIO Duo 11はそうではない。最初に『この部分を確保するから、できるだけいい音を目指してほしい』とお願いしたくらい」と、音響設計へのこだわりを強調する。
外出先でよりクリアな音が聞こえるように、デジタルノイズキャンセリングヘッドフォンを用意しているのも見逃せない。店頭モデルでは標準添付、ソニーストアが取り扱う直販モデルでは添付の有無を選択できる。
このデジタルノイズキャンセリングヘッドフォンを使用すると、ソニー独自の高音質技術「S-Master」も働くことは覚えておきたい。基板上にもS-Masterの専用回路が組み込まれており、ヘッドフォン使用時はより高音質が得られる。
ただし、直販モデルでこのヘッドフォンを選択しないと、S-Masterのサポートも省かれるので注意したい。
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