シルバーボディや512GバイトSSDを選べるようになった11.6型ハイブリッドPC――「VAIO Duo 11」2013年PC春モデル

» 2013年01月29日 10時00分 公開
[ITmedia]

独自のスライドボディはそのままに、各部を地道に強化した春モデル

 ソニーは1月29日、タブレット形状とノートPC形状を切り替えて利用できる11.6型ハイブリッドPC「VAIO Duo 11」の2013年春モデルを発表した。2月9日に発売する。

 ラインアップは店頭販売向けの標準仕様モデル「SVD11229CJB」と、ソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデル「SVD1122AJ」を用意。いずれも長野県安曇野市のソニーイーエムシーエス 長野テクノロジーサイトにて製造される。価格はオープン、SVD11229CJBの実売価格は15万円前後の見込みだ。

ソニーが「スライダーハイブリッドPC」と呼ぶ、11.6型ハイブリッドPC「VAIO Duo 11」。直販モデルで新色のシルバーが選べるようになった。右手前がシルバー、左奥がブラックだ

 VAIO Duo 11はUltrabookの要件を満たしつつ、独自のスライド機構を採用した11.6型ハイブリッドPC。キーボード収納時はタブレットの形状でタッチ操作が可能な「タブレットモード」として扱える。液晶ディスプレイ部をスライドさせて立ち上げることでキーボードが現れ、通常のクラムシェル型ノートPCの形状で操作できる「キーボードモード」に変形可能だ。液晶ディスプレイ部は、上端に指を引っかけて軽い力で立ち上げられる。ワンアクションで素早く2つのモードを切り替えて利用できるのが特徴だ。

 標準仕様モデルのSVD11229CJBは、CPUを従来機のCore i5-3317U(1.7GHz/最大2.6GHz)からCore i5-3337U(1.8GHz/最大2.7GHz)に強化するとともに、付属のオフィススイートをMicrosoft Office Home and Business 2010から同 2013へ、フォトレタッチソフトをAdobe Photoshop Elemnts 10から同 11へと移行した。

 それ以外の仕様は従来機と同様だ。チップセットにIntel HM76 Express、メモリに4GバイトのDDR3L-1600 SDRAM(2Gバイトオンボード+2Gバイト×1/専用スロット)、ストレージに128GバイトのSSD(Serial ATA 6Gbps、mSATA)、グラフィックス機能にCPUに統合されたIntel HD Graphics 4000を搭載する。

液晶ディスプレイ部がスライドしながら立ち上がり、下からキーボードが現れる独自の「Surf Slider」デザインを採用。立ち上げた液晶ディスプレイは角度が固定され、そのまま指で画面に触れてタッチ操作も行える

 11.6型ワイド液晶ディスプレイは、解像度1920×1080ドットのフルHDに対応。視野角が広いIPS方式の液晶パネルと、外光反射や黒浮きを抑えた高輝度・高コントラストの「オプティコントラストパネル」を採用する。静電容量式のタッチパネルを搭載するほか、256段階の筆圧検知に対応した付属のデジタイザスタイラスによるペン入力も可能だ。バックライト付きのアイソレーションキーボード(約19ミリピッチ/約1.2ミリストローク)と、光学式の小型ポインティングデバイス「Optical TrackPad」も装備する。

 音声面ではステレオスピーカーを内蔵し、高音質化技術のCLEAR PHASE、xLOUD、Dolby Home Theater v4をサポート。デジタルノイズキャンセリングヘッドフォンも付属し、ヘッドフォン使用時は高音質化技術のS-Masterも利用できる。

付属のデジタイザスタイラスを使えば、筆圧検知に対応したペン入力も可能だ。ペン入力は液晶ディスプレイを開いた状態(写真=左)でも閉じた状態(写真=中央)でもできる

 通信機能はIEEE802.11b/g/nの無線LAN、1000BASE-Tの有線LAN、IEEE802.16e-2005のWiMAX、Bluetooth 4.0のほか、NFC(Near Field Communication)を標準搭載。インタフェース類は、USB 3.0×2(1基は電源オフ時の給電対応)、HDMI 1.4a出力、アナログRGB出力、メモリースティックデュオ/SDメモリーカード共用スロット、"Exmor for PC" CMOSセンサー採用の有効207万画素フルHD Webカメラ×2(フロント/リア)、ヘッドフォン出力を備える。GPS、加速度、照度、地磁気、ジャイロといったセンサー類も内蔵する。

 本体サイズは319.9(幅)×199(奥行き)×17.85(高さ)ミリ、重量は約1.305キロだ。バッテリー駆動時間は約7時間、純正アクセサリのシートバッテリー装着時で約14時間とされている。

 OSは64ビット版Windows 8だ。従来機で購入後にWindowsストアから入手する必要があった手書きノート作成・管理アプリ「Note Anytime for VAIO」はプリインストールとなった。ペン操作で画像を囲むだけで輪郭を自動検出して切り抜ける画像編集ソフト「Active Clip」は引き続き搭載する。一方、お絵かきアプリの「Fresh Paint」は非搭載となったが、Windowsストアから無料でダウンロードできる。PowerPoint 2013でプレゼン中のスライドに手書きでメモを加えられる「Slide Show add-in」は後日配布の予定だ。

直販モデルではよりハイスペックな構成や新カラーを選択可能

 ソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデルであるSVD1122AJは、購入時に基本スペックやOS、付属ソフトをカスタマイズできる。最低価格は10万4800円だ。

 春モデルでは新たに新色のシルバーを追加したほか、最大512GバイトのSSDやCore i7-3687U(2.1GHz/最大3.3GHz)、Core i7-3537U(2.0GHz/最大3.1GHz)を搭載できるなど、従来機よりハイスペックな構成が可能となった。

新色となるシルバーの表と裏

液晶を閉じた状態では、左右にシルバーの面が張り出し、デザインのアクセントになる(写真=左)。キーボード面と側面はシルバー、ディスプレイ部や背面、底面はブラックだ(写真=中央/右)

PORTERオリジナルVAIO Duo11専用ケース「CC-PTRA/CS」

 アクセサリでは、吉田カバンとソニーストアの限定コラボ製品となるPORTERオリジナルVAIO Duo11専用ケース「CC-PTRA/CS」が追加された。発売日は2月9日、価格は1万5000円前後の見込みだ。CC-PTRA/CSは吉田カバンオリジナルのファスナーや、液晶面を保護する人工スエードを採用し、付属品やスマートフォンを収納できるポケット、デジタイザスタイラス用のペンケースなどを用意している。

 なお、ソニーストアはVAIO Duo 11(2013年春モデル/2012年秋冬モデル)の購入者から抽選で20名を長野テクノロジーサイトに招待し、製造ラインなどの工場見学、開発者との座談会、実機の組み立て体験(自身で購入した製品もしくは体験用機材)ができるイベント「VAIOオーナーメード体験」を行う。応募期間は1月29日から2月3日まで、開催日は2月15日と2月16日で1日に10名ずつ招待する。

VAIO Duo 11店頭モデルの概要(その1)
シリーズ名 モデル名 タイプ 従来比較 CPU メモリ HDD OS 実売
VAIO Duo 11 SVD11229CJB (ブラック) ゼロスピンドル (スライダーハイブリッドPC、Ultrabook) CPU強化、Office 2013採用 Core i5-3337U (1.8GHz/最大2.7GHz) 4GB (DDR3L) 128GB SSD 64ビット版 Windows 8 15万円前後
VAIO Duo 11店頭モデルの概要(その2)
シリーズ名 モデル名 液晶 解像度 チップセット 光学ドライブ GPU TV/オフィス 重量
VAIO Duo 11 SVD11229CJB (ブラック) 11.6型ワイド 1920×1080 (タッチパネル、デジタイザペン対応) Intel HM76 CPU統合 (HD 4000) Office Home and Business 2013 約1.305キロ

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