「VAIO Duo 11」2013年春モデルの最強構成を速攻でテストするVAIO Duo 11ロードテスト(1)(2/2 ページ)

» 2013年01月29日 11時00分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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最強のVAIO Duo 11のパフォーマンスをチェック

 今回入手したVOMモデルの「SVD1122AJ」は、新色のシルバーに加えて、スペックも最強の構成だ。CPUはCore i7-3687U(2.1GHz/最大3.3GHz)、メモリは8Gバイト(オンボード4Gバイト+モジュール4Gバイト/PC3L-12800)、SSDは512Gバイトを搭載している。デバイスマネージャでSSDの型番を確認したところ、Samsungの「MZMTD512HAGL」とあった。

 この構成でのソニーストア直販価格は22万4800円だ(Officeなしの場合)。512GバイトSSDを積んだほぼフル装備なのでさすがに高額だが、VAIO Duo 11のVOMモデルはキャンペーン中につき9万9800円から購入できる。実際に買うときは必要なスペックを絞り込んでいけば、出費をグッと抑えることも可能だ(価格はすべて2013年1月29日11時現在)。

CPU-Zの情報表示。VOMモデルではCPUを4種類から選択可能だ。評価機はCore i7-3687Uを搭載していた(画像=左/中央)。基本動作クロックは2.1GHzだが、高負荷時には最大3.3GHzまで上昇する。デュアルコアCPUでHyper-Threadingにより、4スレッドの同時実行が可能だ。メモリは低電圧駆動のDDR3L-1600を採用し、2Gバイトから8Gバイトまで選択が可能だ。4Gバイト以上はデュアルチャンネルアクセスに対応する。評価機はオンボードの4Gバイトに、4GバイトのPC3L-12800 SO-DIMMを装着した合計8Gバイトの構成だ(画像=右)。メモリ容量が4Gバイトでシングルチャンネルの製品も多い最近のUltrabookの中にあって、パフォーマンス志向の強さが目立つ

今回入手したSVD1122AJのデバイスマネージャ画面。SSDの型番は「Samsung MZMTD512HAGL-00000」と表示されている

 それでは、2013年春モデルのスペック強化をベンチマークテストで確認してみよう。比較対象は2012年秋冬モデルのVOMモデル「SVD1121AJ」だ。CPUはCore i7-3667U(2.0GHz/最大3.2GHz)、メモリは8Gバイト、SSDは256Gバイト(TOSHIBA THNSNS256GMCP)と、これまでの最上位構成となっている。

 まずはWindowsエクスペリエンスインデックスを実行した。グラフィックスが0.2向上したが、そのほかに変化はない。かなりおおざっぱなテストなので、想定の範囲内だ。

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア。左が2013年春モデルのVOMモデル(SVD1121AJ)、右が2012年秋冬モデルのVOMモデル(SVD1121AJ)だ

 次はSSDの性能について、CrystalDiskMark 3.0.2(ひよひよ氏・作)で測定した結果を見てみよう。こちらは2012年秋冬モデルのSVD1121AJと比べて、シーケンシャルリードでは少し上回るが、シーケンシャルライトやランダム512Kは少し劣っている。ランダム4Kはほぼ互角だ。

 このSSDのライト性能が影響したのか、PCMark 7のSystem Storage Suitesでは2012年秋冬モデルのSVD1121AJがわずかに勝っており、総合スコア(PCMarks)やほかの項目でも同様の傾向が多くみられた。一方、3DMark Vantageや3DMark06といった3D描画系、ゲームベースのテストでは順当に最新モデルのSVD1122AJが従来機を上回った。

左がCrystalDiskMark 3.0.2、右がPCMark 7のスコア

左が3DMark Vantage、右が3DMark06のスコア

左がストリートファイターIVベンチマーク、右がMHFベンチマーク【絆】のスコア

 バッテリー駆動時間は、海人氏のBBench 1.01を利用して測定した。設定は、無線LANで常時接続し、Bluetooth、NFCなど無線LAN以外の通信機能はオフに設定、電源プランは「バランス」(バッテリー駆動時のディスプレイの輝度は40%)を利用した。BBenchの設定は「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」を選択、WebブラウザはInternet Explorer 10を指定し、タブブラウズはオフにしている。

 この条件でのテスト結果は、満充電から残量5%で休止状態に移行するまで5時間37分だった。2012年秋冬モデルのSVD1121AJとはテスト条件が異なるので比較はできないが、それよりも長く、モバイルノートPCとして十分実用的な駆動時間を実現している。


 今回は小手調べということで、通常の性能検証を行なってきたが、スペックなりの性能向上を果たしている。無論、Ultrabookとしてはトップクラスのパフォーマンスだ。今回テストしたSVD1122AJは、SSDのライト性能が若干低下しているのが惜しいが、512Gバイトの容量を確保したmSATA SSDは種類が限られているので仕方がない。

 なお、冒頭でも少し触れたが、VAIO Duo 11ではcTDPの活用により、設定次第でさらにパフォーマンスを上げることが可能という。この辺りは、おいおい検証していきたい。

・→VAIO Duo 11ロードテスト(2):「VAIO Duo 11」のパフォーマンスを極限まで引き出す設定とは?

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