Windows 10のアプリ不足を解消する「Windows Bridge」に危険信号か鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/2 ページ)

» 2016年02月01日 06時00分 公開
前のページへ 1|2       

Windows Bridge for Androidの開発は停滞

 マイペースながらも状況が進展しつつあるWindows Bridge for iOSに対し、現在状況がほとんど見えなくなってしまっているのがWindows Bridge for Androidだ。

 これについては、2015年11月に米Windows Centralが関係者の情報として報じているが、9月以降プロジェクトの現状や将来の計画についてほぼ沈黙している状態で、これは秘密保持契約が結ばれた関係者であっても同様だという。

 さらに、現状で製品版のWindows 10 Mobileとして配布されている「Build 10586.xx」からは、Windows Bridge for Androidで必要になるAndroidサブシステムが省かれており、ツールを使ってコンバートされたUWPアプリをOS上で実行できない状態とのことだ。

 コンバートとはいいつつも、ユーザーの手作業が比較的入るWindows Bridge for iOSに対し、Windows Bridge for Androidは(Androidアプリの実行ファイルである)APKをそのまま読み込んでOSのサブシステム上で実行してしまうという“力業”に近い仕組みで、Windows 10(Mobile)上でAndroid OSの挙動をほぼエミュレートする必要がある。

 つまり、検証や開発の負担が大きく、この調整に苦戦していると説明されても十分に納得できる。Windows Centralの記事では「提供は当面先」「最悪のケースも想定」といった内容で締められており、もう少し経過を観察する必要がありそうだ。

Windows Bridge for Android MicrosoftのWindows Bridge for Android紹介ページ。現状で開発の状況がほとんど見えなくなってしまっている

Windows Bridgeには戦略的フォローが必要

 このようにWindows Bridgeの計画は遅れが目立ってきた。既に提供されているWebアプリケーションのポーティング施策「Windows Bridge for Web apps(Project Westminster)を除き、残る3つのWindows Bridgeは2016年後半まで実用的なレベルで形になって出てくるのが難しい状況だろう。

 「Windows 10(特にWindows 10 Mobile)のアプリ不足を補う」ことを目的としたWindows Bridge戦略は、残念ながら破綻しつつあり、これに関しては早急にMicrosoft自らがフォローする必要があると考える。

 一方で「レガシーアプリケーションを移管していく」という別の目的を持った4つ目のWindows Bridgeである「Windows Bridge for Classic Windows apps(Project Centennial)」は、将来的なWindows 7世代までのアプリケーション資産退役に向けた最終兵器として重要だ。こちらもWindows 7からの移行が本格化する2017年くらいまでのタイミングには、ある程度の形で出てきてほしい。


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月09日 更新
  1. 超小型レトロオーディオ体験をFIIO「Snowsky ECHO NANO」で スマホリスニングのモヤモヤを解消するかも? (2026年09月08日)
  2. 「RTX Spark」搭載のWindows PCは10月に登場 LAN内のPCを束ねてローカルAI処理を分散・高速化する「NVIDIA PAIR」β版も公開 (2026年09月07日)
  3. 10月に登場する「RTX Spark」搭載PCで見た“不可解な”設定値 次期Windowsで変わるGPUメモリの仕組み (2026年09月07日)
  4. 両手が塞がっていても瞬間解錠できるスマートキー「SwitchBot スマートロック Ultra 顔認証パッド」がセールで20%オフの2万7980円に (2026年09月08日)
  5. 再来する“グラボ複数挿し”需要! 220mm径の巨大ファン搭載ケースやFractal新モデルがアキバで話題に (2026年09月07日)
  6. 省スペースで静音性に優れた3Dプリンタ「Bambu Lab A1 mini」がセールで25%オフの2万9900円に (2026年09月08日)
  7. 実売1万円台&縦置き対応! ONPUの14型モバイルディスプレイは初心者の強い味方だった (2026年09月08日)
  8. バッテリーを外せば約639g! 最新CPU「Intel Arc G3 Extreme」搭載の8型ゲーミングPC「OneXFly APEX Air」に触ってきた (2026年09月07日)
  9. HUION、アス比3:2の90Hz駆動ディスプレイを搭載したペン入力対応12.2型Androidタブレット (2026年09月08日)
  10. シャープのコンパクトで加湿レスな空気清浄機「FU-T40-H」がセールで26%オフの2万2000円に (2026年09月08日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー