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「Surface Book」日本版レビュー Appleの牙城を切り崩すキッカケとなるか本田雅一のクロスオーバーデジタル(3/3 ページ)

» 2016年02月05日 06時00分 公開
[本田雅一ITmedia]
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Surface Bookの次に期待したいのは……

 最後に筆者個人のSurface Bookに対する印象をお伝えしておきたい。

 Surface Bookのキーボードは好みもあるだろうが、十分なストロークと良好なタッチ、高い剛性で、近年の薄型ノートPC+アイソレーションキーボードの流れの中では、最も好ましいキーボードの1つだと思う。

 日本販売モデルは日本語キーボードのために、一番手前が窮屈な配列になっているのは残念だが、Windows PCに慣れているならば問題ないだろう(Macの配列に慣れていると、少しばかり不満かもしれない)。

日本語キーボード Surface Book日本販売モデルが搭載する日本語キーボードとタッチパッド
キーボードバックライト キーボードにはバックライトも内蔵している

 ただし、北米モデルのレポートでも指摘されていたようにタッチパッドのフィーリングはあまりよくない。Macと同様にガラスを用いているのだが、表面仕上げが微妙に異なる。ただし、一番影響しているのはドライバなどソフトウェア面でのチューニングだろう。

 例えばマルチタッチ機能を用いた2本指スクロールをする際にも、瞬間的にスクロールモードへの移行が遅れることがある。常にではなく、また使いこなそうと思えば問題なく使える。とはいえ、MicrosoftがSurface Bookを「プレミアムクラスのノートPCという分野でAppleの牙城を切り崩す先兵」と位置付けているのであれば、ハードウェアのギミック以上に、こうしたフィールにこだわるべきだろう。

 また、プレミアムクラスのノートPCとして、「13インチMacBook Pro」を狙い撃ちにしたスペック設定だが、Microsoft製品のラインアップとして考えると、「Surface Pro 4」との間が、少し広すぎるという印象も持った。“広い”というのは、ニーズとしてのすき間が広いという意味だ。例えば膝の上で使いやすいクラムシェル型の筐体で使いたい……となると、そういったSurfaceはラインアップに存在しない。重さも今どき1.6キロ近いとなれば、決して軽いとは言えない。

Surface Pro 4との比較 左が13.5型クラムシェルノートのボディを採用するSurface Book、右が12.3型のタブレット本体にキーボード付きカバー(Type Cover)を組み合わせたSurface Pro 4

 また、Surface Bookの特殊なハードウェア構成は、いま一度、よく理解しておくべきだ。Surface Bookを「ノート型+タブレット」と取られているのであれば、確かに表面上はその通りだが、現実には少し違う。Microsoft自身がクリップボードモードと言っているように、タブレットとして本格的に使うことは想定していない。

 なにしろ、クリップボードモード時のSurface Bookには、USBの1ポートも端子がないのだ。あるのはヘッドフォン端子だけで、残りの外部インタフェースは、全てキーボード側に配置されている。3時間まで満たないクリップボードモード時のバッテリー駆動時間を無視するにしても、この制約は厳しい。

 もちろん、どんな製品も万能ではない。Windowsには多数のOEMメーカーがいる。Microsoftにしてみれば、Surface Bookで1つの道筋を作ったのだから、そこに多くのメーカーがなだれ込んできてほしいと考えているのかもしれない。

 もしそうだとするなら、次に期待すべきはMicrosoftではなく、Surface Bookを1つのアイデアとして、より抑えた価格帯で品質の高い製品が登場することだろうか。Surface Book自身の完成度は実に高いだけに、後に続くメーカーの製品がそれ以上の完成度で登場することこそが、「Surface Bookにとっての成功」と言えるだろう。



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