グラフィックスカードは、1月下旬にAMDのミドルレンジGPU「Radeon RX 5600 XT」を搭載したモデルが各社から登場したが、ジャンル全体が本格的に盛り上がったのは9月以降だ。
9月17日に販売解禁となったのは、ハイエンドGPU「GeForce RTX 3080」搭載カードだ。NVIDIA新世代のGeForce RTX 30シリーズに属する第1弾にして、2020年を象徴するヒットGPUといえるほど当初から高い評価を集めていた。入荷数の少なさもあり、発売以来「入荷して店頭に並べたらTweetをする前に間違いなく売り切れます」(パソコンSHOPアーク)と言われるほどの反響があり、年末時点でもほしいけど買えないパーツの代表例として、Ryzen 5000シリーズと並んで挙げられる状況が続いている。
翌週の9月24日には上位の「GeForce RTX 3090」カード、10月29日には下位の「GeForce RTX 3070」カードが登場し、いずれも高く評価されているが、GeForce RTX 3080の枯渇具合は深刻だ。
ライバルの新製品が高く評価される中で、AMDも11月下旬に入って新世代のRadeon RX 6000シリーズを投入する。11月20日に「Radeon RX 6800 XT」と「Radeon RX 6800」のリファレンスカード、12月4日に両GPU搭載のメーカー独自設計カード、12月11日に最上位の「Raden RX 6900 XT」カードを発売。いずれも19時に販売解禁という設定になっており、通常営業時間にユーザーの行列を調整したり、オンライン販売に振り分けて店内の密を避けたりといった各ショップの工夫が見られた。
供給量は「GeForce RTX 30シリーズに輪をかけて少ない」(ドスパラ秋葉原本店)という状況で、2020年内の潤沢化を期待する声は早期に聞かれなくなっている。ただし、「RadeonはRadeon好きな人のコアな人気に支えられているところがあって、PCゲーマーに広く売れているGeForce RTX 30とは微妙に食い合わないところがあります」(某ショップ) とのことで、年明けの早い時期から需要と共有のバランスが取れると予想するコメントも耳にしている。
次に、ストレージ回りをチェックする。
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