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» 2013年05月07日 09時34分 UPDATE

荻窪圭のiPhoneカメラ講座:第11回 iPhoneでパノラマ写真を撮ろう! 応用編

結構アバウトに撮っても上手にとれて、非常にいい感じなiPhoneのパノラマ写真。だけれど、きれいに仕上げるため、知っておいた方がいいポイントもある。今回はそのあたりのお話を。

[荻窪圭,ITmedia]

 さてiPhoneでパノラマ写真を撮ろう、Part2である。

 手持ちパノラマ撮影って簡単にできるけれども、仕上がったものをよく見ると、直線のハズが凸凹してたり、部分的に(特に近距離のものが)うまくつながらなかったり、そんなケースがどうしても発生するわけで、それなりにきれいにパノラマしたいときはいくつかの点を知り、いくつかの点に気をつけておくといい。

 パノラマ撮影するときに気をつけるべきポイントは基本的に2つ。

 ひとつは、iPhoneを地面に対して垂直にすること。風景を撮るとき、地面に対して垂直にすると画像の下半分が地面になるし、高い建物は上方が入らない。となるとついiPhoneを少し上に傾けたくなるのも人情ってもんだ。だからといってiPhoneを斜め上に向けたままパノラマを撮ると、ダメダメである。

 具体的にはこうなる。iPhoneを少し上に向けたまま回転しながら撮ってみた。サムネイルだと高い建物を地面から撮ってるのにまっすぐになっててよし、と思いがちだがよく見ると、ビルの上の方が大変なことになってるのだ。

photo iPhoneが地面に対して垂直になってないと、こんなことになる。ビルの形状がかなりアレなことに

 こうならないよう、iPhoneを地面に対して垂直になるように構え(目の高さにあるものが構図の中心にくるよう持てばOK)、iPhoneと地面の角度が変わらないように撮るのが基本だ。

 ただ、上記の鉄則をより正確にいえば、地面に対して垂直ではなく、「iPhoneが回転軸と平行」であることが大事。普通、身体を地面に対して直立したまま回転させるのでパノラマを撮るときは地面に対して垂直であることを意識すればいいのだけど、本来の理屈としてはそういうことなのだ。

 たとえば、見上げたパノラマを撮りたいときは、回転軸ごと斜めにすればいい。iPhoneと身体を平行に持ったまま、腰から上をちょっと身体を反るように傾け、その角度を守ったまま回転しながら撮るのだ。

 文章で書くとややこしそうだけど、実際に撮ってみるとこうなる。見上げたパノラマは本来はこうなるのだ。

photo 見上げた状態でiPhoneを回転させるとこうなる。これならiPhoneの向きと回転軸が合っているのできれいにつながっている

 もし1枚目のように建物をまっすぐにしたいなら、撮った後で画像処理ソフトで補正するのがいい。

 2つめのポイントは、撮影時の回転の中心を可能な限り「iPhoneに近づける」こと。実はパノラマを撮るときの理想的な回転の中心はココなのだ。

photo さっき、即席で作ってみた。こんな感じでレンズの位置に回転軸があるのが理想

 即席で手元にあった適当なケースに棒をつけてみただけなので正確ではないのだが(おそらく、回転軸はもうちょっとレンズに近い方がいい。このパイプがケースにめり込むくらいか)、具体的にレンズ前何mmがいいかはめんどくさいので調べてません。大事なのは、理想的な回転の中心はこのあたりってこと。

 実際、試してみたんだけど、このケースにはりつけた棒を中心に回転させれば室内でもかなりきれいにパノラマを撮れます。だがしかし、現実には「パノラマをきれいに撮るためのiPhoneケース」なんて面白いものは存在しないわけで(誰か作ってくれたらわたしは買いますが)、なるべく理想に近い感じで撮るしかない。

 具体的には「パノラマは腰で撮れ」である。

 まず、パノラマの中心にしたい方向に正対する。足を肩幅くらいに開き、腕は可能な限り伸ばさない(iPhoneを回転の中心である身体からあまり離さない)。ヒジを身体につけてiPhoneが地面と垂直になるように構える。

 続いて腰を左に90度ひねる。

 そして足と腕はできるだけ動かさず、ひねった腰を元に戻しながら撮り、さらに右に90度ひねりながら撮る。それでおよそ180度。腰以外は動かさないようにするときれいに回転できるのだ。それがコツ。慣れればこんな感じでさっと撮れます。

photo 横浜の港の見える丘公園から撮ったパノラマ。遠くにベイブリッジが見える。左右のバランスと色は補正してある

 さらに回転軸を理想の位置に近づけたいと思ったら、右手の人差し指と親指でiPhoneのカメラがあるあたりの上下を挟み、そこを中心に左手でiPhoneを回転させながら撮るという技巧もある。ちょいと難しいから(失敗してiPhoneを落としても感知しません)、風景程度ならそこまでしなくても大丈夫。

 たとえば、次の写真は寝転がって肘をつき、手首から先だけで撮った猫パノラマ。多少回転が正確じゃなくてもある程度はiPhone側で補正してくれるのでなんとかなります。

photo はいつくばって撮った猫パノラマ。

 なるべくiPhoneを動かさないでその場で回転させる技なら、低い位置でのパノラマも撮れるのである。

photo ヒザをついて低い位置で撮った招き猫パノラマ。

 最後にもうひとつ応用技で、縦パノラマ。

 これは簡単。iPhoneを横位置に持ち、下から上へ(あるいは上から下へ)撮ればいいだけだ。iPhoneを下に向けてパノラマ撮影を開始し、回転軸に気をつけながら上に向かって回転させていく。

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 するとこんな縦パノラマを撮れる。

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 そうだな、たとえば室内だとけっこう楽しい。東京駅で撮ってみたのがこちら。

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 パノラマというと水平方向に広く撮るってイメージがあるけど、要するに、「回転軸」さえしっかりしていればどんな方向で撮ってもいいのだ。

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 わざと斜めにした夜の東京駅パノラマ。夜はシャッタースピードが遅くなるので左右に少しブレるけど(カメラを動かしながら撮ってるわけだから)、その気になれば手持ちでも撮れます。

 みなさまもぜひ楽しいパノラマライフをお過ごし下さい。

今日の小技:楽してパノラマを撮りたいの!

 手持ちだとどうしても上手くいかないことはあるわけで、できるだけ楽してパノラマを撮る方法はないものか。探してたらこんなのを見つけました。サンコーの「360度パノラマ撮影雲台」。iPhoneを挟んでセットし、電動で回転させちゃおうというシロモノだ。

photo こんな風に挟んでやり、ボタンを押すだけで自動的に回転が始まる。下に三脚穴があるので三脚を使えばいろんなところで撮れる
photo 手すりなんかに乗せちゃえばけっこうどこで撮れます。回転はけっこうゆっくり

 見た目が非常におまぬけなのもいい感じ。まあ理想的な回転軸にはならないけれども、手持ちよりはきれいに撮れるのだ。例えばコレ、このパノラマ撮影台を使って頭の上に持つという高い位置で撮ったもの。手持ちだときれいにつなぐのが難しい条件下でも撮れるのだ。

photo 頭の上に360度パノラマ撮影台をのっけて回してみた

 大勢でパノラマ記念写真を撮るなんてのも楽しい。iPhoneを囲んでみんなで輪になって記念写真である。こいつはゆっくり回転するから、これを回してる間に撮影者も輪の中に入っちゃえばOK。アイデア次第でいろいろ楽しめるかと思います。

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