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» 2013年12月26日 07時00分 UPDATE

ITmediaスタッフが選ぶ、2013年の“注目端末&トピック”(ライター小林編):ガラケーに反省し、料金とLTEで悩んだ1年だった

今年もたくさんの新しいスマホ、タブレットが発売されました。しかし筆者が真っ先に思い浮かべたのはスマホやタブレットの新機種ではありませんでした。もっと漠然とした3つのテーマ「ガラケー」「料金」「LTE」です。モバイル業界で使い古されたこれらテーマで感じたこととは?

[小林誠,ITmedia]

実はスマホよりガラケーの方が印象に残っている

 自分の「2012年の注目ケータイ&トピック」を読み直していたら、笑ってしまった。2013年はこんな年になってほしい、と私が願望を書いているのだが「3000mAh以上のバッテリーを搭載している機種が10機種中8機種」「スマホ3日もつ」などなど。10機種中8機種というほどではないが、ほぼ実現しているじゃないか。スマホメーカーの努力を実感する。すごい!

 が、2013年を振り返ってまず強い印象が残っているのはスマホではない。ガラケー(フィーチャーフォン)だ。こんなに再注目されるとは思わなかった。私のスカスカのブログに、発表会のガラケーの写真をアップするだけで、異様にその記事だけ読まれているのである。別に詳しく書いたわけではない。写真をポンと載せただけだ。しかしやたら読まれている。

photophotophoto 各社がこの冬春に発売する(発売予定の)フィーチャーフォン。写真=左はドコモの「P-01E」「N-01F」と「SH-03E」の新色。写真=右はauの「MARVERA」。写真=右はソフトバンクの「THE PREMIUM10 WATERPROOF 301SH」「COLOR LIFE4 WATERPROOF 301P」

 ガラケーユーザーが新機種に期待し、情報を渇望していたようだ。だが、筆者の知る限り、ガラケーの新機種特集といった記事はなかなかなかった。あったのは「ガラケーを今後どうするのか」「ガラケーの未来はどうなるのか」「ガラケーユーザーがスマホに機種変更するには?」そんな記事だ。

 だけどガラケーユーザーが読みたかったのは、そういった記事だったのか。やっぱり新しく発表されたガラケーの機能や使い勝手のレビューを読みたかったんじゃないだろうか。もちろん新機能がないのは分かっているだろうし、それどころかガラケー向けのサービスが続々終了しているのも、ガラケーユーザーは分かっているだろう。だけどそれでもボタンの押しやすさとか、メニュー画面はどうなの? とか、細かい機能はどんなものがあるのか? 塗装や質感はどう? ということが知りたかった人たちは一定数いたはずだ。

 もう少しガラケーにこだわる人向けの「端末の」記事を書けたらよかったな、とスマホやタブレットの記事の締切に追われながら、そんな反省が頭に浮かんでいる。

スマホの料金は複雑で分かりにくい

 そのガラケーとも関係してくるのが「料金」である。とにかく皆安く買いたい、安く使いたい。「スマホは料金が高い」とされているからガラケーに根強い人気があり、MNPの割引やキャッシュバックが注目され、特にドコモの「ツートップ」戦略は大きなインパクトがあった。ウィルコムの「だれとでも定額」や、MVNOの格安SIMは大盛況、さらには年末になって「楽天でんわ」も登場した。

 スマホやケータイを安く使う方法は、これまでもさまざまな機会で取り上げられていたはずだが、私の周りでここまで盛り上がったのは初めてだ。だけども、それはまったく喜ばしいことではない。

 それは「料金が高い」から、「どうすれば安くなるのか分からない」から、記事が読まれたのである。もう少し売り方を、契約の仕方をなんとかできないもんか、と常々思う。2013年もスマホを買いに何度か行ったが、もう細かいオプションを付ける・付けない、前金がある・ない、そういうことに「え? それ何ですか?」と疑問というかツッコミを入れるのが疲れる。

 何も新機種を買うだけの話ではない。MVNOの格安SIMはオンラインで簡単に契約できるようになり、初心者でも説明書、あるいはWebページを見て設定ができるようになったけれども、解約するときの手続きはスムーズにできるだろうか? あるいはSIMの形を変更したいときは? 中古スマホはさまざまな店で扱うようになったが、品質の程度に差がありすぎないか。せめてもう少しキレイにしてから並べてほしい……(実績のある店はやはりキレイな中古が多い)。

 スマホは安く使うことができる。だけど「延々と調べたうえで安くできる」というのはユーザーにとっては辛い(ライターには仕事が来るけども……)。

 今の状況はいびつだな、変だな、と強く思っている。もちろんケータイ会社をはじめ、業界の人々も分かっているはず。せっかく良い端末をメーカーが開発しても「料金が分かりにくいから買うのやめた」となったら誰も得をしない(と思う)。

みんながLTEの恩恵を受けられるといいな

 最後に今さらながら「LTE」が頭に残っている。誤表記や通信障害で騒ぎになった一方で、「プラチナLTE」「ダブルLTE」「クアッドバンドLTE」と、嬉しい高速通信競争もあった。筆者も通信速度を調べに何度も行った。都内や主要駅での通信速度は素晴らしかった。

 だけど普段の使い方では、いまだなかなか「高速」を実感できない。新iPhoneを買ったある編集者が「前よりつながらない、遅い……」と早くも嘆いていた。混雑もあるだろう。筆者の近所の横浜駅周辺では、屋外でLTEが入らないこともけっこうある。自宅なんか3G、アンテナ0〜2本は当たり前だ(自宅の場所が悪いんだけども……)。

 なんだか「LTEであること」が当たり前になっているが、恐らく読者の中には「そんなにLTEつながんねえよ」「そもそもLTEのエリアじゃないよ」とか、「いや3Gも大切にしてくれ」「通話品質をなんとかして」と思った人は多いはずだ。

 LTEが盛り上がれば盛り上がるほど、その恩恵を実感できないユーザーはシラケてしまう。「実感」なんて人ぞれぞれの主観なので、この対策は大変難しいとは思うが、ケータイ会社はエリアをコツコツ広げ、ユーザーも「つながらない」声をケータイ会社に届けるしかない。

 そして冒頭書いたように、2014年の今ごろ、「料金が分かりやすくなった!」「LTEがつながる!」「明らかに高速になったよね!」と願望がかなっていれば素晴らしい。あとはガラケーの記事を、ちょっと多めにブログにアップしようと思います……はい。

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