厚さ約6.5ミリのスリムなボディに約6.4インチの大きなディスプレイを搭載した「Xperia Z Ultra SOL24(レビューまとめはこちらから)」が、KDDIから発売された。通話も利用できるので「スマートフォン」ではあるが、「タブレット」としての用途も併せ持つということで、KDDIは「ファブレット」として訴求している。本コーナーでは、Xperia Z Ultraの気になるポイントを、数回にわたってレビューしていく。
5インチクラスのスマートフォンの幅は、だいたい70ミリ前後で、「片手では操作しにくい」という声をよく聞く。と考えると、Xperia Z Ultraの幅約92ミリは、さすがに大きすぎる。“片手だけ”で操作するとは考えない方がいいだろう。
では実際の操作感はどうか。92ミリという幅は、実はパスポートとほぼ同じサイズで、片手でもしっかり握れる(→写真で解説する「Xperia Z Ultra SOL24」(外観編)を参照)。もちろんこの幅なので、片手で持ちながらだと、親指が画面の端まで届かないので、タップする場所によっては両手操作を余儀なくされる。ブラウザやSNSのタイムラインをスクロールさせる操作は、片手でも問題ない。
2、3日電車に乗りながら試してみたが、端末を落としそうになることはなかった(背面のガラスがツルツルしているので要注意だが)。ただし、片手で握りっぱなしの状態が数分間続くと、だんだん手が疲れてくる。パスポートサイズとはいえ、パスポートを長時間握りっぱなしにすることは、そうないだろう。なので、筆者は親指とほかの4本指でつまんだり、もう片方の手を下に添えたりと、適時持ち方を変えている。これに慣れれば違和感なく使えそうだ。
片手で長時間握り続けるのはつらい……ということで、Xperia Z Ultraは、耳に端末を当てるスタイルで長電話をするのには向かないと思う。親指と4本指で添える持ち方で耳に当てると、端末がスルスルと滑っていくので不安定だ。やはりしっかり握っての通話になるので、持ち手を変えるか、スピーカーで通話をする、Bluetoothヘッドセットを使うといった方法を採りたい。ソニーモバイルからは「Smart Bluetooth Handset SBH52」(1万2800円、税込)というBluetoothヘッドセットが発売されている。
ダイヤル画面のキーパッドの左右に余白があるが、キーパッドを左右に寄せることはできない。
読者の皆さんは、スマートフォンをどのように携帯しているだろうか。スーツの内ポケット、ズボンのポケット(前か後ろ)、カバンの中……。いろいろだと思うが、筆者はズボンの前ポケットに入れている。普段着用しているズボンの前ポケットにXperia Z Ultraを入れたところ……何とか収まった。本体が薄いので、入れっぱなしでもそれほど違和感はない。
ただし、座っているときに膝を90度ほどに曲げたり、階段を上ったりするときは、端末が出っ張って少々違和感を覚えた(が、慣れれば問題ないかも?)。もちろんポケットの深さによっては、もっと違和感は増すだろう。また、電車で座った状態で端末をポケットから取り出そうとすると、とても出しにくい。隣の人にひじが当たりそうになるので要注意だ。
後ろのポケットに入れたら、端末が完全にはみ出してしまったので不安を感じる。いずれにせよ、後ろに入れたまま座ると端末が危険なので、あまりお勧めはできない(このサイズに限った話ではないが)。
スーツやジャケットの胸ポケットにはすっぽりと入るが、冬場はその上にコートを羽織ったりするので、外出時は難しい。
カバンに入れるのが一番無難だが、となると、(キズ防止のため)専用ケースを装着したい。となると、せっかくの薄さが損なわれてしまう……。(Xperia Z Ultraはガラスパネルやメタルフレームの質感を楽しんでナンボだと思うので、個人的にカバーを装着したくない、というのもある)。7インチ以上なら諦めがつくが、6インチ台だと何とかポケットに入ってしまうので、Xperia Z Ultraをどのように携帯するかは、悩ましい問題だ。
……という話を社内の人にしたら、「いや、このサイズならそもそもズボンの前ポケットには入れないでしょ(笑)(女性)」「後ろのポケットに入れるのならアリ(女性)」「前のポケットにはそもそもスマホを入れない(男性)」「(Xperia Z Ultraは)前のポケットに入るので、慣れれば何とかなりそう(男性)」「スーツの内ポケットが一番安定感がある(男性)」など、さまざまな意見が挙がった。読者の皆さんはどう思いますか?
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