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» 2015年05月15日 19時16分 UPDATE

MM総研、2014年度通期の国内携帯電話端末出荷を調査――総出荷台数は3.9%減で3年連続減少

MM総研が発表した2014年度通期の国内携帯電話端末出荷調査によれば、総出荷台数は前年比3.9%減と3年連続で減少しているが、フィーチャーフォンの出荷台数は7年振りに前年度を上回った。

[エースラッシュ,ITmedia]

 MM総研は、5月14日に2014年度通期(2014年4月〜2015年3月)の国内携帯電話端末における出荷台数調査結果を発表した。

 フィーチャーフォンとスマートフォンを合計した総出荷台数は前年比3.9%減の3788万台となり、3年連続で減少。スマートフォンのみの出荷台数は2748万台と前年度比7.2%減となり、こちらも2年連続で減少している。一方、フィーチャーフォンのみの出荷台数は1040万台と前年比6%増となり、2007年度以来7年振りに前年を上回った。

 2014年度のメーカー別総出荷台数シェア1位はアップルで、2位はシャープ、3位はソニーモバイルコミュニケーションズ、4位は京セラ、5位は富士通と前年同様。スマートフォンの出荷台数も1位がアップル、2位がソニーモバイルコミュニケーションズ、3位がシャープと前年から変化なし。4位は京セラ、5位はSamsungとなった。

 またMM総研は、2015年度の総出荷台数は前年度比0.6%増の3810万台、2016年度は3970万台、2017年度は3800万台、2018年度は3760万台と予測。2015年度以降、出荷台数規模を左右するポイントにはSIMロックの解除と格安スマホ/MVNOサービスの台頭を挙げている。

リリース本文

 以下、リリースの本文です。

2014年度通期国内携帯電話端末出荷概況

スマートフォンは2年連続減少。フィーチャーフォンは7年振りに前年度を上回る

スマートフォン出荷台数は2,748万台(前年度比7.2%減)となり、2,972万台を出荷した2012年度をピークに2年連続で減少した。総出荷台数に占めるスマートフォン出荷台数比率は72.5%(前年度比2.6ポイント減)となった。フィーチャーフォン出荷台数は1,040万台(6.0%増)となり、出荷台数比率は27.5%(2.6ポイント増)となった。スマートフォン出荷台数が年間100万台を超えた2008年度以降、フィーチャーフォン出荷台数が前年度を上回るのは2007年度以来の7年振りとなった。

MM総研ではフィーチャーフォンが根強い支持を集めている理由として?フィーチャーフォン利用者にとってはスマートフォンの月額利用料金が高い ?同ユーザー層にとって必要な機能はフィーチャーフォンで揃っている ?スマートフォンに買い替えたユーザーが再びフィーチャーフォンを購入する比率が増加した――の3点と分析する。

スマートフォンの出荷台数減少要因は?フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行ペースが鈍化 ?現在利用しているスマートフォンの機能・性能が大半のユーザーを満足させる基準に達したこと(買い替えの必要性が低下)――の2点であると分析。ライフスタイルと消費行動において、携帯電話に対する支出の見直しとスマートフォン本体ではなく、スマートフォンを活用したサービスへの興味関心が高まった結果と分析する。

2014年度の総出荷台数・スマートフォン出荷台数1位はApple

2014年度のメーカー別出荷台数シェア1位はApple。2012年度以降3年連続1位となり、出荷台数は1,541万台(前年度比6.8%増)となった。総出荷台数に占めるシェアは40.7%、スマートフォン出荷台数シェアは56.1%となった。

2013年9月にNTTドコモがiPhoneの販売を開始しており、2014年度は1年間を通して大手3キャリアが同端末を販売した初めての年度となった。そのため、Appleの台数・シェア拡大は順当ではあるが、微増に留まったといえるだろう。

総出荷台数の2位〜5位も前年度同様の順位となった。2位はシャープ、3位はソニーモバイルコミュニケーションズ【以下、ソニーモバイル】、4位は京セラ、5位は富士通の順となった。

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スマートフォン出荷台数の2位は前年度同様のソニーモバイル、3位も前年度同様のシャープとなった。4位は京セラ、5位はSamsungの順となった。

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2015年度の総出荷台数は3,850万台、スマートフォンは2,900万台と予測

MM総研では2015年度の総出荷台数を前年度比0.6%増の3,810万台と予測する。以降は、2016年度3,970万台、2017年度3,800万台、2018年度3,760万台と予測。

2015年度のスマートフォン出荷台数は前年度比4.1%増の2,860万台(スマートフォン出荷台数比率75.1%)と予測する。以降は、2016年度3,080万台(同77.6%)、2017年度3,000万台(78.9%)、2018年度3,020万台(80.3%)と予測。

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SIMロック解除制度の改訂によりiPhone偏重の販売施策の転換も

2015年度以降の出荷台数規模を左右するポイントとしては(1)SIMロック解除 (2)SIMフリー端末(格安スマホ)/MVNO SIM(格安SIM)の台頭があげられる。SIMロック解除は総務省のガイドライン改訂に基づき、2015年5月より新しい制度がスタートした。しかし、購入後半年間はSIMロック解除が適用できないなど、健全にSIMロック解除を実施したいユーザーの利便性を損なう条件が存在するなど、改善すべき点も指摘されている。

また、SIMロック解除は台数・シェア拡大が続くiPhoneにとってはマイナスの影響があると分析できる。iPhoneはAppleからキャリアへの納入価格とユーザーによる端末購入金額(2年間契約を前提にした実質支払額)のギャップが最も大きく、その差分はキャリアが負担している。3キャリア横並びで独自色を出しにくい同端末はMNP(ナンバーポータビリティ)制度の中心端末となっており、SIMロック解除により他キャリアやMVNOへの流出リスクが更に増加することを懸念すると、キャリアはiPhoneに偏った販売施策を改める可能性が想定されるからだ。

本リリースにおける2014年度出荷台数3,788万台には、メーカーからNTTドコモ・KDDI・ソフトバンク・ワイモバイルの4キャリア向け出荷台数のみを含んでおり、SIMフリー端末(メーカーによる独自販売および4キャリア以外のMVNO出荷端末)は含まない。

今後は大手4キャリアとMVNOによる競争激化は必至であり、SIMフリー端末を含めた携帯電話端末市場が転換期を迎えようとしている。

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