Google、新OS「Android M」を発表――Android Payや指紋認証をサポート

» 2015年05月29日 05時44分 公開
[田中聡ITmedia]

 Googleが5月28日(現地時間)、米サンフランシスコで開催した開発者向けカンファレンス「Google I/O 2015」にて、Androidの次期OSである「Android M」の詳細を発表。開発者向けにプレビュー版を提供する。Mは仮称であり、正式なバージョン名(Android 6.0?)はまだ案内されていない。

photo Android Mの主なアップデート

 Android Mでは、セキュリティに配慮し、アプリごとに「Permission(許可)」を取れるようなる。例えばWhatsAppアプリでボイスメッセージを送る際、マイクにアクセスしてもいいかどうかを決める、という具合だ。iOSの「プライバシー」設定にあたるもので、アプリごとに位置情報、カメラ、マイク、連絡先、電話、SMS、カレンダー、センサーなどにアクセスしてもいいかどうかをユーザーが決められる。

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 アプリからChromeブラウザの表示に切り替えてChromeの機能が利用できる「Chromeカスタムタブ」を提供する。サインイン、パスワードの保存、自動入力などが可能。

 アプリからほかのアプリにアクセスできるインテント機能はAndroidの大きな特徴だが、Android Mでは、より効率よくアプリからアプリへアクセスできるようになる。例えばメールからTwitterのURLを開く際に、複数のアプリ候補からTwitterを選ぶ手順を踏むことなく、ダイレクトにTwitterアプリで開けるようになる。

 NFCを活用した決済プラットフォーム「Android Pay」が、対応する店舗やアプリ内で利用できるようになり、MasterCardやVISAなどのクレジットカードと連携できる。Android Payを利用できるのは、現時点では米国のみのようで、日本での提供はアナウンスされていない。

photophoto Android Payが利用できる店舗やサービス

 OSとして指紋認証をサポートし、指紋認証をしてAndroid Payで購入できる。指紋印象は、ロックスクリーンでのロック解除や、Google Playで有料アプリを購入する際に使える。

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 スリープ時の通信を減らしてバッテリーの持ちを向上させる「Doze」と呼ばれる機能を導入する。 LollipopとAndroid MのNexus 9を比較したところ、Mの方がバッテリーが2倍持ったという。USB Type-Cもサポートし、より高速で充電ができるようになる。

 Google Nowもブラッシュアップし、「Now on tap」と呼ばれる新機能が使える。アプリからシームレスにGoogle検索ができ、かつ、文脈を読み取って回答してくれるという。例えば音楽の再生中に「この人の本名は?」などと聞くと、再生している音楽のアーティスト名を教えてくれる、メールで紹介されている映画の作品名を教えてくれる、という具合。また、友人から新しいレストランでの夕食についてメッセージがあった際に、Google Nowに話しかけてそのレストランのメニューやレビューを見たり、予約を取ったりできるという。

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